25日にデビュー40周年を迎えた音楽デュオ『CHAGE and ASKA』のASKAさん(アスカ 別名=飛鳥涼 本名=宮崎重明 61歳)が25日付でチャゲアス脱退を表明し、この発表を受けて相棒のチャゲさん(CHAGE 本名=柴田秀之 61歳)が26日、ファンに向けたコメントをファンクラブサイト上で発表しました。
チャゲさんはASKAさんからチャゲアス脱退の意思を聞いたのは発表2日前の23日だったとし、それも直接告げられたのではなく書面が送られてきたと明かしています。
<↓の画像は、チャゲアスのチャゲさん、ASKAさんの写真>
こうした形になったことについてチャゲさんは、「皆様を悲しませてしまった事に責任を感じると共に率直にとても残念な思いです。彼が理由に挙げている事に、ここで意見することはありません。彼の思いは『彼の考え』である事に間違いありません。そして誰が何を言っても『覆る』事はないのでしょう。」
としています。
続けて、2014年に薬物事件で逮捕されたASKAさんは2016年から音楽活動を再開させ、現在も音源リリースやライブツアー開催など精力的に活動しており、「ASKAは戻って来ました。ファンの皆様も大変喜んでくれています。」としつつ、「ただ、まだそう思えない方々もいます。僕が前向きな発信をすれば『払拭』出来るかも知れません。『何故、それが出来ないのか』『何故、それを説明できないのか』…どうか、ご理解ください」
と意味深に綴っており、2人の間に溝があることを示唆しています。
そして、チャゲさんは約1ヶ月前に2度、ASKAさんに対して2人で話をしたいと申し入れたものの、実現できなかったことや、手書きの手紙をASKAさんに渡したことを明らかにし、「内容に関しては2人だけが共有し理解すればいいことですのでお伝えすることはできませんが、各々がソロ活動をやればやるほど、CHAGE and ASKA復活論が熱望される状況下に戸惑いが生じているのは僕もそうですし、彼もそうなのでしょう。ならば今、僕の意思に関わらずこのような状況になったことすらも前向きに捉え、ソロ活動に邁進出来る今の環境を僕自身も真摯に受け入れようと思います。」
と現在の心境を明かしています。
最後は、「僕自身、2人で活動して来た事を後悔しないためにも、そして今でも僕らの音楽を愛してくれている人の為にも、歌い続けたいと思います。またステージでお会いできるのを楽しみにしております。」
と、前向きな言葉で締めくくっています。
『スポーツニッポン』(スポニチ)の報道によると、チャゲさんとASKAさんに決定的な亀裂が入ったのは、今年7月にチャゲさんが週刊誌『女性自身』のインタビュー取材を受け、チャゲアスの今後について言及したことにあるとし、ASKAさんに近い関係者はスポニチの取材に対して、「2人が合意に至ってない状況なのに、軽々しくデュオの今後に言及されていた。一本気なASKAさんはCHAGEさんに全く信頼がおけなくなったようだ」と話したとしています。
一方、チャゲさんに近いスタッフによれば、チャゲさんはASKAさんの薬物事件後も、チャゲアス再始動に向けた働きかけを続けていたといいます。
しかし、ASKAさんは2009年時点でチャゲアスの無期限活動休止ではなく解散を望んでおり、こうした考えの違いなどによって思うように意思疎通が取れない状態が続いていたそうです。
ASKAさんは24日に更新したブログで、「Chageサイドから、会話する時間も場も設けて頂けませんでしたので、このような形を取らざるを得ませんでした。甚だ、不本意な形ではございますが、このブログを持ちまして脱退を表明させてください。」
とチャゲアス脱退を表明しています。
チャゲアス脱退を決意した経緯や理由については、これまでチャゲアスはASKAさんが「7」、チャゲさんが「3」の割合で絶妙なバランスを保ち、これがチャゲアスの黄金比率だったものの、2004年ごろからバランスが崩れ始めたといいます。
その背景については、「環境の変化もあり、『5:5』の裏に隠れていた絶妙の『7:3』を、『5:5』へ主張するようになり、バランスは崩れてしまいました。一重に、僕らの歴史を知らないあいつの周りが、あいつを主張に導いたのだと思っています。」
と推測し、2007年にも一度ASKAさんは解散を決意したものの、チャゲさんが“上っ面”でも心を見せてくれたことから踏みとどまることが出来たそうです。
しかし、その後は気持ちを誤魔化しながらの活動で、ASKAさんにとっては心の摩耗でしかなく、「グループに最も大切なのは、何があっても揺るがない『信頼関係』と『思いやり』です。その二つが見えなくなってしまったんですね。」
としています。
それでも2013年には一度チャゲアス復帰を発表し、ライブ開催に向けて動いていたのですが、その背景についても、「ソロ活動に、あまりの差がついてしまったことから、グループとして、僕から投げかけてしまったライブでした。人としての甘さが招いたライブでした」
と明かしています。
また、ASKAさんが一過性脳虚血症の疑いで最終的に復活ライブが中止となったことについては、「僕抜きの話し合いで『中止決定』して欲しくはなかったな。当時の社長、Chageには、復活ライブの中止決定するならば、せめて僕には声をかけて欲しかった。僕に同意をさせて欲しかった。」
とし、医師からはライブには問題ないとの診断を受けていたことから、「それを表向きの理由に、中止決定されてしまったことは、残念で仕方がない。」と綴っています。
他にも、チャゲさんがASKAさんに直接告げるのではなく、週刊誌上で「ファンとの約束を果たしたい」などと発信したことについては、「大衆に向けて発信するやり方は、僕の生き方にはありません」とし、「カメラの前で帽子を取って頭を下げることや、活動を拒否する僕に、あのような誌面で、あのような言葉を用いれば、大衆の気持ちが僕に対して、どのような形で向けられるか…。」
と綴っており、自身が起こした薬物事件後のチャゲさんの言動に不満を抱いているようです。
<↓の画像は、ASKAさんの薬物事件で謝罪したチャゲさんの写真>
そして、薬物事件は「僕が悪い」としながらも、この気持はあくまでもチャゲアスの歴史、ファンや家族、スタッフへの気持ちであって、「『Chageに対して』という気持ちにはなれませんでした。」と素直な思いを明かしています。
その理由は、「あの様なことを起こしてしまった僕を、『馬鹿やろう!』と言いながらも、待っていてくれるChageがいると、僕はあの時、僅かながらも信じていたんですね。しかし、そうではありませんでした。連絡すらも取れない状況が今なお続いています。その後、また決定的なことが起こりました。これも、僕からは語ってはならないと思っています。僕とChageは違いすぎた…。」
と綴っています。
また、ASKAさんはチャゲさんの連絡先は知らない一方、チャゲさんはASKAさんの電話番号やメールアドレスを知りながら、代理人弁護士を通じて「できれば、2人で会いたい」というメールが届いたとし、「そんな大事な言葉さえ、弁護士を経由して伝えてくるあいつとの信頼関係は、もう築けません。『遠くを見て歩いていく』これだけです。」
としています。
お互いに詳しいことは記していないのですが、2人の間に深い溝が生じていることは明らかで、活動休止から10年となる現在もそれが全く解消できず、チャゲさんはどんな状態でもファンのためにチャゲアスを続けるべきだと思っている一方、ASKAさんはこのような状態では活動を続けていきたくない、残りの歌手人生ではソロ活動を充実させていきたいという考えなので、残念ではありますがASKAさんの脱退、チャゲアス解散は仕方がないのかもしれません。
このような結末を迎えるまでに、ASKAさんは薬物事件によってチャゲさんや多くのファン等に心配、迷惑を掛けただけに、こんな最悪な終わり方は無いだろうと批判の声が噴出するのは当然だと思いますし、せめて脱退するにしても最後に2人揃った姿をステージ上で見せるのがプロなのではと思います。
しかし、ASKAさんは自分の気持ちに正直な方のようですし、チャゲアスとして活動していくという気持ちは現在も無いそうなので、ファンに復活を期待させないためにも、ここで一つの区切りを付けたことに納得できるところもあります。
非常に残念で最悪の結末を迎えましたが、今後何かがきっかけで2人の関係が変化し、チャゲアス復活となる可能性は決してゼロでは無いと思いますので、今後少しずつでも良い変化が訪れることに期待したいです。