音楽ユニットの“チャゲアス”こと『CHAGE and ASKA』のASKAさん(アスカ 別名=飛鳥涼 本名=宮崎重明 61歳)が、チャゲアスがデビュー40周年を迎えた25日に脱退を正式発表しました。
ASKAさんは公式サイト内のブログを更新し、「デビュー40周年をもちまして、私、ASKAは、『CHAGE and ASKA』から脱退を表明いたします。」
と電撃発表しており、「一部の音楽業界の方々、そして我々をよく知る仲間たちには、すでに知られていた事実だったかと思います。」
として、脱退を決意した経緯や理由を説明しています。
ASKAさんとCHAGEさん(チャゲ 本名=柴田秀之 61歳)は2009年2月に、それぞれのソロ活動を充実させることを理由にチャゲアスの無期限活動停止を発表し、2013年にはチャゲアスの活動再開が発表されたものの、ASKAさんに一過性脳虚血症の疑いがあるとして同6月にスペシャルライブ延期が決定し、同12月には中止が発表されました。
<↓の画像は、チャゲアスの写真>
その後、ASKAさんは『東京スポーツ』や週刊誌『週刊文春』によって薬物使用疑惑を報じられ、2013年10月には所属事務所に無断で『週刊文春』のインタビュー取材を受け、違法ではないとする薬物使用など報道の一部を認める発言をしたことによって、所属事務所は活動自粛を発表しました。
そして、2014年5月には覚醒剤事件で逮捕され、同8月に覚せい剤取締法違反、麻薬取締法違反(共に所持・使用)の罪で懲役3年・執行猶予4年の有罪判決が下されました。
こうした大きなトラブルがありましたが、ASKAさんによれば2009年時点でASKAさんは解散を決意していたものの、当時のマネージメント会社から半ば説得されるような形で、解散ではなく無期限活動停止となったそうです。
チャゲアスの解散を決意した理由については、「片方だけが語ることではありません。『もっと本音で、心から語り合うことができてたら』と思わざるを得ません。私は社会から痛烈に非難を浴びる事件を起こしてしまいましたので、本日の発表が、全て、それに結びつけられる立場にあります。それでも構わないと思っています。私が多くを語ってはならない。」
と綴っています。
一方で、「私たち二人の間に『奇聞』となるような話はありません。すっかり、環境が変わってしまった。それにより、音楽活動が変色してしまいました。世の中へは、これを理由にすることが、いちばん綺麗でしょうね。」「オレは、別にアイツが嫌いなわけではない」
とし、「私は、今後の彼の活動を、嘘偽りなく応援します。彼にも、同じような気持ちを持って欲しいかな。」
という思いを明かしています。
また、中国には「長い旅をする2人には、やがて、いつか分かれ道が訪れる」ということわざや、武士道には「守破離(しゅはり)」という言葉があるとし、「守」は「師の教えを守る」、「破」は「教えにより身についた基となるものからの脱皮。つまり、己を見出すために殻を破る」、「離」は「師の元を離れ、我の進む道を行く」という意味があり、チャゲアスには明確に師と呼べる存在は無かったものの、ASKAさんとCHAGEさんはチャゲアスという大きな存在のもとで活動し、その中で多くの「気づき」があったといいます。
その「気づき」は「教え」によるものではなく、「気づき」が「教え」になったかもしれないといい、「そんな『教え』から離れて、個の道を行く時がきたのだと思っています。」としています。
ASKAさんがチャゲアスから脱退することを感じ取ったCHAGEさんは、代理人弁護士を通じて「できれば、ふたりで会いたい」と連絡したそうなのですが、それについてASKAさんは、「そうなんだ。ずっとそうだった…。そんな大事な言葉さえ弁護士を通して伝えてきた…。私の時間は、彼が思う時間よりも早く進んでいます。」「もう『脱退』のレールを敷いて、私たちは随分遠くを走っています。今ここで立ち止まれば、『新たな出会いに』に、大きな迷惑をかけてしまうことになる。」
という思いも脱退を決意した要因のようです。
そして、CHAGEさんはチャゲアス解散を受け入れておらず、ASKAさんの脱退も受け入れられないだろうとしながら、「私にも受け入れられないことがあります。『CHAGE and ASKAであれば、永遠にソロ活動でいい』これは『解散』と同じです。CHAGE and ASKAの再始動を、ひたすら待ってくれている多くのファンの方々の気持ちを前にして、私には、それはできません。手を替え、品を替えで、ただ延命するより、いっそ解体して、新しく積み上げることの方が建設的だと思うのです。」
と綴っています。
こうした考えからASKAさんはチャゲアス脱退を決意したといい、一方のCHAGEさんは現時点で正式なコメントは発表しておらず、26日にコメントを発表予定とのことなのですが、スポーツ紙の取材に対して関係者は、ASKAさんのチャゲアス脱退発表に対して「残念に思っている」と語っています。
ASKAさんのチャゲアス脱退発表に対してネット上では、
- 色々あったが、2人が揃わないのは寂しい
- それでも待ってますよ、我々はいつかまた並んだら…って時を。
- 私の青春返して…CHAGE&ASKAが全てだった 時間…無駄になった気がする
- 脱退、延命、決めるのはチャゲさんであって欲しかった。
- 21世紀のアルバムから長年ファンで再結成を待ってだけど、こんな形で終わると思わなかった。
ファンを大切にする心、ASKAは忘れてませんか? - こんな終わり方はイヤです。 『話の何処かできっと掛け違えたボタンがある』
- あの騒動があってから、裏切られた気持ちや悲しさ、怒り、なぜ?という気持ちが入り交じり、大好きだったお二人の歌が聞けなくなった。聞くと涙が出て苦しくなった。
35年続けていたファンを辞めました。持っていたCDやDVD、本、ファンクラブの会報…全て処分しました。
こんな私でも今日の発表は辛かった。これからも私の青春の全てだったあの頃のお二人の歌は聞けない…聞く気にならないです。 こんな発表の仕方が残念でたまりません - デビュー40周年、この節目にもしかして復活するんじゃないかと期待するファンが多かったと思います。私もその一人です。本当に残念でなりません。
ASKAさんはファンに寄り添っていますか?こんな身勝手な人を応援していた時間とお金が無駄に思えて悔しいです。 - ちゃんとチャゲさんと話し合ったのかな。
あの時もASKAさんのために頭をさげ、解散せずにいてくれた。YAH! YAH! YAH!も一人でテレビで歌ってくれた。
チャゲさんが納得してるなら、仕方ないけど、やっぱり悲しいです。解散ではなく脱退…悲しい。 - CHAGEが愛想尽かさず、薬物や不安定な行動を取ったあなたを見捨てずに過ごしていたのに、報いがこれというのが…。
二人ユニットで「脱退」という言葉を使えばパートナーの意志を無視できると思うのも、普通じゃないよ。 - デュオなのに、解散ではなく脱退……。話し合った結果それぞれの道を進みます、ということではなく、私はやめます(と一方的に)宣告します、ということだよね。
いろいろあって心の耐性がもたないということはあるのかもしれないが、言葉の選び方をみるととても利己的になってしまったのだなあということを感じます。
などのコメントが寄せられています。
ASKAさんは6月に更新したブログで、2008年ごろからチャゲアスの解散を要求し続けていることを明かしており、『週刊文春』はその理由について、10年以上続くCHAGEさんとの不仲がそもそもの原因だったとしており、2014年の薬物事件によって2人の溝はさらに深まってしまったとしていました。
ASKAさんは薬物事件で有罪判決を受けてから2年後の2016年からソロ活動を再開させ、ファンクラブ開設や音源のリリース、コンサートツアーの開催など順調に活動の幅を拡げ、今年12月から来年2月にかけて12公演を行うソロツアーもすでに決定しています。
このようにASKAさんは薬物事件後も、ソロで十分に活動できるだけの力を持ち、多くのファンを抱えていることもあり、チャゲアスの活動を再開させることなく脱退という道を選んだ可能性もあるのですが、チャゲアスのファンたちは2009年に活動休止が発表されてから10年以上にわたって活動再開に期待し、あの事件後も応援を続けていました。
また、CHAGEさんもいつかまたチャゲアスとして活動したいという思いから、ASKAさんの脱退やチャゲアスの解散には否定的な姿勢を見せていたとみられるので、こうした強引な形での脱退表明は非常に残念に思います。
ASKAさんの気持ちも分からないでもないですが、せめて脱退にあたってはお互いにしっかりと話し合い、双方が納得した上で発表してほしかったですね。