今年の『第101回 箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)』で、2年連続8度目の優勝を果たした青山学院大学の陸上長距離部長距離ブロックに所属する3年生・皆渡星七選手(みなわたり・せな 20歳)が、血液のガン「悪性リンパ腫」と診断され昨年から闘病していることを公表しました。
皆渡星七選手は昨年の箱根駅伝で登録メンバー(16人)入りを果たし、当日変更で出場はしませんでしたが7区に登録されており、原晋監督(はら・すすむ 57歳)からは「次の大会では復路の主力になれる」と大きな期待を寄せられていました。
<↓の画像が、青山学院大学・皆渡星七選手の公式プロフィール写真>
その後のレースでも好成績を残し昨年夏の合宿にも参加、11月の『全日本大学駅伝』でも登録メンバー入りを果たしていましたが、それ以降は練習に参加していませんでした。
その理由を文章などを投稿できるサービス『note』で綴り、「昨年の11月に ”悪性リンパ腫”と診断され、現在も治療を続けています。」と病気を公表しています。
noteを通じて発信したいことは2つあるとし、「一つ目 現在がんと闘っている、またこれからがんになるかもしれないアスリートに向けて、どういった立ち上げ、リハビリをしたのかという記録を残し、発信したい。「二つ目 僕の持っているポジティブ思考と内面的な成長を、アウトプットしたい。」
と綴っています。
詳しい内容は次の投稿で綴るといい、「一部のがんやがん以外と闘うアスリートの一つの“道しるべ”のようなものに出来たらと思っています。がんになっても諦めない、“あなた”に、少しでも希望と元気を届けられれば幸いです。又、闘病を支えるご家族や友人、駅伝ファンの皆様にまで届けられればそれはもう最高です。」
としています。
皆渡星七選手が病気を公表したことを受けて、原晋監督は『スポーツ報知』の取材に応じ、「昨年末のミーティングで皆渡は、『走れることは当たり前ではありません。箱根駅伝、頑張ってください』とチームメートを励ましました。みんなで彼を励まさなければいけないのに、みんなが彼に励まされた。第101回箱根駅伝で優勝できたのは間違いなく皆渡の力があった。『がんになっても箱根を目指したい』という皆渡を応援します。そのためにも、まずは治療に専念してほしい。治ったら、また、一緒に箱根駅伝を目指そう。今大会は『あいたいね大作戦』を掲げて優勝することができたけど、まだ、大作戦は終わっていない。元気になった皆渡がチームに戻ってきた時、初めて『あいたいね大作戦』が完結します。みんな待っています」
と語っています。
そして、皆渡星七選手の病気公表を受けてネット上では、
- 抗がん剤治療大変だと思いますが、どうか乗りきって再び夢を追えますように。応援しています️
- やはり一流のアスリートは気持ちも強いなぁ。絶対大丈夫だから今は治療に全振りしてください!
- 母は悪性リンパ腫でしたが寛解しました。きっと又走れる。応援してます
- 前向きに病に立ち向かう言葉に力を貰えました。公表して記録を残していくという姿勢に「自分だけでなく誰かの為にも役に立てれば」という思いを感じました。きっと治ります。応援しています。
- 凄いな。癌なんて宣告されたら落ち込んでネガティブにもなるだろうに。ここまで前向きになれるなんて。焦らず治療に専念して下さい。応援しています。
などのエールが殺到しています。
皆渡星七選手が発症した悪性リンパ腫は、白血球の一種・リンパ球がガン化した病気で、過去には元フジテレビでフリーの笠井信輔アナウンサー(61)、元ハンマー投げ選手でスポーツ庁長官・室伏広治さん(50)、アイドルグループ『私立恵比寿中学』(略称:エビ中)のメンバー・安本彩花さん(26)なども発症を公表しています。
悪性リンパ腫の好発年齢は50~70代で、発症数は女性よりも男性の方が1.4倍多いとされていますが、発症原因ははっきりしていません。
そして、悪性リンパ腫は大きく分けてホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つがあり、細かく分けると100種類以上の病型が存在し、タイプやステージ(進行度)などによって治療方法や予後なども異なることで一概には言えませんが、早期に適切な治療を受けることによって、ステージ1~2では5年生存率が70~90%、ステージ3~4で40~60%とも言われています。
笠井信輔アナや安本彩花さんらは、それぞれ約半年にわたり治療した末に寛解(病状が治まった状態)しており、その後再発もなく活動を再開しています。
皆渡星七選手は現時点で病気がどれほど進行しているのかなど詳細は不明ながら、引き続き諦めることなく治療専念し、そして少しでも早くチームに戻り、来年の箱根駅伝に出場する姿を是非とも見せてほしいです。