漫画『遊☆戯☆王』シリーズの作者で、今年7月に沖縄の海で溺死した漫画家・高橋和希さん(本名=高橋一雅 たかはし・かずお 享年60)が、人命救助中に事故に巻き込まれ、それが原因で亡くなったことが明らかになりました。
海上保安庁の発表によると、7月4日に沖縄県恩納村のダイビングスポット・アポガマ付近で、親子3人が溺れていたといい、両親は自力で陸に戻ることができたものの、少女は沖合に流されてしまったそうです。
それを発見したアメリカ兵の男性とアメリカ人男性が救助へ向かい、1人で同スポットを訪れていた高橋和希さんも救助に加わったものの、その後行方不明になっていたことが判明したとのことです。
<↓の画像は、ダイビングスポット・アポガマの写真>
それから2日後の6日午前に名護市の沖合で、シュノーケリング器具を装着した状態で浮いている高橋和希さんの遺体を発見したとしています。
海上保安庁は遺体発見から5日後の7月11日時点で、「アポガマにて沖合に流れていた少女の救出のため入水した後、姿が見えなくなり、海難事故にあった」
と特定していたそうですが、救助された少女の心のケアを最優先し、高橋和希さんが亡くなった経緯の発表を控えていたそうです。
この事故については、米軍の準機関紙『Stars and Stripes』が日本時間13日に伝えており、救助活動を行ったスキューバダイビングのインストラクターでもあるアメリカ陸軍のロバート・ブルジョー少佐(49)が当日の様子を証言していました。
その日の海はかなり荒れていたといい、岸から約100メートル地点で激流に巻き込まれている日本人の親子を発見し、何とか救助することが出来たものの、高橋和希さんは途中で波に飲み込まれて行方不明になったとしています。
ロバート・ブルジョー少佐は高橋和希さんについて、「彼は英雄です。彼は人を助けようとして亡くなったのです」と語っています。
そして、高橋和希さんが亡くなった経緯、真相が明らかにされネット上では、
- 何というか先生も色々と気の毒過ぎる顛末や
- 自分がおぼれるかも知れないリスクもありながら、救助に向かわれた勇気はすごい。改めてご冥福をお祈りします。
- ただの事故ではなく、誰かを救おうとし末か。勇気ある行動に頭が下がる
- とんでもない金持ちでしかも他人の為にとっさの行動を出来るとか聖人かよ
- 助けようとした人が溺れて、溺れていた子どもが助かる事件って本当に多いね
- 素晴らしい方を亡くしてしまった。ご冥福をお祈り申し上げます。
この事件をきっかけに海の怖さを改めて学んで、同じような悲劇が起こらないようにするのが今を生きる俺たちの役目だな
などの声が上がっています。
高橋和希さんの訃報は7月7日に伝えられ、遺体の状態から死後1~2日ほど経過していることや、遺体の腹部や下半身には、サメ等の海洋生物に付けられたと思しき損傷が確認されていることも明らかになっていました。
その後、同11日に海上保安庁名護海上保安署は高橋和希さんの死因が「溺死」と公表し、遺体の損傷については、死後に付いたとみられるとのことでした。
高橋和希さんの死の真相を巡っては様々な憶測が飛び交っていましたが、目撃証言などは表に出てこなかったことで真相は不明だったものの、人命救助中の海難事故による溺死だったことが判明し、ネット上では高橋さんの行動を称える声が相次いでいます。
高橋和希さんが亡くなる前の今年6月19日には、ダンサーのMDP Masaki(本名・河内正樹 享年39)も、ダンス教室の生徒とその母親ら4人で大阪府泉南市の堀河ダムを訪れ、中学生の生徒(12)が溺れかけたため救助を試みるも溺れてしまい、生徒は助かった一方でMDP Masakiさんは亡くなっています。
人命救助を試みた末の死亡事故はニュースで度々報じられているものの、遊戯王の作者である高橋和希さんが、まさかこのような形で亡くなってしまったというのは非常にショックですし残念です。
人命救助を試みたという行動は素晴らしいと思う一方、結果的に高橋和希さんの命は助からなかっただけに複雑な気持ちになります。
改めて高橋和希さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。