ダウンタウン・松本人志さん(60)の性加害疑惑を報じ、名誉毀損で訴えられた週刊誌『週刊文春』が訴状の内容を公開しました。
松本人志さんは、昨年12月27日発売の週刊文春掲載の【《呼び出された複数の女性が告発》ダウンタウン・松本人志(60)と恐怖の一夜「俺の子ども産めや!」】と題した記事で名誉を毀損されたとして、週刊文春の編集長と発行元の『文藝春秋』を相手取り、損害賠償請求訴訟を起こし、3月28日に東京地方裁判所で第1回口頭弁論が行われる予定です。
そして、今月15日に週刊文春の編集部に13ページからなる訴状が届いたといい、訴状の冒頭では、「被告らは、原告に対し、連帯して金550,000,000円及びこれに対する令和5年12月26日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え」「被告株式会社文藝春秋は、原告に対し、別紙1記載の謝罪広告を同別紙1記載の掲載要領の条件により被告株式会社文藝春秋が発行する週刊文春に1回記載せよ」
と、5億5,000万円の損害賠償(内訳:慰謝料5億円、弁護士費用5,000万円)と謝罪広告の掲載を求めていることが記され、謝罪広告に関しては文字の大きさやフォントまで指定しているとのことです。
<↓の画像が、週刊文春が公開した訴状の写真>
松本人志さんが、週刊文春から名誉を毀損されたと主張している部分は大きく分けて3つあるといい、1つは2015年のホテル飲み会での性加害を主張するA子さんの証言部分とそれに関連した6ヶ所の記述とし、訴状ではその点について、「A子記述部分の記述は、A子の“体験”として、原告から、『いきなりキスされ』そうになったこと、『またキスされそうになったので、しゃがんで抵抗したところ、足を固定されて3点止めの状態にされ』たこと(略)等を記述することにより、一般読者に対し、原告が、明らかにA子の意思に反して、『無理やり』性的行為に及んだとの事実を認識させるものである」
と記されているとのことです。
<↓の画像は、週刊文春に被害を告発したA子さんの写真>
2つ目は、別日のホテル飲み会に参加したB子さんの発言部分と関連記述、3つ目は、週刊文春の記者が松本人志さんに直撃取材時の内容を書いた部分といいます。
松本人志さんは計12ヶ所の記述によって名誉を毀損されたと主張し、「『性的行為を強要した』というレッテルが貼られてしまえば、芸能活動を行う原告の社会的評価を著しく低下させる」「ましてや、それが複数の女性に対し行われていたかの如き記述は、原告の芸能活動に致命的な負の影響を与えることにより、社会的評価を低下させることは言うまでもなく、原告の名誉を毀損するものであることは明らかである」
などと訴状に記されているとしています。
その上で週刊文春の記事については、「原告がA子及びB子に対し性的行為を強要したという客観的証拠は存在しないにもかかわらず、一方的な供述だけを取り上げて記事として掲載するという、極めて杜撰(ずさん)な取材活動に基づくものである」
と主張しているとのことですが、週刊文春は3年半前から松本人志さんの性加害疑惑について取材を進めていたことを明らかにしています。
3年半前から取材に応じてきた告発者のA子さんは訴状内容に対して、「やっぱり松本さんは自分のことしか見えていないんだなと。この訴状を目にして改めて思いました」
と語り、今後の裁判で証言台に立つ決意を見せているとしています。
そして、松本人志さんが週刊文春を訴えた訴状公開を受けてネット上では、
- 自社の裁判で煽るのどうなん。やりたい放題すぎる
- あ、事実無根じゃなくて無理矢理じゃない行為はあったんすね
- 事実無根はどこへ? 無理やりか同意があったかを争うのね。この時点で松本人志は嘘つきやん
- 後輩に女集めさせたりマッサージ店での強要はどうでもいいのかな
- 別に干されたわけでもない勝手に仕事辞めただけなのに、どっから5億って数字が出てくんねん
- 何でもかんでも本売るために公開するんだな こんな文春支持してる層が分からんわ
- 名誉を汚されたという言い分が認められた所でイメージアップになるわけでもない
- 長くても一年程度の取材と思ってたが3年か…すげえな文春 まさに満を持して記事を書いたんだな こりゃ松本さん勝てないわ
- ぶっちゃけ、文春の記事だって証言のみで弱いんだし、はじめから自虐ネタとして笑いにできてればまだマシだったのに、いきなりテレビでなくなるわ、Twitterで変なことつぶやくわで、自爆の連続だもんなぁ。もう少し余裕のある人間かと思ったが。
などの声が上がっています。
今年に入ってからサッカー日本代表の伊東純也選手も『週刊新潮』に性加害疑惑を報じられましたが、伊東選手は週刊誌を訴えて勝訴したとしても、取れる金額は200~300万円程度になるとみられること等から週刊新潮は訴えず、刑事告訴をした女性2人を相手取り、約2億円の損害賠償を求めて提訴しました。
一方で松本人志さんは、現時点では告発者の女性は訴えずに週刊文春に対して訴訟を起こし、性的な行為を強要したとする部分が大きな争点となっていて、週刊文春に関しては名誉毀損の成立を回避するために、それに必要な条件となる真実相当性(真実であると信じるに足る正当な理由、根拠があること)などを主張していくとみられます。
週刊文春は松本人志さんの性加害疑惑について、3年半前から取材を重ねていたことを明らかにしており、まだ公開していない複数の客観的証拠も持っている可能性は非常に高く、松本さんはこの裁判で勝つのは難しいのではないか、また勝訴したとしてもその他複数の報道や本人の言動により、すでにかなりイメージが悪化してしまっているだけに名誉回復も困難だろうと思いますが、3月から始まる裁判がどのような展開を迎えるのか、引き続き動向を注視していきたいです。