『日本中央競馬会(JRA)』の人気ジョッキーで、大手芸能事務所『ホリプロ』にも所属している藤田菜七子騎手(ふじた・ななこ 27歳)が、昨年4月ごろまで複数回にわたって、調整ルーム(騎手の宿泊施設)に原則持ち込み禁止となっているスマホを無断で持ち込み、外部と連絡を取っていたことが判明し騎乗停止処分を受けました。
騎手は騎乗予定日の前日21時までに、騎乗予定の競馬場もしくはトレーニングセンター(競走馬の調整施設)に併設の調整ルームに入ることが義務付けられていて、そしてレースの公正性を確保するため、騎手が外部と接触して“八百長”などをしないように通信機器は専用ロッカーに入れることが義務となっています。
そして、JRAは10日に藤田菜七子騎手がこのルールを破っていたことを発表し、「藤田菜七子(美浦・根本 康広厩舎)は、2023年4月頃まで複数回にわたり、調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォン)を持ち込み、通信していたことが判明しました。」
と報告しています。
続けて、「このことは、本会の騎手として重大な非行があったものと認められるため、日本中央競馬会競馬施行規程第148条第2項により本事案について裁定委員会に送付するとともに、同条第4項により2024年10月11日(金曜)から裁定委員会の議定があるまで同騎手の騎乗を停止することとしましたので、お知らせします。」
と、騎乗停止を発表しています。
JRAの説明によれば、昨年4月に今村聖奈騎手、永島まなみ騎手、古川奈穂騎手、故・角田大河騎手、河原田菜々騎手、小林美駒騎手が、競馬開催中のスマホ使用が発覚したことを受けて、全騎手に聞き取り調査を実施した際に、藤田菜七子騎手は使用していないと申告したそうです。
しかし、10日発売の週刊誌『週刊文春』によって通信機器の不正使用疑惑を報じられ、この報道を受けてJRAが事情聴取を行ったところ、通信アプリの使用を認めたとのことです。
ただ、昨年4月以降は調整ルームにスマホを持ち込んでいないと話しているそうですが、JRAの発表を受けてネット上では、
- バレなければええと思ってたんやな 正直に言っとれば良かったのに
- スマホ事件で一番悪質だな 嘘つき最低行為
- もう見つかったら追放ってくらい厳しくしないとなくならない
- スマホ6の時点で、あの人だって調整ルームで使ってるのに!とチクられなかったのは、後輩からは怖がられ、仲間内からは護られてるからかね
- ホントにここまで、若いのがスマホいじくるんだったらもっと厳しいルールにするしかないよ
1年間騎乗停止とか、もしくは厩舎所属なら厩舎ごとペナルティとか - スマホ使用で嘘ついたから藤田は引退せざる得ない。スマホ使用だけならスマホ軍団と同罪だが虚偽が加わったらなぁ。
- まあ引退だろね 結婚したし何も未練ないだろ
などの声が上がっています。
週刊文春の記事では競馬場関係者が、スマホの持ち込みで処分を受けた騎手以外にも、隠れてスマホを持ち込んでいた騎手はおり、その1人が藤田菜七子騎手だったとしています。
さらに、藤田菜七子騎手は後輩6人が処分を受けて以降もタブレット端末を持ち込み、外部との通信を続けていたようだと証言しています。
週刊文春は証拠となるLINEの履歴など、複数の通信機器のデータを入手したといい、具体的な日付は記事では明らかにしていませんが、調整ルームに入室している時間帯にも外部と通話したり、メッセージのやり取りをしていたことが判明したそうですが、メッセージの内容は日常会話だったといいます。
週刊文春は、藤田菜七子騎手と“親しかった3人の30代男性”に取材を行い、1人目のA氏(元彼氏)は連絡を取っていたことを認め、B氏は取材を拒否したそうです。
C氏はLINEでの会話を認め、なぜLINEをしたのか問うと「その時は、みんなしていると聞いていたので…」と答え、藤田菜七子騎手は現在も外部と通信している?と聞いたところ、「(藤田騎手は)そう言っていました」と答えたとのことです。
週刊文春は藤田菜七子騎手にも取材を行い、ルール違反はしていない?と聞いたところ「はい、ない……。ありません」と否定し、身に覚えもないと語り、その場を後にしたとしています。
しかし、JRAの聴取に対してルール違反を認めたというものの、昨年4月以降はスマホを持ち込んでいないと答えたそうで、週刊文春の続報でそれもウソだとバレた場合には、さらに厳しい処分が下されるとみられます。
今年5月には水沼元輝騎手が、スマホケースのみを預けてスマホを使用していたことが判明し、偽装工作まで行い悪質性が高いとして、9ヶ月の騎乗停止処分が下されることになりました。
また、今月には永野猛蔵騎手と小林勝太騎手も調整ルームにスマホを持ち込んでおり、永野騎手は1台のスマホをロッカーに預け、もう1台を意図的に隠し持ち、小林騎手と連絡を取り合っていたことが判明し、騎乗停止となっています。
藤田菜七子騎手は、昨年の聴取ではスマホを使用していないとウソをつき、週刊文春の報道で元彼氏らと連絡を取っていたことが判明、さらに昨年4月以降もタブレットを持ち込んでいた疑惑もありますが、果たしてJRAはどれほどの処分を下すのか見ものです。
藤田菜七子騎手は今年7月に20代のJRA職員と結婚しており、この問題を受けて、このまま現役引退の可能性もあるのではとも囁かれていますが、果たしてどうなるでしょうか。