歌手・中島美嘉さんとLead・古屋敬多さんのW主演舞台『イノサンmusicale』のフランス・パリ公演中止が14日に発表され、公演1ヶ月を切ってから突然発表されたことで物議を醸しています。
ミュージカル『イノサンmusicale』は、漫画家・坂本眞一さんの作品『イノサン』シリーズが原作で、18世紀のフランスを舞台に、実在した死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンと妹のマリー=ジョセフ・サンソンの人生を描いた内容となっており、脚本を劇作家・横内謙介さん、演出は宮本亜門さんが担当し、舞台の主題歌はミュージシャン・MIYAVIさんが手掛けています。
キャストは中島美嘉さん、3人組ダンス&ボーカルユニット『Lead』の古屋敬多さんのほか、磯部勉さん、浅野ゆう子さん、前山剛久さん、梶裕貴さん、武田航平さん、小南満佑子さん、荒牧慶彦さん、多和田任益さん、Lead・鍵本輝さん、貴城けいさん、佐々木崇さん、林明寛さん、太田基裕さん等となっています。
<↓の画像は、『イノサンmusicale』出演者らの写真>
昨年11月29日~12月10日には東京公演が行われ、今年2月9日からパリ公演が上演予定で、DVDやパリ公演のJTBオフィシャルツアーへの申込受付も行われていたのですが、14日に突然公演中止が発表され、その理由については「諸般の事情」とし、詳細については明らかにはされていません。
『スポーツ報知』はトラブルの裏側について、「スケジュールの調整ミスや演出に関する連絡不足などで製作サイドに対してキャスト・スタッフ側からの不満が相次ぎ、東京公演後に数人の出演者が降板を申し出ていた」
と伝え、ファンからもDVD注文時の不備続出に対して不満の声が上がっていたといいます。
一方の『スポーツニッポン』はパリ公演中止理由について、「舞台を取り仕切った女性プロデューサーと出演者に軋轢(あつれき)が生じたことが主な原因」
と伝えています。
『イノサンmusicale』のスタッフによれば、女性プロデューサーは脚本・演出の方針を一本化することに難航していたといい、そのため昨年11月の東京公演前に出演者の1人が「この内容では、パリで公演するのは難しい」と申し出たそうですが、改善される兆しが無かったとのことです。
そして、12月10日に東京公演が終了後に武田航平さんが降板、パリ公演に出演しないことが決まり、武田さんが演じていたアラン・ベルナール役は梶裕貴さんとのWキャストとなっており、武田さんの代役を立てることができなかったため、公演を維持することができなくなってしまったとのことです。
東京公演が終了後の稽古では、宮本亜門さんに代わって女性プロデューサーが統括していたそうですが、「その間に稽古の日程管理や脚本がメチャクチャになったと聞く」
と演劇関係者が語っています。
さらにスタッフは、「女性プロデューサーが一部俳優に対し『仏公演にマネジャーは連れて行けない。行くなら実費で』と言いだし衝突を招いたようだ」
と舞台裏を明かしています。
女性プロデューサー側の関係者は、キャストとの間で軋轢が生じていたことは認めつつも、「演出や内容への要望は受けたが、プロデューサーとしては可能な限り応える努力はしたという認識」と説明しており、「仏公演にマネジャーは連れて行けない。行くなら実費で」という発言についても、「確かにご遠慮願った方もいるが、限られた予算内での判断」と主張しています。
スポーツ紙はこのようにパリ公演中止の理由、裏側を報じており、主催者側はJTBオフィシャルツアーの申込者に対しては、全額返金することを発表しているほか、DVDに関しても注文キャンセルの受付を今後始めるともしているのですが、あまりにも突然のパリ公演中止発表に対してネット上では、
- スタッフもキャストも豪華なのに運営がダメダメで中止、もったいないなー。なにやってるんだろ
- 要するに、このプロデューサーは周りを巻き込む情熱は有ったけど、それを履行する為の理念や、能力に欠けていたという事でしょうかね?
- NHKのドラマでも、なぜか局員が演出や脚本に口出しして現場が荒れたとかあったけれど、この作品でもプロデュースと演出は必要な能力が違うのだから、やはり現場は荒れると思う。
何事も「餅は餅屋」がベストですよ。 - 背伸びしてパリ公演にしたのもいけなかったんじゃないかなあ。
この騒動でパリ公演の舞台があって主演は中島美嘉って知ったし、宣伝が足りなかったと思う。
そしてこれで名前が出てない運営側は責められず、名前が出てる出演者や原作者が責められるんでしょ?可哀想だ。 - 出演陣や原作者が可哀想。記事が本当ならほとんど運営のミスのオンパレードじゃん。劇自体の評判もイマイチみたいだし
- 現地集合プランだった方のことを考えたらこのタイミングでの発表はあまりに遅く、全額返金の渡航込みプランの方よりもキャンセル代など足が出てしまいかわいそう
ファンの問い合わせに対して、現地の劇場がキャンセルだと言う方が早かったことがさらに事態を悪化させましたね - マネージャーを帯同させないとか、そういうことは出演交渉する段階でその条件でいいというなら仕方ないが、後付けで言われたらそりゃ話が違うよってなるよ。
マネージャーを帯同させなくてもいいという俳優はいくらでもいるし、帯同させる予算がないなら初めからそういう俳優をキャスティングするべき。後から言われたら絶対揉める。
などのコメントが寄せられています。
舞台の企画・運営を担当している主催者『Jnapi L.L.C.』は、『めざましテレビ』(フジテレビ系)の取材に対して、パリ公演の中止理由については、「フランスのデモやストライキによって、キャストやスタッフに危険が及ぶことを考慮した」「デモ等でスケジュールが押し、フランス国内でのチケット販売が出来なくなった」「パリの劇場には昨年12月30日に中止の可能性があると連絡し、1月8日に中止が決定した」
などと説明し、公演中止発表まで1週間近くかかったことについては、関係者等に一斉連絡する方法を協議していたからとしています。
また、パリへの渡航費についてですが、JTBオフィシャルツアーの申込者だけでなく、個人で航空券などの手配を行った方についても、主催者側に連絡をしてもらえれば個別に対応していくことも明らかにしています。
なお、劇場側の説明によると、特に理由説明もなく公演の中止が主催者側から伝えられたといいます。
『イノサンmusicale』のパリ公演中止決定については、公式発表前にファンが劇場の公演情報の確認、さらに直接問い合わせをしたことで判明したもので、約1週間前からネット上では物議を醸していました。
主催者側の対応が後手後手に回っていたことも大きな騒動に発展した要因になっており、キャストたちもそれぞれのSNS上などで、ファンに謝罪しているのですが、舞台の主催者でプロデューサーとして名を連ねていた原葵さんという方は、昨年11月からツイッターの更新をストップしています。
この女性プロデューサーは、昨年11月24日の更新でパリ公演について、「わたしのなかでイノサンはロックで、だからこそMIYAVIさんとのコラボという形になりましたし、パリ公演もそう 限りなくロックな心で考え決めました。そしてイノサンにかかわる先生方も出会ったら皆とてもロック…!!痺れるほどカッコいいオトナチームで、あぁイノサンは持ってるんだなと感じています」
などとツイートしていました。
<↓の画像が、女性プロデューサーのツイート写真>
しかし、結局はパリ公演中止という形となっており、多くの関係者にも被害を与えているだけに、誠意のある対応をしてほしいものです。