今週26日から埼玉スーパーアリーナで開催されている「世界フィギュアスケート選手権大会 2014」ですが、初日に行われた男子のショートプログラムでソチ五輪で見事金メダルを獲得した羽生結弦選手が演技をスタートする直前にあるトラブルが発生しました。
この日は、「ユヅリスト」と呼ばれる羽生ファンが早朝から行列をつくり、1万8千席分のチケットがほぼ完売。
手作りの応援ウチワを始め、メッセージボードや横断幕を掲げるファンもおり、会場には黄色い声援があふれていた。
そして、トラブルが起きたのは演技開始直前のこと、羽生選手が目を閉じて集中している間も声援が飛びまくり、女性ファンが「ゆづ、愛してる~!」と絶叫した瞬間に演技が始まってしまった。
昔からのフィギュアファンによると「開始前の静寂のタイミングで声援を送るのはNG」だといい、そういった事情を知らない“にわかファン”だった可能性がある。
この声援の影響を受けたのか、羽生選手は冒頭の4回転トーループで転倒、その後は調子を取り戻し、華麗な滑りを見せたものの、自身がソチ五輪でマークした世界最高得点の101.45点に遠く及ばない91.24点という結果となり、得点が出た瞬間羽生選手は苦笑いを浮かべた。
演技後のインタビューで羽生選手は「声援は聞こえていたけど、影響があったかと言われれば、ない。ちょっとした過信とか気の緩みがあったのかな。
全くハッピーと言えないし、自分に怒りも感じている。自分がホント許せない」と記者の質問に答え、演技でのミスは全て自分の責任であるとした。
テレビ中継でも問題の声援以外に羽生選手のファンと思える女性の黄色い声援が演技前に聞こえていたため、ネット上では、
「好きな選手の演技を邪魔するなよ」
「選手の迷惑よりも自分の気持ちを伝えるほうが大事な連中なんだろ」
「アイドルや声優のライブで自分を認知してほしくて曲が始まる直前に叫ぶ迷惑なオタと共通するものがある」
「こんな女たちに追っかけまわされて羽生くんが可哀想」
といった批判が殺到していた。
そしてこれに対して、教育評論家でテレビ番組などに数多く出演している”尾木ママ”こと尾木直樹さん(67)が、27日付の自身のブログで「『ユヅ~愛してる~』なんて パリの散歩道 流れる演技直前に叫んじゃダメ!」と苦言を呈しました。
(↓の画像が、尾木直樹さんの写真)
尾木さんは羽生選手が失敗は自分の責任だとコメントしたことについても「羽生君はファンをかばって自分を責めています…」と分析しつつ、「そんな結弦君にファンは甘えてはいけないと思います!!結弦君ファンの応援モラル しっかり高めたい~って尾木ママ 切に 切に 願います」と訴えました。
周囲の関係者もこういったマナーの悪いファンに対し、迷惑しているそうですが、羽生選手本人が言うわけにもいかず、日本スケート連盟に期待したいところですが、集客が増えたことを喜ぶばかりでマナー周知をしようという気配がないのだとか。
これにネットでは、
「ファンが選手の足を引っ張ったらいかん」
「ゆづ~愛してる!なんてセリフ自体、とにかく単純に気持ち悪いです。タイミングを考えて言ったとしても気持ち悪いだけ。」
「フィギュアはライブイベントじゃないんだからモラルをしっかりしてほしいよね。選手は集中して演技しているのだから絶叫はやめてほしいよ。」
「演技直前に絶叫だと選手の集中力欠くよ。演技終了後に絶叫のほうがまだいいわ。」
「こればかりは擁護しようがない。セレブに付きまとうたちの悪いパパラッチと同じ」
などのコメントがありました。
先月2月に行われたソチで金メダルを獲得したばかりで、このようなにわかファンを増えるのはしょうがないことだと思いますが、いくらにわかだったとしても、演技が始まる前の集中している時に声を出してはいけないのは誰でも分かるはずで、許されることではありません。
難しいと思いますが、こうしたファンが居た場合退場させるなど、何かしらのペナルティを与えて欲しいですね。