6月1日公開の映画『50回目のファーストキス』、8月17日公開の『銀魂2(仮)』など、映画・ドラマ・舞台からバラエティ番組まで、数多くの作品で監督、脚本、演出などを担当している福田雄一さん(ふくだ・ゆういち 49歳)が、週刊誌『週刊現代』に掲載のコラム「妻の目を盗んでテレビかよ」で、フィギュアスケート男子の羽生結弦選手(はにゅう・ゆづる 23歳)について書き、その内容が羽生選手のファンらの間で物議を醸した結果、ツイッターで謝罪するという展開を迎える事になりました。
福田雄一さんは2月26日発売の『週刊現代』(2018年3月10日号)に掲載された自身のコラムで羽生結弦選手について綴っており、平昌五輪の話題に触れた福田さんは「これはね、ほんっっとに個人的な感想として読んで欲しいのですが……、羽生結弦選手がね、どーも苦手です。」と冒頭で突然告白しています。
苦手な理由については、「これはね、僕がダメ人間だからなんです、きっと。だから完璧な人に少し気後れしてしまうところがある。」とした上で、具体的な苦手な点を書いており、「氷に手を当てて“ただいま”とかいう感じ」「ケガした右足を抱え込んで“ありがとう”みたいなことを観客の前でやる感じ」「カメラに向かい涙目でオフ声で“ありがとうございます!”みたいな感じ」と気になる動作を挙げた上で、カッコイイけれどもちょっと違うなと感じ、「自分の世界入ってんなあああああ」「わあああああ、恥ずかしいっ!」と思ってしまうそうで、思わず目を覆ってしまう感覚になると明かしています。
そして、自身は羽生結弦選手よりも今回の平昌五輪で銀メダルを獲得した宇野昌磨選手の方が、天然ぶりを発揮していて面白くて仕方がなかったといい、ツッコミどころ満載のたたずまいは最高だったと絶賛しているほか、最後には「高橋大輔選手は大好きだったんだけどな……。なんだろうなあ。」と綴り、どうしても羽生選手のことが苦手であることを強調していました。
この翌週に掲載されたコラムでは、羽生結弦選手が苦手と書いたことで反響があり、周囲からあり得ないなどとお叱りを受けたと明かしながら、今は作品でも笑いにしても良い人とダメな人がいるとし、受け取る側が笑いにしてもセーフな人とアウトな人を線引きし、もしアウトだと「ハラスメント」だと叩き、それが大きな騒動に発展してしまうことから、映画の現場では難しい時代だとよく話しているということを綴っていました。
このように福田雄一さんは自身のコラムで思いなどを綴っていたのですが、その内容を知った羽生結弦選手のファンたちは反応し、
- あれただの悪口
- 大人げない感性にはがっかり
- 個人的に苦手なのはいいけど居酒屋で話しててくれ
などと批判のコメントが殺到する事態になっていました。
そうした批判を受けて福田雄一さんは27日未明にツイッターを更新し、「僕の軽率な言葉で、羽生くんや、羽生くんのファンの皆様を悲しい気持ちにさせてごめんなさい。苦手という言葉はどうか撤回させてください。」
と謝罪しました。
その後のツイートでも、羽生結弦選手が素晴らしいと絶賛されている所以を自身で調べたことや、奥さんからも羽生選手の素晴らしさや生い立ちを訴えられたことを明かし、「ご本人はもちろん多くの人に迷惑がかかるのはツラいです。僕はほんとのほんとは嫌われたくないという言葉の重みを知りました。僕は自分の失言に責任を取るべきだと思います。彼の精神性、見習うべきだなぁと実感です。むしろ、こんな僕ごときの失言で、わざわざ謝罪するのもおこがましくて遠慮していたのですが、改めて本当に申し訳ありませんでした。」
と謝罪と反省の言葉を綴っています。
<↓の画像が、福田雄一さんの謝罪ツイート>
この謝罪に対してもネット上では様々な声が上がっており、
- 気の毒 何を思うも自由なんだけど、発信する題材が悪すぎた 羽生ヲタはそこらの男性アイドルや若手俳優ヲタと一緒でやこういうのを笑いに昇華できない 宇野への頭ポンポンは周囲へのアピールであざとい、なんてSNSやブログに書こうもんならギャンギャン噛み付いてくるだろうな
- 謝る必要ないのに 事実だし
- 苦手という言葉を撤回って、それもおかしな話。苦手なものは苦手だし、苦手だというのは悪口ではない。もちろんコラムに書いちゃったのは悪手だったけど。
- 彼を苦手という人の気持ちも分からんでもない(笑) 嫌いと言ってるわけじゃなし、ちょっとそのファン?の人達の過剰反応では無いかと思いますがね。
- 彼はタレントではなく、ただのアスリート。好き嫌いは勝手ですが、それを大勢の人が見る記事にするのはおかしい。個人ブログならまだしも。
- 苦手と書いた事に対して謝るのもおかしな話。苦手とはあくまで個人の主観。それが批判と捉えられたのかな?あれだけの功績を成し遂げた直後の今は、許されない流れなのでしょうか。
- 自分の言動で、気分を悪くさせたor失言だったかもと思ったら、すぐ謝る人多いよね。本当に悪いと思ってるならいいけど、謝っとけばいいと思う人いるからね。
- 福田さんて結構こういうのやらかすよな 映画関係者は冷や冷やしてるだろ もう何も喋らんと映画やドラマだけ撮ってりゃいいのに いらん失言でいつか大失敗しそう トーク好きかもしれんがしゃべらんほうがいい
- 完全な『チッ反省してまーす』じゃねえか マジで1mmも反省してない だったら黙ってろよ大人げない
などのコメントが寄せられており、謝罪ツイート後もネット上では物議を醸しています。
人それぞれ感じ方が違うので、中には羽生結弦選手の立ち振る舞いなどがどうしても受け付けない、苦手だなと感じる人もいるでしょうし、実際にネット上では熱狂的なファンが多くいる一方で、羽生選手に対して罵声を浴びせているアンチも多くいます。
福田雄一監督も苦手側の一人で、それをちょっとした気持ちでコラムに記し、もしかしたら共感を得られるのではないかという期待を持っていたのかもしれませんが、昨年11月のケガを乗り越えてほぼノーミスの演技を披露し、フィギュアスケート男子では66年ぶりとなる五輪2連覇を達成し、国民栄誉賞の授与を政府が検討しているという話も出ている中で、わざわざわ週刊誌のコラムで苦手だと書いたのはまずかったかもしれません。
もし五輪前に書いていればそこまで問題視されていなかった可能性もありますが、五輪終了後に国民的英雄だと呼ばれるなど“羽生フィーバー”がまだ続いている中での批判は、かなりリスクの高い行為だったとみられます。
週刊誌で自分の思ったことを書くことは別に問題無いと思いますし、誰が苦手だ、嫌いだということを主観で書いてもいいとは思うのですが、出版物に綴ったからにはネットで批判された程度ですぐに謝罪するというのはどうなのかなと感じ、すぐに謝罪するぐらいなら最初から書かない方がいい、プライベートなどで愚痴る程度にしておくべきだったのではないかと思います。
今回の件で福田雄一のイメージは若干悪化しており、今後公開される作品に悪影響が及ぶ可能性もあるので、炎上発言には気を付けてもらいたいですね。