12月29日~31日にかけて開催される世界最大規模の同人誌即売会『コミックマーケット93(C93)』(略称:コミケ)に、女優・真木よう子さんが個人で出展予定であることを25日に発表しましたが、コミケで頒布(はんぷ)するフォトマガジンの製作費をクラウドファンディングサイトで募り、ネット上で多くの批判が寄せられたことを受け、コミケ参加を中止したと28日に発表しました。
真木よう子さんは25日に、ネット上で出資者を募るクラウドファンディングサイト『CAMPFIRE』で「真木よう子、フォトマガジン出版プロジェクト。」をスタートさせ、目標金額を800万円に設定して出資者を募っていました。
しかし、コミケなどの同人誌即売会で頒布(販売)する本などについては、原則的に自費とされており、さらに真木よう子さんはコミケで参加する理由について、「より皆様とお近づきになりたく、この様な企画を思いつきました。」という説明していたため、ネット上では「自費ではなく資金を集めてコミケに参加するというのは違うのでは?」、「わざわざコミケでやる必要がない」といった批判の声が噴出していました。
これを受けて26日夜には、『CAMPFIRE』のサイト上で活動報告として釈明コメントを公開していたのですが、28日朝に再び真木よう子さんのメッセージが投稿され、コミケに出展することを決めた理由について、「私の様な所謂『有名人』や『芸能人』は、皆様に画面越しででも、紙面越しででも、規制が入ってしまいます。其れは、芸能事務所に所属していれば当たり前の事であって。しかし、本当に己が良いと思うものにまで規制がかかり皆様にお見せ出来ないフラストレーションを、正直抱えていました。そんな折、コミックマーケットと、いう自分で好きな物を作って、皆様にお渡しできる場がある事を知り、是非、応募しようと思ったのです。」と説明しています。
また、自身のツイッター上で多くの応援コメントなどをもらい、実際に会って感謝の言葉を言いたいという気持ちが大きくなり、直接触れ合うことが出来るコミケを選んでしまったとしています。
その上で、「コミックマーケットの昔からのルールや、マナー等、一切勉強をせず安易な気持ちで応募してしまいました。」とし、「そもそも、コミケも、クラウドファンディングも知らず、そこから生まれる批判を予測できなかった。全ては、全ての事に対し、無知な私の責任です。醜態を晒し申し訳ありませんでした。」と謝罪しています。
また、製作することがすでに決定しているフォトマガジンについては、「許されるのであれば、私を応援して下さる方々がいる以上、全てを無しにする事は、応援して下さっている皆様に申し訳がつかないのでクラウドファンディングで、『一緒に作品作りが出来る』と、捉えて下さる方がいるのであれば、フォトマガジンは、皆様と共に作り上げ、コミケではなく。皆様へ届く様にしたいです。」としています。
投稿の最後では改めて、「コミックマーケット様。並びにコミックマーケットを愛していらっしゃる方々。参加している方々。に、深く謝罪を、申し上げます。この度は、軽い気持ちで参加を希望してしまったことを深く謝罪を申し上げます。誠に誠に申し訳有りませんでした。」と、今回の騒動を謝罪しているのですが、これに対してネット上では、
- 自費ではなく普通に写真集出して、本屋などでサイン会や握手会でファンと交流すればいいんでは?何故コミケにこだわるのかが分からない。
- コミケに興味もないのに叶姉妹の成功を目の当たりにして売名のために応募しただけ。袋叩きに合っても仕方ない
- 自分の表現したいことを、自分のお金で自分のやり方(同人誌然り、ハンドメイド作品然り、コスプレ然りetc.)で表現出来る場所がコミケだと思う。アイデアから資金まで他人に頼りまくってやるのはコミケの趣旨とは反してると思う。
- コミケの運営とか、ただでさえ大変で、一般人だから大丈夫な警備とか配置でやってるから、芸能人が安易に参加するとマスコミやにわかがわんさかくるから、自衛できない、知識がないなら他のいろんな人に迷惑だと思う。別の場所でクラウドファンディングで作ったやつをファンに手渡しすればいいんじゃないかな
- 参加中止で本当に良かった。あとこの炎上を見て安易にコミケに参加しようとする芸能人が出なくなる抑止力になりそうなので、その点でも良かった。
などのコメントが寄せられています。
真木よう子さんは8月に開催されたコミケを訪れ、その様子を見て自分も出展したいという思いになったそうですが、コミケはどのような方たちが集まっている場なのか、そこにはどういったルールがあるのかなど、よく考えないまま行動に移してしまったようなので、批判が寄せられるのも当然ですし、参加中止を決定したのは賢明な判断だったと思います。
昨年冬に開催のコミケは3日間で55万人が来場し、1日あたりの来場者数は18万人以上となっており、会場の東京ビッグサイト内は人で溢れて常に満員電車の中のような状態になっており、もし真木よう子さんが出展した場合、コミケ初参加の人が多く訪れてパニック状態になっていた可能性もありますし、ファンと触れ合う時間も限られたものになるため、双方のためにも別にイベントを開催する方が良いかと思います。
<↓の画像が、コミケ会場で撮影された写真>
クラウドファンディングを利用して出資金を募り、そのお金で製作したフォトマガジンをファンらに届けること自体は問題ではなく、ファンとの交流を図りたいという考え自体は素晴らしいことだと思いますので、今回の騒動の反省を踏まえて、今後どうすれば良いのかを事務所側とも相談し、ファンと交流する場を新たに設けていってほしいですね。