開幕2軍スタートで、現在もファームで調整している『東北楽天ゴールデンイーグルス』の田中将大投手(たなか・まさひろ 35歳)が、“電撃引退”の危機にあると9日発売の週刊誌『週刊文春』が報じています。
田中将大投手は2021年に、『ニューヨーク・ヤンキース』から8年ぶりに古巣の楽天に復帰し、日本球界復帰1年目は23試合に先発登板し4勝9敗、防御率3.01、2022年は25試合に登板し9勝12敗、防御率3.31、このシーズンには2019年以来4年ぶり、日本球界復帰後初の完封勝利を挙げました。
昨シーズンは開幕投手を務め、オールスターゲームにも出場しましたが、24試合登板で7勝11敗、防御率4.91と成績を落としており、シーズンオフの10月には、万全の態勢、体調で来シーズンに臨むためとして「右肘関節鏡視下クリーニング術」を受けました。
そして、今年2月のキャンプから1軍に帯同してオープン戦でも登板していましたが、3月20日にイースタン・リーグで登板したのを最後に実践から遠ざかり、現在も2軍での調整が続いていて、4月中旬に2軍の試合で登板予定だったものの、コンディションの問題から登板回避となりました。
田中将大投手は日米通算200勝まで残り3勝となっていて、同じくこの記録を達成目前の『サンディエゴ・パドレス』のダルビッシュ有投手(37)は、7日(日本時間)に今シーズン2勝目を挙げ、記録達成まで残り2勝となっています。
一方で田中将大投手は現在も2軍での調整が続き、1軍投手コーチの青山浩二コーチは5月中の1軍復帰は厳しいのではと語り、7日の取材でも、「本人とも連絡取った中で、オープン戦のダメージがあるという話だった。そこ(不安)をしっかり取り除いて100%自分の中でいけるっていう風になってから、次のステップに行きたいと。あとは2軍からの報告待ち」「(調整は)本人に任せています」
としていました。
そんな田中将大投手について週刊文春は、現役引退の危機にあるとしており、田中投手は肘の手術を受けて万全の状態で今シーズンを迎えたとし、開幕ローテーション入りを目指して調整をしていたものの、3月中旬に2軍での調整が命じられ、そして開幕ローテーションからも外れたことで周囲には「もうええわ……」と嘆いていたとしています。
球団関係者は、「すでに田中の心は折れかかっている。この先、下手すれば電撃引退もあり得ると周囲から心配されています」
と語っています。
田中将大投手は身体面にも問題があるとし、全盛期は球速が150km超えだったのが、現在は140km台中盤まで落ち、それに加えて体力の衰えで疲労が回復しにくくなっていることも、2軍での調整が続く要因として挙げています。
この他にも人気にも陰りが見られることや、球団の親会社の資金難が囁かれる中で、田中将大投手の今シーズンの推定年俸は2億6,000万円で負担が大きく、「そのため球団側は“早く200勝を達成して引退して欲しい”というのが本音」
と球団OBが語っています。
しかし、三木谷浩史オーナーの肝いりで楽天復帰させ、将来の監督候補ということから球団サイドから引退勧告もできず、「本人が引退を申し出るのを待っている状態」とし、5月下旬から始まる交流戦でも先発ローテーションに入れない状態ならば、「球団と田中の間で、引退を巡り極秘に会談の場が設けられる可能性がある」
としています。
週刊文春はこのように報じているのですが、『フラッシュ』のWeb版『SmartFLASH』はまた別の問題を報じており、田中将大投手のコンディションが上がらない背景には、昨年発覚した元楽天の安楽智大投手(27)のイジメ、パワハラ問題があるとしています。
<↓の画像は、田中将大投手と安楽智大投手の写真>
安楽智大投手のパワハラ問題は昨年11月に複数のスポーツ紙などに一斉報道され、その中で『スポーツ報知』は、イジメの現場に田中将大投手が居合わせたこともあったものの、「その状況を見て笑っていた」と話す選手もいると報じました。
その後さらに、安楽智大投手が背後から後輩選手を蹴る動画がネットで拡散され、その様子を見ていた田中将大投手は注意することなくニヤニヤし、さらにトレーナーの男性にちょっかいを出し、頭に肘を当てる行為をしていたことで大炎上騒動に発展しました。
そして、安楽智大投手がイジメ・パワハラ問題で自由契約になった後に、田中将大投手は自身のX(旧ツイッター)でこの問題に初言及し、「ハラスメントは許されないことです。球団のみならず、 自分もチームの年長者として、もっと後輩たちの様子に気を配り、気軽に相談され、問題があれば率先して注意すべきであった、意識が甘かったと反省しています。」
などとコメントしたものの、これにも多くの批判が寄せられました。
SmartFLASHによると、この問題で球団には田中将大投手の言動に対しても苦情の電話やメールが数多く寄せられ、田中投手は厳重注意を受けたそうなのですが、「彼は見た目と違って細かいことも気にするタイプ。自分のことが書かれたSNSや報道をチェックするたび、けっこう辛辣な意見を目にして、そこでまた落ち込む。現在はメンタルをやられていて、深刻な状態に追い込まれています。」
と、田中投手の担当記者が明かしています。
また、チーム内で何でも言い合える仲だった松井裕樹投手が今シーズンからパドレスに移籍し、そしてメジャーで活躍している姿を見て落ち込むという状態にあるといい、チーム内ではいま完全に孤立した状態となっていて、今シーズン中に日米通算200勝を達成するのは難しいのではとも囁かれているとしています。
<↓の画像は、田中将大投手と仲が良かった安楽智大投手、松井裕樹投手との写真>
田中将大投手は2021年に推定年俸9億円プラス出来高払いで2年契約を結び、日本史上最高年俸として大きな注目を集め、活躍に期待が寄せられましたが過去最低の成績となり、その後も期待を下回る成績によって年俸は右肩下がりとなり、今シーズンは前年から2.15億円減の2.6億円プラス出来高払いとなりました。
それでも楽天ではトップ3に入っているのですが、シーズン開幕から1ヶ月以上経っても2軍で調整し、5月中の1軍入りも難しいとされていて、かつてのエースが完全にお荷物扱いされているような状況です。
それに加えて、安楽智大投手を巡るパワハラ・イジメ問題でイメージはかなり悪化し、ネット上では辛辣な声が飛び交う状態が続いており、メンタルがかなりやられているというのは事実なのかどうかは定かではありませんが、なんとか気持ちを入れ替えてコンディションを整え、調子を上げて今シーズン中に200勝達成、そしてチームに貢献する活躍を今後また見せてほしいものです。