合成麻薬「MDMA」「LSD」の所持で逮捕、起訴された女優・沢尻エリカ被告(さわじり・えりか 33歳)の初公判が31日に開かれ、検察側は懲役1年6ヶ月を求刑しました。
沢尻エリカ被告は昨年12月6日に保釈され、そのまま慶応大学病院に入院して治療を受けていましたが、13時30分ごろに慶応大学病院から黒のワンボックカーに乗って東京地裁へと向かい、到着後も車内には厚いカーテンが敷かれた状態で顔は一切見せませんでした。
そんな沢尻エリカ被告は黒のパンツスーツに白シャツ姿で出廷し、裁判官の質問に対して「(職業は)無職です」「(起訴内容に)間違いありません」と答え、弁護人も「公訴事実を争いません」と答えました。
<↓の画像は、沢尻エリカ被告の初公判報道の写真>
検察官は供述調書を読み上げ、沢尻エリカ被告が犯行に至った経緯については、「19歳のころから大麻やコカイン、MDMAを服用するになった。2018年ごろから、LSDやMDMAを知人から入手し保管していた」
と説明し、「被告人が『お守り袋の中にMDMAがある』と申し出たことなどを記載しています」として、押収したMDMAやLSDの成分を含む紙片を沢尻被告に確認させ、全て自分が所持していたものだと認めていました。
その後の証人尋問では、沢尻エリカ被告の治療を担当している心理学の専門医が出廷し、病院では様々な検査を行ったとした上で、「MDMAやLSDについては依存症の診断を満たすとは考えていません。大麻については軽い依存症があった」
と診断結果を明かしました。
沢尻エリカ被告の違法薬物使用頻度については、MDMAやLSDを数ヶ月に1回程度、クラブで騒ぐ時に使用していたとし、常に使用していたわけではないため依存症の基準には満たないと説明しました。
一方で大麻は、仕事が長期間無い時などに気の向くまま使用し、使用量が増えた時期もあったと説明、今後の治療計画について聞かれると、「月に1度、来てもらい、考え方を確認する。薬物キットを使って本当に使っていないかを確認する。孤立させないようにみんなでサポートする」
としています。
続いて元俳優の兄・澤尻剣士さん(さわじり・けんじ 38歳)が出廷し、勾留中には4、5回面会したことを明かした上で、「やってしまったことを反省している。謝罪の言葉がみられた」と明かし、今後の生活については「エリカと話し合って、交友関係を見直す。生活のリズムを取り戻して監督していきたい」としています。
今後の仕事については、「今のままでは難しい。本人も女優の仕事は考えていないようだ。話し合いの中でサポートしていきたい」
としています。
この他に、これまで沢尻エリカ被告が違法薬物を使用しているのを知っていたのか問われると、「目の前では見たことがなかった。報道では目にしていた」
と答えています。
沢尻エリカ被告に対する質問に移り、薬物事件によって大きな騒動を起こし、仕事関係者に対してはどのような思いを抱いているのか聞かれると、「今回、逮捕されたことで関係者に多大な迷惑をおかけしました。特にマネジメントのエイベックスのスタッフには(関係先に)お詫びに行っていただくなど、大変な苦労をかけました。撮影中の作品も撮り直しを余儀なくされ、キャストやスタッフの方に負担をかけてしまいました。経済的にも大きな損害を与えて、本当に申し訳なく思っています」
と謝罪の言葉を述べました。
家族に対しては、「とにかく辛い思いをさせました。母親は外出できなくなり、精神的にも苦労をかけて申し訳ないと思っています。兄にも心配や迷惑をかけて、その上、裁判にまで来てもらって、申し訳ないと思います」
と心境を明かしました。
今後については、「女優業への復帰は考えていません。影響力のある立場の人間としてあまりに身勝手な行為で、多くの方を裏切り、傷つけてしまった。復帰する資格はない」
と語り、現時点では女優引退を考えているとしています。
また、違法薬物の使用によって周囲の人たちにどのような影響をもたらすのか、現在どのように考えているのか聞かれると、「逮捕されて多くを失い、初めて気がついたこと。それは、自分の中では薬物をコントロールでき、いつでもやめられると思っていた。それは大きな間違いでした。本当に私のことを心配してくれ、叱ってくれた人たちの声に耳を傾けず、現実逃避した世界で薬物がつなげてくれた偽りの友情にとらわれ、そこを抜け出せなかった。すべて幻でした。心の底から後悔しています。今後は交友関係を見直して、そういうものと関わりのある人たちとは一切関わらないようにしたい。」
と答えています。
最後に沢尻エリカ被告は、「お世話になった仕事関係各位の皆様に大変なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。社会の皆様にも大きな影響を与えたことを申し訳なく思います。何より、家族や友人、会社のスタッフ、そしてファンの皆様をこのような形で裏切ってしまったことを本当に深くお詫び申し上げます。」
と各方面に対する謝罪の言葉を述べた上で、「全ては自身の甘さが招いた結果で、後悔してもしきれない気持ちでいっぱいです。謝って許されるものとは思っていませんが、全力で更生し、反省していくことが自分にできる唯一の償いだと思っています。2度と繰り返さないように、立ち直っていきたいと思っています」
と述べていました。
こうして沢尻エリカ被告の初公判は終了し、2月6日15時から判決公判が行われることになりました。
そして、沢尻エリカ被告の初公判を受けてネット上では、
- 法廷でも女優になって演じてたんじゃないの?ここまで長い使用だと止めれないでしょ。
法廷でも、沢尻エリカって女優を演じてる感じがした。 - 「女優復帰は考えていません」と今は言っているものの、他に才能がありそうに見えないので、必ず復帰すると思います。
一度、ちやほやされた味と薬は忘れられないでしょう。 - 使用していた期間が長いだけに更生プログラムを一生続けないとマーシーのようになってしまう。
一生依存症と付き合う心構えでしっかりこれからの人生を歩いてほしい。
いずれ女優として機会が出てくるだろう。その時は役者としてのカッコイイ沢尻さんを観たいです。 - 女優復帰は考えていないと言っているが、ほんとはそんな気は全くないのではないでしょうか?
かつて、法廷の前で復帰は考えていないと言いながら後から復帰をしたケースが何個もあります。彼女がそんなタイプではないことを願います。
などのコメントが寄せられています。
沢尻エリカ被告は法廷で女優復帰は考えていないと明かしていたのですが、2009年に同じく薬物事件を起こした歌手・女優の“のりピー”こと酒井法子さんも裁判で、「芸能界を引退し、介護の仕事をやりたい」などと語り、実際に大学に通って介護士の資格取得を目指していたようなのですが、結局は介護の仕事をすることなく芸能界復帰し、歌手・女優としての活動を行っています。
沢尻エリカ被告のマネージメントを担当している『エイベックス・マネジメント』も、引き続き支援を行っていくと表明しており、今回の裁判で読み上げられた事務所幹部のコメントでは、「個人的には、いつかまた、彼女の作品を見たいが、女優業は世間の理解があってこそ。彼女も女優業への復帰を前提としていません。」
としているものの、契約を切らないということは芸能界復帰の可能性があるということでしょう。
沢尻エリカ被告は女優として高い評価を受けていますし、10代で芸能界入りしてから普通の仕事をした経験も無いことから、今後芸能界復帰するのはほぼ間違いないだろうと思いますが、今後また違法薬物に手を出さないためにも交友関係を改め、クラブなどにも行かないようにして更生をしてほしいものです。