中学生で日本代表入りし、複数の日本記録を保持する競泳の池江瑠璃子選手(いけえ・りかこ 18歳 淑徳巣鴨高校3年)が12日、自身のツイッター上で「白血病(はっけつびょう)」を患っていることを公表しました。
池江璃花子選手は「ご報告です。」として、体調不良で合宿先のオーストラリアから緊急帰国して検査を受けた結果、「白血病」だと診断されたことを明かしています。
現在の心境については「未だに信じられず、混乱している状況です。」と明かしつつも「しっかり治療をすれば完治する病気でもあります。」とし、今後については、「日本選手権の出場を断念せざるを得ません。今は少し休養を取り、治療に専念し、1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたいと思います。これからも温かく見守っていただけると嬉しいです。」
と綴っています。
<↓の画像が、池江璃花子選手のコメント全文の写真>
池江璃花子選手は今年に入ってから体調の異変を感じていることを明かしており、1月13日の今年初のレースでは自己ベストよりも3秒以上遅いタイムで、出場予定だった200メートル自由形は体調を考慮して棄権し、「自分でもビックリするくらいタイムが遅かった」「体のダルさを感じることが多くなっている。去年に比べるとだいぶ疲れの抜けが遅くなっている感じはしている」
などと話していました。
そんな池江璃花子選手が白血病と診断されたことを12日に公表し、ネット上では、
- マジかよなんか泣きそう
- ワイの血でも骨髄でも分けてあげたいわ
- こんな希望に満ちた子にこんな仕打ちある?なんなんまじで
- 酷すぎる こんな残酷なことあるかよ…まだ10代やろ
- あんな元気で真っ直ぐ頑張ってる子がもしもの事になったら神様怨むわ
- 東京五輪最大の目玉選手やのに…
- 色んな検査受けまくるトップアスリートやのにこんなことになんねんな
- まずは命が大事。競技のことも大切だがとにかく治療に専念してほしい
- 何よりも元気になって水泳を楽しめるところまで体も心も回復してほしい。病気と闘うにはまず前向きな気持ち。切り替えてなんて軽々しく言えないが、いつか元気な姿を見せてほしい。
などのコメントが寄せられています。
また、1989年に「急性骨髄性白血病」を発症し、復帰後の1994年にも再発を経験している俳優・渡辺謙さんはツイッター上で、「池江璃花子さんのニュースを目にしました。僕も同じ病気を経験しました。何故今自分がと絶望感に苛まれているのではないかと思います。どんな状況かは分かりませんが、今の医学を信じ、自分の生命力を信じ、前を向いて焦らずにしっかり治療に専念して下さい。祈っています。」
とツイートしています。
<↓の画像は、渡辺謙さんのツイート写真>
この他にも、タレントの武井壮さん、カンニング竹山さん、元競泳選手の萩原智子さん、立憲民主党の蓮舫副代表など、様々な方が池江璃花子選手の白血病公表を受けてエールを送っています。
白血病は「血液ガン」の1つで、年齢や生活習慣などに関係なく発症する病気で、発症原因は抗ガン剤治療や放射線治療を受けた後に起こる二次性白血病以外、明らかな原因は不明とされています。
発症後は正常な血液が作れなくなることによって、貧血や発熱、全身の倦怠感、鼻血、歯肉出血、皮下出血、息切れなどの症状がみられます。
かつては不治の病と言われた白血病ですが、近年は治療技術や薬剤の進歩によって生存率も上がり、北海道大学病院血液内科教授・豊嶋崇徳医師によると、現在では4割以上の確率で白血病を根治できるようになっているといいます。
治療方法は、抗ガン剤などを使用した薬物療法が中心になるといい、抗ガン剤治療を続けて寛解(骨髄中の白血病細胞が骨髄全体の5%未満まで減った状態)の状態とし、そこから様子を見ながら再び抗ガン剤治療などを1、2年程度続け根治を目指すそうです。
白血病で亡くなられた方も多くいる一方で、症状が落ち着き復帰を果たした方も多くおり、渡辺謙さん以外にも、女優・タレントの吉井怜さん(36)、サッカー・J2リーグ『アルビレックス新潟』の早川史哉選手(24)、元プロ野球選手の岩下修一さん(45)らは復帰をしています。
日本水泳連盟が12日に開いた会見によれば、医師からは「早期発見ができた」と言われたそうで、池江璃花子選手はすでに闘病に向けて気持ちを切り替え、現在は入院しているといいます。
所属先の『ルネサンス』の三木二郎コーチは、「本人が、やる気というか、モチベーション高く、病気に立ち向かう姿勢を見せており、それは頭が下がる思い」と明かし、池江選手は「病気に立ち向かって、くよくよせず、また元気な姿で結果を出したいと」と意欲を見せているとのことから、今後治療に専念して病気を克服し、再び国内外のレースで活躍する姿を見せてほしいです。