シンガーソングライター・椎名林檎さん率いるバンド『東京事変』が4日、3月6日～21日にかけて予定していたライブ5本を急遽中止することを発表し、これに対してネット上では物議を醸しています。
椎名林檎さんがボーカル＆ギターを務める『東京事変』は、2012年2月29日をもって活動を終了、それから8年後の今年元日に「再生」と称し、再びメンバーが集って活動を再開させ、活動終了日の2月29日からライブツアー『2〇2〇 ニュースフラッシュ』（全国6都市7会場13公演）をスタートさせることも発表しました。
その後、新型コロナウイルスが日本国内でも感染拡大し、2月26日には安倍晋三首相が、「多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は、中止、延期または規模縮小等の対応を要請する」
と発表し、これを受けて全国各地のイベントなどが中止や延期を決定しました。
しかし、東京事変は要請を受け入れることなく予定通りライブを開催、この対応が物議を醸すことになり、ネット上は大炎上状態となっていました。
そして、東京国際フォーラム公演終了から3日後の4日に、椎名林檎さんが代表を務める事務所『黒猫堂』の公式サイトが更新され、「今後の公演について、改めてメンバー全員とスタッフで考え、話し合いました。その結果、現在の国内の状況に鑑み、以下の5公演を中止することといたしました。」
として、3月6・7日に予定していた大阪・フェスティバルホール公演、3月14・15日の宮城・仙台サンプラザホール公演、3月21日の北海道・札幌文化芸術劇場hitaru公演を中止、チケットは払い戻し対応することを発表しました。
また、公演中止による今後の対応については、「現在のところ確約できる段階にはございませんが、後日、代替えに値するような公演を行なうことを目指し、メンバー、スタッフ共々鋭意努力しております。土壇場でのご案内となりましたことを、改めてお詫び申し上げます。」
としています。
＜↓の画像が、ライブ中止発表コメント全文の写真＞
この発表に対してネット上では、
- 圧力かかったのかな？
- やればいいじゃないか？批判に耐えられないなら、初めから中止にしとけよ
- 会場でクラスター感染が起きれば、流石の椎名林檎でも責任取って活動休止とかに追い込まれるでしょう。決断が遅かったけど中止で正解
- 中止など当然。それより、なぜ東京で決行したのかを聞きたい
- この決断は当然。むしろ遅過ぎる決断。ここに来て中止ならなぜ最初の東京2公演はやったのか疑問
- 遅い。遅すぎるが中止に踏み切ってくれてホッとした。この判断、間違ってない。
もしこのままツアーを強行するようだったら、完全にアーティストのとしての生命線を絶たれるところでした。それぐらい重要な判断でした。 - 当たり前だよな。先週末にライブやったことも問題だし。
これだけ世間で騒いでいるのにライブ決行はあり得なかったよね。いまさら遅いよ - 東京の2公演で得た収入以上に失ったイメージは大きいよ
- もう遅い。「国家の一大事に政府要請を無視してライブを決行した東京事変」として記憶されました。
- なぜ中止としたかの理由が開催したことへの世間からのバッシングだったのだとしたら色んな意味で残念だ。
何をどう考え前回は開催をして、なぜ今回は中止したのかの決断の経緯が一番大切なのだが・・・ - 目先の利益だけを考え、世間のことなど知らんぷり。そして決行したという事実。
正直、子供に人気のあるコナンの映画への採用を取り消して欲しいぐらい。自分勝手な人間は必要ない。
などのコメントが寄せられています。
東京事変は東京国際フォーラム公演2日前の2月27日時点で、予定通りライブを開催することを発表した上で、3月6日以降の公演に関しては「そのときの状況を判断の上、実施の有無をこちらで発表してまいります」としていました。
そして、現在の状況などを見て中止を決定したそうなのですが、政府側の発表があまりにも突然だったことで物議を醸すことになったものの、大きな会場でライブなどを開催予定だった各アーティストなども中止や延期を決定しており、東京事変もそうした動きを受けて、最初から中止にしておくべきだったと思います。
現時点では、東京事変のライブ参加者から新型コロナウイルスの感染者が出たとの発表はありませんが、大阪のライブハウスでは集団感染が発生し、4日までに11人の感染が判明しています。
このようなケースもあることから、長時間にわたって密閉空間で行う屋内ライブは非常にリスクが高く、東京事変が6日以降のライブ開催を中止したのは賢明な判断だと思いますが、2公演を開催してしまったばかりに多くの非難を浴びることになり、椎名林檎さんだけでなくバンド全体のイメージも悪化してしまったのは残念ですね。