椎名林檎のアルバム限定盤特典がヘルプマークのデザイン酷似、赤十字マーク使用に批判殺到。対応発表も本人のコメント無し物議

シンガーソングライター・椎名林檎さん（本名＝椎名裕美子 43歳）の公式リミックスアルバム『百薬の長』の特典グッズデザインが、ヘルプマークや赤十字マークと似ているとして大炎上騒動に発展し、発売元の『ユニバーサル・ミュージック』が18日、アルバムの発売延期とグッズデザインの改訂を発表しました。

『百薬の長』は11月30日に発売予定で、『ユニバーサルミュージックストア』では、3種類の特典グッズが付いた限定盤の発売を告知していたのですが、アクリルカードケースのデザインが東京都福祉保健局が作成の「ヘルプマーク」と酷似していたほか、マスクケースには国際的な法律で一般の使用が禁じられている赤十字マークが入っていたため、不適切なデザインとして問題視されていました。

＜↓の画像は、アルバム限定盤の特典グッズ「諸々券ケース」の写真＞

＜↓の画像は、特典グッズ「夢語りマスク」の写真＞

ヘルプマークは、外見では分からない障害や病気などを持つ人が、周囲の人から支援や配慮をしてもらいやすくする目的で2012年から配布がスタートし、全国的に普及していったマークで、東京都もグッズのデザインを問題視し、ユニバーサルミュージックに対応を求めていました。

＜↓の画像は、ヘルプマークの写真＞

そして、ユニバーサルミュージックは18日に公式サイトなどを更新し、「『百薬の長』【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】に付属するグッズの内容について、多くの皆様からご意見をお寄せいただきました。発売元のユニバーサル・ミュージックで検討した結果、当該商品につきましてはグッズのデザインを改訂するとともに、当初11月30日(水)に予定していた発売を延期いたします。なお、通常盤も、同様に発売を延期させていただきます。」と、グッズのデザイン変更とアルバムの発売延期を発表しました。

問題となったグッズデザインは、ユニバーサルミュージックが企画検討したものだったとし、「そのデザインについて改めて弊社で検証しましたところ、法令の確認を含めた各種チェックが不十分であったこと、また、日本赤十字社及び東京都福祉保健局からも各マークの使用規定などについてご指導を頂きましたことなどを踏まえ、このたびの決定に至りました。」と説明しています。

その上で、「ファンの皆様、当該商品をご予約頂いた皆様、そしてリミックスアルバムの制作に携わって頂いたアーティスト及び関連各位の皆様にご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。そしてヘルプマークをご利用の皆様、その普及に努められている皆様には、ご不安・ご不快な思いを抱かせてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます。」と謝罪しています。

今後は、制作物のチェック体制や社員向けのコンプライアンス（法令遵守）や倫理教育を見直し、再発防止に努めるとしており、デザイン変更後の特典グッズの写真も公開しています。

＜↓の画像が、デザイン変更後の特典グッズの写真＞

そして、ユニバーサルミュージックの発表を受けてネット上では、

• 対応してくれるようで良かったけど、対応遅い。そもそも企画段階で誰か気付けよってレベル
• 椎名林檎からのコメントはなし？
• こういう時本人からのメッセージが何もないのが、あーそういう人なんだなって思った
• 曲は嫌いじゃないんだけど、人間性がな〜。コロナ初期でのライブ決行とか今回とか常識も周りへの配慮もない人ってわかってガッカリ
• ユニバーサルといえば大手なのに「協議中です」のコメントが出るまで時間かかりすぎだったし、それ以降も発売延期までノーコメントというのが本当にダメだった。
  椎名林檎も含めた多数の関係者がチェックしているはずだけど、誰も疑問を持たなかったのか、持っていても言えなかったのか。そこも引っかかる。

などの声が上がっており、対応が遅すぎるとして批判が続いています。

グッズデザインを巡る問題は10日前にネット上で物議を醸し、複数のメディアが取り上げたことでより大きな波紋を広げ、ユニバーサルミュージック側は10日時点でコメントを出したものの、「多くの皆さまから頂きましたご意見を踏まえ、弊社内で協議しております」としていました。

その後、東京都からの要請もあり、グッズデザインの変更やアルバムの発売延期を決定したようですが、ヘルプマークとの酷似や赤十字マークの使用は完全アウトと言えるものだっただけに、もっと早くに対応を発表できなかったのかと思います。

また、リミックスアルバム『百薬の長』は椎名林檎さんの楽曲を、国内外のアーティストがリミックスした曲を収録した作品なのですが、椎名さんが代表を務める個人事務所『黒猫堂』の公式サイト等でも告知をしながら、椎名さんからのコメントが一切ないというのも気になる部分です。

椎名林檎さんは過去にも、ライブDVD『下剋上エクスタシー』のジャケットに赤十字マークを使用していたほか、旭日旗を模したデザインの旗をグッズとして販売したり、新型コロナウイルスの感染が拡大し、政府がライブなどの自粛対応を求める中で、要請を受け入れずにライブを決行したことで物議を醸しました。

ただ、これらの騒動で椎名林檎さんは謝罪などをすることなく活動を続け、今回の件も恐らく完全スルーなのではないかとみられていますが、ファン等の間でも物議を醸しているので、椎名さんからも何か一言あってもいいのではないかと思いますね。