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桃田賢斗選手がトマス杯最後に代表活動終了もバドミントンは継続。元世界ランク1位、成績低迷で決断

桃田賢斗がバドミントン日本代表引退、会見で理由説明。違法賭博問題や交通事故で五輪のメダル獲得逃し…

バドミントン男子シングルスの元世界ランキング1位で、東京五輪に出場した『NTT東日本』所属の桃田賢斗選手(ももた・けんと 29歳)が18日に、日本代表からの引退を発表しました。

桃田賢斗選手は18日に記者会見を行い、27日に開幕する国別対抗戦『トマス杯』を最後に日本代表を引退すると発表し、引退を決断した理由については、「2020年1月の交通事故から苦しいこともたくさんありましたし、自分の中で思うようなプレーだったり、自分なりに試行錯誤はこうやってきたつもりではいたんですけど、気持ちと体のギャップというか。このまま世界一を目指そうというところまでいけないと判断した。また、自分が動けるうちにジュニアの選手やバドミントンをしている人たちと、もっと羽根を打つ時間がほしいなと思って、代表引退を決意しました」と説明しました。

トマス杯を最後に日本代表を引退しようと決意した理由は、「団体戦がすごく好きで、トマス杯に一緒に参加するメンバーにも本当に何回も相談したり、話を聞いてもらって、僕自身また頑張ろうと思えたのも、今のメンバーがいたから。そのメンバーの力に少しでもなればと思い、個人戦ではなく団体戦を選びました」と語りました。

また、4年前にインドネシアに遠征中に巻き込まれた交通事故を振り返り、「事故にあった当初は『なんで自分なんだろう』って。そう思っていないと言えば、ウソになります。正直しんどいことだらけ、辛いことだらけだったんですけど。辛いことを事故のせいにはしたくなかった。それすら弾き返したかった。その気持ちだけでした。あとは周りの人たちの心強いサポートのおかげで、ちょっとだけ踏ん張ることができたかなって思います」と語りました。

桃田賢斗選手はこの事故により、右眼窩底骨折で全治3ヶ月と診断され、出場予定だった全英オープンの出場を取り止めるなどして手術を受け、事故の翌月末から練習を再開させましたが、プレーへの影響を問われると、「目の手術をしてから思うように見えなかったり、これまで疲れない練習量でも疲労を感じたり。(その後も)僕なりにトライはしたんですけど、ちょっともう、世界のトップの人たちと戦うレベルには、もう厳しいかなと思いました」と、大きな影響があったと明かしました。

気になる今後の活動については、「バドミントンが大好きなんです。代表は引退しますが、NTT東日本のバドミントン部としての活動は続いていくと思うので、チームの練習だったり、地域貢献活動も積極的に貢献していきたいです。バドミントンの楽しさを感じてもらえるイベントをどんどん発信していきたい。活性化じゃないけど、色んな人にバドミントン、スポーツの楽しさを感じてもらえるような活動をしたい」と、代表は引退するものの、バドミントン選手として今後も様々な活動を行っていくとしています。

桃田賢斗選手の日本代表引退会見動画

そして、桃田賢斗選手の日本代表引退発表を受けてネット上では、

などの声が上がっています。

桃田賢斗選手は小学生のころから国内トップの成績を残し、2013年にNTT東日本に入社、2015年には世界選手権で日本初となる銅メダルを獲得するなどし、世界ランク3位まで上昇しました。

2016年には、世界ランク上位選手が参加するスーパーシリーズで優勝し世界ランク2位となり、リオデジャネイロ五輪の日本代表入りが確実視されていた中で、東京都内の違法カジノ店に出入りし、違法賭博をしていたことが発覚したことで無期限出場停止処分を受け、日本代表入りも逃しました。

2017年に復帰を果たして以降は再び国内外の大会で好成績を残し、2018年には日本男子史上初めて世界選手権で優勝、世界ランク1位となり、2019年の世界選手権で連覇を達成し、主要国際大会で歴代最多となる11回の優勝を果たしてギネス世界記録にも認定されました。

世界トップをキープし続け、東京五輪の金メダル最有力候補と言われていた中で、2020年1月に『マレーシア・マスターズ』で優勝後、乗っていた車が現地の高速道路で交通事故に巻き込まれ、桃田選手も大ケガを負いました。

それ以降は成績を落とし、1年延期となった東京五輪に出場を果たすも予選1次リーグで敗退し、2021年11月には3年間キープした世界ランク1位から2位に転落、最新(4月16日付)の世界ランクでは52位まで順位を落とし、日本男子では奈良岡功大選手がトップの4位、次いで西本拳太選手が11位、渡邉航貴選手が22位、常山幹太選手が28位、大林拓真が31位、田中湧士選手が50位と、桃田賢斗選手は現在7番手となっています。

昨年末の全日本総合選手権では2年連続、6度目の優勝を飾りましたが、国際大会では良い結果を残せておらず、今年7月開幕のパリ五輪への出場も逃していて、選手としてのピークは明らかに過ぎている様子だったため、残念な気持ちはありますが日本代表からの引退決断は納得です。

トマス杯をもって日本代表を引退するものの、今後もNTT東日本でプレーを続けていくとしており、他にも地域貢献活動なども積極的にしていきたいと話していて、これからさらに活動の幅を広げて、引き続き活躍する姿を見せてほしいと思います。

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