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視覚障害者柔道・北薗新光がバスと接触で負傷、東京パラリンピック出場危機。自動運転で人感知し停車もオペレーターが判断誤り事故か

柔道・北薗新光選手が自動運転バスeパレットに轢かれケガ。交通事故の原因は人的ミス? 選手村でトラブル発生し物議

東京パラリンピック・柔道日本代表の北薗新光選手(きたぞの・あらみつ 30歳)が、選手村内を巡回していた電気自動車の自動運転バス『eパレット(e-Palette)』に轢かれ、全治2週間のケガを負っていたことが明らかになりました。

警視庁月島警察署の発表などによると、北薗新光選手は26日14時ごろに、東京パラリンピック選手村内の横断歩道を渡っていたところ、交差点を右折してきた自動運転バスと接触して転倒、頭部打撲など全治2週間の軽傷を負ったとのことです。

<↓の画像は、大型電気自動車『eパレット』の写真>

『トヨタ自動車』が開発を手掛けた自動運転バス『eパレット』は、選手村内の食堂や居住棟などを24時間巡回していて、事故発生当時バスには乗客5人とオペレーター2人が乗車していましたが、いずれもケガなどは無かったそうです。

自動運転バスに乗車のオペレーターは、1人が発進・停止時のボタン操作、もう1人がドアの開閉操作を担当していたそうで、警視庁は事故当時の状況を詳しく調べる方針とのことです。

警視庁の取り調べに対してオペレーターは、「人がいることには気づいていたが、(バスが来たことを認識して)横断をやめるだろうと思った」「道路に出てくると思わなかった」などと話しているといいます。

北薗新光選手は視覚障害がありますが、事故当時は白杖を持っていなかったといい、選手村内に信号機は無く、横断歩道では警備員が交通整理を行っていましたが、北薗選手が白杖を持っていなかったことで視覚障害があることに気づかなかったとみられるそうです。

また、事故発生直前にバスは、警備員の存在を感知して一時停止したそうですが、オペレーターが発進ボタンを押して動き始めた直後に、横断歩道を渡っていた北薗新光選手に接触したとのことです。

そして、選手村内で起きた交通事故に対してネット上では、

などの声が上がっています。

横断歩道手前で警備員を感知して一度停車しながらも、再発進後に人を感知できなかったのは、あまりにも距離が近すぎて停車が間に合わなかったのか、事故発生当時の詳しい状況がまだ明らかになっていないため何とも言えませんが、オペレーターは北薗新光選手が横断歩道を渡るとは思わなかったと話しているとのことで、歩行者を優先しなかったオペレーターの判断に問題があったと言えそうです。

選手村内を巡回している『eパレット』試乗動画

北薗新光選手は高校生のころから徐々に視力が低下し、大学進学後に先天性の「網膜色素変性症」と診断されたといい、現在の視力は健常者の0.05以下で、視野は健常者の8分の1程度とされ、普段の外出時には白杖を使用しているといいます。

しかし、事故当時は白杖を持っていなかったそうなのですが、横断歩道に交通整備の警備員もいたにも関わらず、こうした事故が起きてしまったのは残念ですね。

北薗新光選手は2010年に視覚障害者柔道に転向し、2012年のロンドン五輪で初めて日本代表に選出され、2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックでは5位入賞を果たしています。

その後も2018年のアジア大会で銅メダル、2019年のアジア・オセアニア選手権で銀メダルを獲得しており、東京パラリンピックでは金メダルを獲得することが夢だと語っていました。

北薗新光選手が出場する柔道81kg級の試合は、28日午前に日本武道館で行われ、出場の可否については医師の判断を仰ぐとのことですが、今回の事故が原因で出場を断念ということにならないことを祈るばかりです。

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