ダウンタウン・松本人志さん等の性加害問題などがきっかけで芸能界で#MeToo運動も始まり、政治的活動にも力を入れているピン芸人で、お笑いジャーナリストのたかまつななさん(本名=高松奈々 30歳)等は9日に記者会見を行い、芸能界の特殊な権力構造から「芸能人、クリエイターの権利を守るため、現状を変えたい」として法整備を訴えています。
こうした芸能界が抱える問題を解消しようとする動きがみられる中で、芸能界の裏でのタレントたちの行状も浮き彫りになっていると『日刊ゲンダイ』が報じています。
業界の裏側を暴露した1人として、YouTuber・カジサックとしても人気のキングコング・梶原雄太さんを挙げ、梶原さんは人気YouTuber・ヒカルさん、『2ちゃんねる』の開設者で実業家の“ひろゆき”こと西村博之さんとのコラボ動画の中で、先輩芸人に対してどれぐらい女性をアテンドしたか問われると、「何回かはありましたね。現場に女の子がいて、その先輩になんとかその女性をっていう動きはやったことあります」「兄さんの為にナンパ繰り出して、兄さんはバスにいてみたいな話も聞いた」
と告白していました。
さらに、「1回えげつないのがあって、大阪時代の若い時に『ある人が東京から来るから、女を用意せなあかん』って、芸人1人ずつに『1番可愛い女の子の連絡先を教えて』って言われたことはありましたね」「大御所の方の命令じゃないと思うんですよ。周りが気遣って、中堅の芸人が勝手に動いてると思うんです。それで損してると思う。大御所のみんな。絡んだらええ人やのに」
などとぶっちゃけていました。
また、日刊ゲンダイの記事では民放関係者が、「ナンパした女性に行為をしようとしたが、断られたら冷凍肉を投げつけたとか、フジのトークバラエティ『人志松本のすべらない話』などで、吉本タレントはネタとして面白おかしく語ってきた。ライブのチケットを売るノルマもあって、女性に声をかけたり、先輩のためにアテンドするのにはじまり、行為中に先輩と入れ替わる話とか、組織ぐるみで性加害まがいのことが行われてきた」
と証言しています。
以前まで『サンミュージックプロダクション』に所属していたたかまつななさんも会見で、「高校生の頃、お笑い芸人になった私は、芸能界にある性加害に驚きました。キャスティング権をチラつかせながら性加害を繰り返している。楽屋や打ち上げで女性の先輩が胸を揉まれている光景を何度も見ました。私も、お笑いライブ出演前にお弁当を食べている時にお尻を触られ続けました」
と、自身の被害体験も告白していました。
このように芸能界からも性加害の告発などが出始めており、より大きな騒動に発展しそうな状況になっていると日刊ゲンダイは報じているのですが、これに対してネット上では、
- 前もこんな活動があったけど一時盛り上がっただけで続かなかった 今回はどうなんだろう…
- 良いと思う。徹底的にやればいい。特に自分の力で女性も口説けない大御所タレントなど以ての外、他の女性達もどんどん声を上げて欲しいね。
- 今回の高松さんの行動、とっても勇敢で偉いと思います。自分も社員時代に黙って我慢してしまったことが色々あったので、後悔しないように頑張ってほしい
- 芸能事務所、プロデューサー、TV番組制作会社、広告代理店等こういった噂が絶えない業界ですから、この際に徹底的に浄化した方が良いと思う。
- この業界は性も商売道具のひとつにしてるもんね。よっぽど理性を働かせないと、加害は無くならないと思った
- 自ら売れたいから身体を売る女性たちも多いよね。で数年後、無理矢理でしたとか言われたらたまったもんじゃない。
- 今さらな感じ。一般でもある話で、昭和を引きずってて今はダメだよねってだけ。アップデートしなきゃだね。
- お笑い界の全く笑えない話ですね。この機会に全てオープンにして、膿を出しきった方が良いと思いました。
などの声が上がっています。
松本人志さんの性加害疑惑に関しては、本人が事実無根と否定しているほか、“アテンド芸人”として実名報道されたスピードワゴン・小沢一敬さん、“たむけん”ことたむらけんじさん、クロスバー直撃・渡邊センスさんが性的な行為を目的にホテル飲み会を行ったわけではないと否定していますが、これまで芸人たちが同様のエピソードをテレビ番組等で堂々と披露していただけに、少なくともアテンドに関しては苦し紛れの言い訳をしているようにしか感じられません。
女性芸人に対するセクハラ行為などに関しても、以前まではテレビでも普通に放送されていましたし、その裏で悪質な行為があったとしても全く不思議ではないですし、たかまつななさん等の被害告白を受けて、今後さらに芸能界からも被害の告発が相次ぐ可能性は十分あるでしょうね。
12日には、大手声優事務所『青二プロダクション』や『81プロデュース』に所属していた声優・柴田由美子さん(59)がXで、「子供の頃から憧れていたヒーロー役の方とお仕事がありました。アフレコ収録本番中に、太ももを触られたりしました 本番中なので、声を出せませんでした。私は事務所に報告しました。その方は会社で嘘泣きしてました。憧れのヒーローに夢破れました」
と告白しています。
昨年11月には、ドラマ『天までとどけ』シリーズで長女役を演じていた元女優・若林志穂さんがXで、日本を代表する某有名ミュージシャン・Nからの性的暴行被害を告白し、この件もネット上では大きな波紋を広げていますが、こうした#Metoo運動の流れをきっかけに業界全体で諸問題の対策、改善を講じていく形になったらと思います。