現在活動休止中のダウンタウン・松本人志さん(60)が、自身の性加害疑惑を報じた週刊誌『週刊文春』の編集長と発行元『文藝春秋』を相手取り、約5億5,000万円の損害賠償などを求める訴訟を起こし、これを巡って所属事務所『吉本興業』サイドと深刻な亀裂が生じていると『フラッシュ』が報じています。
フラッシュの記事では吉本興業関係者が、「松本さんの代理人弁護士は、元東京地検特捜部の田代政弘氏で、吉本興業が契約している顧問弁護士ではありません。むしろ吉本興業が損害賠償を求めて、松本人志さんを訴える可能性があるんです。両者の間には、すでに深い亀裂が入っていますから…」
と明かしたとしています。
松本人志さんは昨年12月末から週刊文春によって、複数の告発者の証言を基に性加害疑惑を報じ、吉本興業は1月8日に、本人から「裁判に注力したい」との申し入れがあったことや、関係各所への影響なども考慮して活動を休止することを発表しました。
それから2週間後に、東京地検特捜部の元検事で代理人の田代政弘弁護士が、名誉毀損を理由に損害賠償訴訟を提起したと発表しました。
田代政弘弁護士は吉本興業の顧問弁護士ではなく、松本人志さんが個人で訴えることがこれによってハッキリしました。
芸能記者は、「テレビ局や広告代理店は、吉本興業と契約しているので、同社に違約金などの支払いを求めるでしょう。通常は、事務所と不祥事を起こしたタレントで話し合い、一定の割合でお互いが負担します。裁判沙汰になるほど関係がこじれるのは、よほどのことです」
と語っています。
その背景には、吉本興業の経営陣と松本人志さんの関係があり、吉本興業の代表を務めている岡本昭彦社長(57)と藤原寛副社長(55)はダウンタウンの元マネージャーで、それぞれバラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)などにも出演し、マネージャー時代には体を張った企画にも参加していました。
<↓の画像は、吉本興業の岡本昭彦社長と藤原寛副社長の写真>
そうした関係性から「明らかに上下関係は松本さんが上。経営陣は言うことを聞くしかない」と吉本興業幹部は語り、2019年に吉本芸人等の闇営業問題が大騒動に発展し、岡本昭彦社長が会見でシドロモドロになり、その姿を巡って物議を醸しましたが、「松本さんは記者会見で矢面に立っていた岡本社長について、『岡本、アレでええんすか?』と、大﨑会長に愚痴っていたそうです。陰でこんなふうに言われては、岡本社長としても内心たまったものじゃない。松本さんは、目の上のたんこぶなんです」
としています。
そして、今度は松本人志さんの性加害疑惑が闇営業問題以来の大騒動に発展し、松本さんは自身のX(旧ツイッター)で昨年3月に降板した『ワイドナショー』(フジテレビ系)への出演を宣言するも、直前になって出演取り止めとなりましたが、これらは事務所サイドの意向を無視して松本さんが勝手に動いたものだったといいます。
吉本興業の関係者は、「岡本社長は呆れ返っていましたね。その後の休業や裁判も、松本さんの独断です。これは、吉本始まって以来の事態ですよ。横山やすしや島田紳助、次長課長・河本など、過去に多くの所属芸人の不祥事がありましたが、その処遇は会社が決めてきました。まずは、関係各所に本人を連れて謝罪行脚に行く。タレントが訴訟を起こしたり、被告になったりした場合は、吉本で弁護士を用意する。そして、中長期的な復帰計画を一緒に練る――。これが本来の姿なんです。」
と語っています。
さらに、松本人志さんが今頼りにしているのは、ダウンタウンを見出した初代マネージャーで、吉本興業の元会長・大崎洋さん(70)とし、「松本さんを裏で操っているのは、大﨑前会長ですよ。『一人で裁判しろ、吉本の言うことは聞かなくていい』と言ったのでしょう。弁護士すら、顔の広い大﨑前会長が用意した可能性があります」
とも関係者が証言しています。
<↓の画像は、元会長・大崎洋さんと松本人志さんの写真>
そうしたこともあり、松本人志さんの代理人が訴訟を発表した後に吉本興業が、「私的行為とはいえ、当社所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、当社としては、真摯に対応すべき問題であると認識しております」
などと、かなりトーンダウンした声明を発表するに至ったとしています。
フラッシュは真相を確かめるため、吉本興業に事実関係の確認を求めるも期日までに回答が無く、一方の大崎洋さんからは「今回はご勘弁を」との返答があり、松本人志さんへの指示について否定も肯定もしなかったそうです。
この報道を受けてネット上では、
- 吉本興業は今では大阪府や国と仕事をするし税金も投入されているから、功績が大きいとは言え、還暦の所属芸人1人をかばって会社もろとも沈没させる訳にも行かないのでしょう
- 逆に松本氏が自分から一人で戦うから、吉本は一歩引けと言ったかもしれない
- 元マネージャー陣も、こりゃ筋が悪いと見放しているのでしょう。自分達がマネージャーやってたときも危ういところがあったのでしょうね。
吉本も今や大企業で、一枚岩ではない。反松本派みたいなのがあっても不思議ではない - アテンド問題は、後輩芸人をはじめ社員の関与も指摘されていました。問題がそこに焦点化する前に、吉本は松本と距離を置きたいのでしょう。
それはずるいと思います。これは松本問題ではなく、吉本問題なのですよ。 - 松ちゃんがかわいそうでならない。文春に利用された女性もかわいそう。文春と吉本はやり方が汚い。
- 松本からしたら、誰がこんだけ会社をデカくした?って思ってんだろうけど、会社は会社で、今のお前の立場があるのは自分らが全力でケツ拭いてきたからだからな!って気持ちがあったはず
いつからか水面下で、松本は利用できるだけ利用して、使い切ったら御役御免ってシナリオが進んでた可能性だってゼロじゃないよなって感じる - 大崎前会長が松本を擁護して、自身の立場を危うくするはずは無い。松本の裁判はほぼ負けか、良くても引き分けだろう。
そんな人物を、維新などと組んで公的な仕事を受けて、世の中に認められようとしている人間が、かばうはずは無い。
などの声が上がっています。
実際のところはどうなのかは定かではありませんが、吉本興業の声明から松本人志さんと距離を取り始めたのは明らかで、社外有識者を交えたガバナンス委員会から受けた指摘を受けて、これまでは報道内容は事実無根だとキッパリ否定していたものの、現在は当事者ら関係者に対して聞き取りを行い、事実確認を進めていることも明らかにしています。
週刊文春は松本人志さんの性加害疑惑を巡り、後輩芸人たちが松本人志さんに女性を“上納”していたことを、吉本興業の幹部も把握しながら黙認していた疑いを報じていて、今後もこの騒動が長引けば吉本興業も大ダメージを受け、対応を誤れば旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のように崩壊する恐れもありますし、将来を見据えて“松本切り”に動いたとしても不思議ではありません。
しかし、現時点で松本人志さんと吉本興業の関係が悪化し、深刻な亀裂が入っているのかどうかは不明で、ダウンタウンは事務所の功労者で吉本興業の看板を背負っているコンビですし、表向きは事務所から切り離すような動きを見せたとしても、裏では様々なサポートを続けていくのではないかとも思いますが、3月初旬にも始まるとみられている裁判を経て、吉本興業が今後どういった動きを見せるのか注視していきたいですね。