さいたまスーパーアリーナで大晦日開催の格闘技イベント『RIZIN DECADE』で、来年5月4日に『THE MATCH 2』を東京ドームで開催し、7月末に現役引退を宣言した総合格闘家・朝倉未来選手（あさくら・みくる 32歳）が、因縁の相手・平本蓮選手（ひらもと・れん 26歳）と再戦することが発表されました。
朝倉未来選手と平本蓮選手は7月に、さいたまスーパーアリーナで開催された『超RIZIN.3』のLMSフェザー級王座決定戦で対決し、朝倉選手は1ラウンド・2分18秒でTKO負けしたことで現役引退を表明しました。
＜↓の画像が、超RIZIN3で対戦した朝倉未来選手、平本蓮選手の写真＞
その後、平本蓮選手の練習仲間だった総合格闘家・赤沢幸典選手(32)が、平本選手から試合前に「RIZINの尿検査で陽性が出ないドーピングの方法を教えてほしい」と頼まれ、ドーピング薬を提供していたことを告白し、その時のやり取りを録音した音声データもSNSに投稿され大きな波紋を広げました。
これを受けて平本蓮選手は弁護士同席のもとで記者会見を開き、「自分は一切、ドーピングに関するようなことはやってもいませんし、自分からドーピングをお願いしたような事実は全くありません」と完全否定し、赤沢幸典選手から勧められてドーピング薬を購入したのは認めつつも、ジム関係者からの助言を受けて使用はしなかったと説明しました。
また、RIZINが試合当日に行った尿検査でも、ドーピング役の成分は検出されず、追加の検査なども行われませんでした。
これによって平本蓮選手のドーピング使用疑惑の真相は不明のまま、騒動は収束しました。
この一連の騒動に対してRIZINの代表・榊原信行CEOは9月の会見で、「彼（朝倉未来選手は）が格闘家人生の引退を懸けて戦った試合が、ドーピング疑惑で泥を塗ってしまったこと、汚してしまったこと、これが引退試合だというのは本当に悔しいです。未来が不憫でなりません。この結果を招いたことは、全てにおいて最終的には主催者である私の責任だと思っています。朝倉未来にはこれが最後の試合になったことにはお詫びもしたい」
などと、一連の問題の責任はRIZIN側にあると語りました。
一方、ドーピング疑惑が浮上した平本蓮選手について榊原信行CEOは、「朝倉未来に勝ったと大手を振るって燦然(さんぜん)と輝く物ではなくなったというのは事実」「今回にプラスした検査基準で血液検査とかにも応じてもらい、明確に陰性であるという確認が取れた上で出場の相談をしていきたい」
と、今後は厳しくドーピングチェックをするとしていました。
そして、今日開催のRIZIN DECADEで因縁の2人の再戦が発表されました。
＜↓の画像が、来年5月4日に再戦する平本蓮選手と朝倉未来選手の写真＞
榊原信行CEOはVTRで、「4万何千人と集まって“世紀の一戦”と銘打ってやった割には後味悪いよって。モヤモヤしかない。平本で言えば、なに騙されてケチつけられてるのと。終わった後に“ステ本”と言われている。引退してる場合じゃねえよ、未来。求められてナンボなんだからグローブを置いてリングを去るタイミングじゃない。引退してる場合じゃねえよ、未来。東京ドームも押さえたし。来年の5月4日、リマッチ決定でお願いします。悪夢を忘れ去るような熱狂を作り上げられたら。ファンのみんなにはもう1回力を貸してほしい」
と語っています。
また、朝倉未来選手は自身のYouTubeチャンネル（登録者数：343万人）などで引退撤回を表明し、平本蓮選手との試合後にモヤモヤとした気持ちを抱えていたことや、弟・朝倉海選手が世界最高峰の総合格闘技イベント『UFC』デビューし刺激を受けたこと、引退後も様々なトレーニングを続けていたことなどを明かしたうえで、2ヶ月前にRIZIN側からオファーがあり、そして平本選手側もオファーを受けたことで再戦が決まったと報告しています。
この発表を受けてネット上では、
- これって本当に引退してる場合じゃないと思ってるの？ それともカネを儲けたいからもう1度闘ってほしいってこと？
- はええよ 大仁田以下かよ
- プロレスラーの引退より復帰が早いな 茶番劇だよ
- まあ引退してたらBDで偉そうな立場維持できないしな
- 現役じゃなくなった途端にYouTubeの再生回数が露骨に落ちたからね
- 今更だけどRIZINってマジでしょーもないなって…
- 日本格闘技の衰退を感じる この試合が最高峰とか
- またエンタメMMAやってんのか だからUFCで相手になんないんだよ
- 平本蓮と同じ土俵で何度も戦うほど朝倉未来って落ちぶれたんだな
- THE MATCHって、天心と武尊が初対決するからこそ付けられた名前だったよね まさかこのカードが天心武尊に匹敵するとでも言いたいのだろうか
- 今さら復帰させるなんて朝倉未来を過大評価しすぎ 結果の伴わない雰囲気カリスマに依存する榊原が無能
弟もUFCデビュー戦が即タイトルマッチという優遇を受けても完敗したろ いい加減朝倉離れしないとRIZINそのものが崩れるぞ
などの声が上がっています。
朝倉未来選手は昨年11月に、総合格闘家・キックボクサーのYA-MAN選手（ヤーマン 本名＝杉山怜 すぎやま・れん 28歳）とキックボクシングルールで対戦し、1ラウンド・1分17秒でKO負けした後にインスタグラムで引退を宣言しました。
しかし、それから間もなくYouTubeで引退を撤回、そして超RIZIN3の会見で「もし平本に負けたら格闘人生引退します」と宣言しました。
その試合でTKO負けした後にインスタグラムを更新し、「格闘技が好きなので練習は続けるし、色んな選手のサポートをしたり、格闘技界に貢献していけたらと思う 自分が戦うのは一旦終わりにします」と、2度目の引退を表明しました。
ただ、「一旦終わりにします」と綴っていたことや、平本蓮選手にドーピング疑惑も浮上して後味の悪い展開を迎えたことにより、朝倉未来選手のファン等からは現役復帰による再戦を望む声も多く上がっていました。
そのため、早期の引退撤回と再戦決定に対して歓喜の声も多く上がっているのですが、あまりにも復帰が早すぎるとして物議を醸しており、RIZINサイドも朝倉選手を使ってさらに金儲けをしたいという思惑が透けて見えるため、2人の再戦に対しては茶番劇との指摘も相次いでいます。
こうして2人の再戦を巡っては賛否の声が上がっていますが、RIZINサイドは次こそ厳しいドーピング検査を実施し、後腐れがないようにしてもらいたいですし、朝倉未来選手と平本蓮選手には多くの格闘技ファンを唸らせる試合を見せてほしいものです。