人気バラエティ番組『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系 月曜22時)にも出演の有名居酒屋店主が、特殊詐欺事件に関与した疑いで岐阜県警察と警視庁に逮捕され、ネット上で物議を醸しています。
警察に逮捕されたのは、東京・神田駅近くにある居酒屋『神田万丸』の店主を務めていた佐々木式部容疑者(55)ら男女9人で、インターネット回線を使用したIP電話の番号を特殊詐欺グループに譲渡し、還付金詐欺・架空請求詐欺の手助けをしたとして、電子計算機使用詐欺の幇助(ほうじょ)の容疑で逮捕されました。
佐々木式部容疑者は『神田万丸』の店主を務め、2019年から『月曜から夜ふかし』に度々出演し、客に対しても歯に衣着せぬ物言いをする姿が話題になっており、店の公式SNSでも番組出演を度々告知していました。
<↓の画像が、『月曜から夜ふかし』に出演していた佐々木式部容疑者の写真>
そんな佐々木式部容疑者は昨年7月に、大堤康至容疑者(51)が実質的経営者の電話番号供給業者『アシストライズ』の代表に就任していました。
アシストライズは2020年以降に、『NTT東日本』と約2,500のIP電話回線を契約し、そのうち8割にあたる約2,000もの回線を、ダミー会社を通じて複数の詐欺グループに再販していたとみられており、詐欺に悪用されることを知りながら、電話番号を供給していた会社としては国内最大規模とされています。
警察の発表によれば、アシストライズは契約した回線を携帯電話からかけても、東京の市外局番【03】などで始まる番号で発信できるように転送サービスシステムを導入し、詐欺グループはそれを利用して介護保険料の返金名目などで、高齢者からお金をだまし取っていた疑いが持たれています。
また、アシストライズは詐欺グループから前払金や口止め料として、それぞれ数百万円を徴収していたほか、通話料に関しても通常の数倍を請求していたとのことです。
アシストライズが提供の電話番号を使った特殊詐欺の被害者は、沖縄を除く全国に及ぶとみられており、現時点で岐阜と東京だけで約4,380件の被害が確認され、被害金額は10億8,500万円に上っているとのことです。
警察は容疑者の認否を明らかにしていませんが、逮捕前にメディアの取材に応じた佐々木式部容疑者は、相手が詐欺グループだと把握していながら電話番号を提供したことはない?との問いに、「一度もないです、そんなことは。あったら私、犯罪者じゃないですか。」とキッパリ否定していました。
そして、『月曜から夜ふかし』にも出演していた名物店主が、特殊詐欺事件への関与容疑で逮捕されたことが判明しネット上では、
- 月曜から夜ふかしで面白かったのに、裏では最低なことしてたんだもんな。人間って怖いな
- 毒舌店主さん好きだったんですけどね。「同じのおかわり」「お前が何飲んでたのか知らねえよ」は本当に膝を打ったし面白かった
- すごい口が悪いけど、横柄な態度を取る客へのストレートなクレームはおもしろかったなー。もう観られない(ようなことしてた)のは残念
- 高齢者を狙う詐欺の元凶。実行犯や元締めの数倍の厳罰にするのが当然の報い
- この店看板が多過ぎて中が見えず不気味なんで行かなかったが、看板の多さは本能的に防御意識の盾の様な物だったのかな。
- 実質的経営者は過去に同じような事をしていたとのこと。総務省にも行政指導の履歴がある。そのような実質的経営者がいて、この飲食店店主が代表…
最初は名義貸してたら捕まっちゃったのかなと思っていたが、そうじゃないんだろう。
そのような人と分かった上で、リスクを承知した上でそれでもメリットがあったから代表に就いたのか…謎過ぎる - よくもまぁ、まともじゃ無い男をTV出演させてたよね。ある程度リサーチしないとダメだよ。
- どういうコネでこいつ出してたか調査すれば何か出てきそう
などの声が上がっています。
『東京新聞』が捜査関係者に取材したところ、東京で特殊詐欺の被害に遭った高齢者にかかってきた電話番号の供給元は、昨年上半期時点では4社が寡占し、それらの業者を捜査当局が摘発後に台頭したのがアシストライズだったとのことです。
昨年下半期時点では、詐欺への使用が判明した番号のうち4割がアシストライズが提供したもので、今年上半期には7割近くに上っていたといいます。
こうして以前から捜査当局にマークされ、ついに摘発となったようですが、『月曜から夜ふかし』にも出演していた名物毒舌店主が会社の代表を務めていたことが判明し、ネット上では驚きの声が相次いでいます。
ちなみに、2012年11月に同姓同名の人物(当時45歳)が、東京・新宿歌舞伎町で脱法ハーブ店『BLOSSOM』を経営し、麻薬指定されている成分を含む脱法ハーブなどを営利目的で所持していたとして、麻薬取締法違反(営利目的所持)容疑で警視庁に逮捕されており、ネット上では前科持ちだったのか…という声も上がっているのですが、同一人物なのかは定かではありません。
『月曜から夜ふかし』には、個性的で癖が強い一般人等が数多く登場し、それが番組の大きな見どころの1つとなっているのですが、5年前には番組でも取り上げた『ホテルニュー塩原』の専属歌手が16歳の少女に現金を渡し、わいせつな行為などをしたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑などで逮捕される事件もありました。
また、『月曜から夜ふかし』と同じく、マツコ・デラックスさん出演の番組『マツコ会議』(日本テレビ系)等に度々登場し、注目を集めた渋谷の元カリスマ店員で、現YouTuberのアディ男さんは2016年に知人男性を拉致監禁し、暴行を加えて現金を奪ったとして、2人の暴力団組員と共に逮捕(後に不起訴処分)される事件がありました。
そうした人物を番組に起用していたテレビ局サイドを問題視する声も上がっていますが、一般人の身辺調査は難しいとは思うものの、番組に複数回登場させるからには、リスク回避のためにある程度の調査は必要でしょうね。
特に『月曜から夜ふかし』は人気が高い番組で、今年4月には深夜枠から22時台に昇格していますし、番組を長く続けるために出来る限りの対策をしてほしいです。