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新井浩文の初公判で容疑認めず…被害者が裁判選んだ理由や暴行事件の裏側が判明。

新井浩文が裁判で強制性交を否認。同意ありと暴行を完全否定…被害者女性は金で解決に怒り示談拒否、実刑判決望む

今年2月に強制性交事件で逮捕、その後起訴された元俳優・新井浩文被告(本名=朴慶培 パク・キョンべ 40歳)の初公判が2日に東京地方裁判所で開かれ、新井被告は起訴内容を否認しました。

新井浩文被告の初公判は2日午前10時から始まり、一般傍聴席20席に対して傍聴希望者が532人集まり、倍率は26.6倍でした。

<↓の画像が、初公判に出廷した新井浩文被告の写真>

黒のスーツにネクタイ姿で出廷した新井浩文被告は、職業について聞かれると「現在、無職です」とハッキリと答え、その後検察官が起訴状を読み上げました。

起訴状によると、新井浩文被告は昨年7月1日午前3時半ごろに、東京都世田谷区内の自宅マンションの一室で、派遣型マッサージ店に勤務する30代女性の頭を押さえつけるなどの暴行を加えて、乱暴したとしています。

この裁判では、被害者女性の特定を避けるため名前は公表されずAさんとされ、裁判長が新井浩文被告に対して公訴事実に間違いはないか問うと、「まずAさんに謝罪の言葉を言いたいです。本当にすみませんでした」と謝罪の言葉を述べて頭を下げた上で、「起訴状については、暴力は一切やっていません。それと同意があったと思っています」と起訴内容を否認しました。

これについて新井浩文被告の弁護人は、「性的な行為をした事実などはその通りだが、頭を両手でつかむことなどはしていない。合意があると錯誤していた。強制性交の事実はありません」と主張しました。

一方の検察官は事件の経緯を読み上げ、新井浩文被告が過去に3回、女性が勤務する派遣型マッサージ店を利用していたことや、この店は利用には手続きが必要な純粋なマッサージ店で、性的サービスは禁止していることを説明しました。

そして、新井浩文被告は昨年6月30日夜に友人と飲食後に帰宅、マッサージを受けるために店に連絡してAさんを指名、マッサージを受けている間に興奮して犯行に及び、その後Aさんは店の経営者に相談、被害を申し出たと事件の経緯を明らかにしています。

新井浩文被告の弁護人は、「この事件は初対面の女性に性的な行為をしたのではない。自分の部屋のベッドで2人きりでアロマオイルのマッサージを受け、肌が触れあう中で性的な行為をしてしまった事件です」とし、新井被告はアロママッサージを好み、週に何日、連日利用することもあったことを明らかにしています。

さらに、マッサージは局部付近に及ぶことから利用者の中には興奮する人も珍しくないとし、新井浩文被告も過去に体を触ってもらおうとし、その誘いに乗ってきてくれる女性や、逆に誘ってくる女性もいたとのことです。

Aさんからマッサージを受けている最中に性的な気分になったという新井浩文被告は、局部ギリギリのマッサージを依頼し、無言のままAさんの手を掴んで服を脱がしたといい、その間Aさんは「ダメですよ。そういう店ではありません」と小さな声で拒否していたものの、その反応を見て新井被告は拒否していないと判断し、行為に及んだとしています。

弁護人はさらに、新井浩文被告はその後、Aさんが行為に同意していなかったかもしれないと思い、会話した後にこみ上げた罪悪感や話を広めないでほしいという思いから、現金を手渡したと説明した上で、「罪の成立には、反抗を著しく困難にする暴行をしたと合理的に説明できないとならない。Aさんには今になれば同意がなかったと私たちも考えており、新井さんも謝罪の気持ちを持っている。しかし刑法によれば、暴行を用いておらず、強制性交罪は成立しません」と、起訴内容を否認しています。

その後証人尋問に移り、Aさんは別室からのビデオリンク方式で質疑応答に応じ、その映像は裁判官、検察官、弁護人だけが見える形で、新井浩文被告と傍聴席からは見えず、音声だけが聞こえるものとなっていました。

Aさんによると、事件当日に新井浩文被告から指名を受けたと同僚に伝えたところ、「最初はおとなしかったけど、手首をつかまれたことがある。だから気をつけてね』と言われました」と明かし、新井被告のマンションを訪れると寝室に案内されたといいます。

寝室はベッドの明かりだけがついていて薄暗かったといい、さらにマッサージを始めると電気を消していいかと聞かれたため、Aさんは大丈夫だと答えたそうです。

その後、新井浩文被告は足のマッサージを要求、さらに奥と言われたAさんは「無理です」と聞こえるように拒否したものの、新井被告はAさんの手を掴んで局部に押し付けてきたため、「やめてください。これ以上やるようであれば、帰ります」と訴えたそうです。

しかし、新井浩文被告はAさんの抵抗を無視して腕を強く引っ張り、強引に行為に及んだとのことです。

その時のことについてAさんは、「まるで物を扱うみたいに扱われました。とても悔しい思いをした。」などと語り、部屋が暗くて足元もよく見えなかったことや、恐怖感から立ち上がって逃げることも出来なかったと語り、こうした行為には合意してないとハッキリと答えています。

そして、Aさんが荷物をまとめて部屋から出ようとしたところ新井浩文被告から声を掛けられ、「『悪いことしちゃったね。これ、お詫び』と言ってお財布を渡してきました」と明かし、Aさんがそれを断ると新井被告は「受け取って」と迫り、何度か押し問答を繰り返した末にAさんのバッグに現金を押し込んできたそうです。

Aさんは最初現金を入れられたことに気付かず、その後もそのお金を返金しなかったそうなのですが、その理由については「そこで突き返しても、また『受け取って』『受け取らない』のやりとりになるのが想像でき、そこから離れたくてすぐに出ました」と理由を説明しています。

こうして新井浩文被告の部屋を出たAさんは迎えの運転手に被害を訴え、店の社長にも相談したところ、「会社としてはブラックリストに入れて、予約を受けないようにするしかできない」「警察に行ったら捜査しないといけないし、裁判になったら法廷に出ないといけなくなる」などと説明され、それに納得できなかったAさんは「何もなかったことにしたくなかった」という思いから警察に被害を相談、事件後もしばらく店に勤務していたものの、その後辞めたとしています。

事件後は店側がAさんに配慮し、新規客の予約は受け付けずに信頼できる常連客だけにしてくれたといい、Aさんは生活のためと考えてしばらく仕事を続けたそうですが、「ストレスだったのか頭痛がずっとあって、食欲もなくなり体重も減って、続ける自信がなくなった」ことから店を辞めたと説明し、本当は店を辞めたくなかったという思いも明かしています。

このように語ったAさんは新井浩文被告について、「お金で解決しようとしている。お金で何もかも解決できると思っているとすごく悔しかったです」と語り、どのような処罰を望むかについては「刑務所に入って反省してほしいです」としています。

裁判では他にも、新井浩文被告側が示談金2000万円を提示しましたが、Aさんがそれを拒否していたことも明らかになっています。

そして、この初公判を受けてネット上では、

などのコメントが寄せられています。

裁判では、事件当日のかなり生々しいやり取りも明らかにしており、Aさんとしては精神的に相当辛いかと思うのですが、それでも法によって裁いてもらいたいという強い気持ちから示談交渉も拒否しており、かなり強い被害感情を抱いているのがうかがえます。

一方の新井浩文被告はあくまでも同意があったとして、強制性交ではないと主張しているのですが、逮捕後の取り調べで新井被告は、「頭を押さえつけていない」「やったこともあれば、やっていないこともある」「性的な行為はしたが(当時は酒を飲んで酔っ払っていたので)無理やりだったかどうか覚えていない」などと供述したり、「相手の女性がそう言うのならば、そうなんでしょう」とも供述しているとも報じられています。

新井浩文被告は当初、酒に酔った状態で記憶が曖昧だったと自ら語っていたとされているので、Aさんが同意していたという主張は疑問で、罪逃れに必死という印象を受けます。

ちなみに、2017年の法改正で強姦罪が強制性交罪に名称が変わり、法定刑の下限が3年以上から5年以上に厳罰化されており、懲役3年以上の求刑となった場合には執行猶予が付かず実刑となります。

新井浩文被告は過去にも、Aさん以外のマッサージ店勤務の女性に手を出していたことが明らかになっており、今後また酒に酔った状態で同様のトラブルを起こすことも考えられることから、実刑が妥当な気もしますが果たしてどのような展開を迎えるのか、引き続き裁判の行方を見守っていきたいところです。

【追記 10/23 12時35分】
新井浩文被告の論告求刑公判が10月23日に行われ、検察側は懲役5年を求刑したことが明らかになりました。

一方で新井浩文被告の弁護側は無罪を主張しており、12月2日に判決が言い渡される予定です。

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