平出和也と中島健郎がK2で滑落、安否不明のまま救助活動終了。死の山の未踏ルート挑戦も事故で帰らぬ人に
“登山界のアカデミー賞”と呼ばれる「ピオレドール賞」を、日本人最多の3度受賞している登山家・山岳カメラマンの平出和也さん(ひらいで・かずや 45歳)と、同賞を2度受賞の中島健郎さん(なかじま・けんろう 39歳)が、世界2位の高峰『K2』(標高8,611m)の未踏ルート・西壁から登山中に滑落し、安否不明のまま救助活動の打ち切りが決定しました。
平出和也さんと中島健郎さんが所属する登山・スキー用品販売会社『石井スポーツ』の発表によると、7月27日午前9時半過ぎ(日本時間)に、平出和也さんからキャンプ2(C2)上部に日帰りの偵察へ行くとの連絡を受け、それから2時間後にベースキャンプから「2人が7,000m地点から滑落した」との一報が入ったそうです。
<↓の画像は、中島健郎さんと平出和也さんの写真>
現地当局がヘリコプターで捜索活動を行い、2人の姿を確認したものの、現場は標高が高く急な斜面から着陸はできず、また地上から近づくことも困難な場所だったといいます。
そして、30日時点でも2人に動きはなく、現場の上部には大きな亀裂があり、崩落による2次被害の恐れがあることなどから地上からの救出も断念し、家族の同意のもとで安否不明のまま救助活動終了を決定したとしています。
この発表を受けてネット上では、
- 危険な未踏ルートがゆえに仕方ないか… シスパーレで涙を浮かべて無事を喜んだ二人の姿、もう一区切りつけるのかなと思ってたけど…
いろんな景色を見せてくれてありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。 - 世界最高峰のクライマーに最高の装備、最高の準備を持ってしても、山の神様の匙加減一つで命を落としてしまう 自然てのは本当に恐ろしい
- 危険な冬山に行く行為自体が死に行くようなもの。生きて帰ってこれれば英雄みたいな、完全な生死ありの自己責任。
救助隊だってそれなりの危険を伴って捜索をしなければいけなくなる。 - お二人の追悼として、NHK/BSで両氏が出演した山岳ドキュメントを再放送していただきたい。
こんなすごいクライマーがいた証として、先鋭登山とは何かを考える契機として、そして、彼らをも飲み込んでしまうK2という場所が、地球にはあるという再確認の意味で - アルピニストで山岳カメラマンの世界のトップクライマーにしか見られない美しい山岳映像を届けて頂いて有難うございました。毎回楽しみにしていました。
トップアルピニストなのに偉ぶらない穏やかな人柄にも好感を持っていました。もう見られないと思うと残念です。憧れのK2に永眠。ただ、ただ、残念。 - 歴史に残るような名だたるトップクライマーも最期は山っていう記事を沢山見てきた。
限界に挑戦し続けないといけないのでこの結末はある意味仕方がないのか。
などの声が上がっています。
また、お笑いタレント・東野幸治さんは自身が結成の「東野登山隊」の撮影で2人から協力を受けており、救助活動打ち切り発表を受けてX(旧ツイッター)を更新し、「平出和也さん中島健郎さんの捜索が打ち切りになりました。残念です。東野登山隊では何度も撮影して頂いて本当にありがとうございました。」
と投稿しています。
<↓の画像は、東野幸治さんのX投稿写真>
お笑いタレント・イモトアヤコさんも、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の人気企画「イッテQ!登山部」で中島健郎さんと共演していましたが、現時点でコメントは出していません。
<↓の画像は、イモトアヤコさんと中島健郎さんの写真>
平出和也さんと中島健郎さんのコンビは、10年前から世界の高峰の未踏ルート登頂に挑戦し、2人揃って2018年と2020年にピオレドール賞を受賞するなど、世界的に有名なアルパインクライマーでした。
ただ、未踏ルートへの挑戦はより死のリスクが高まり、2010年にはヒマラヤ山脈のアマ・ダブラム(標高6,856m)の未踏ルートに挑戦中に身動きが取れない状態となり、救助要請を行ったのですが、救助に駆けつけたヘリコプターが氷壁にぶつかり墜落、パイロットら2人が死亡する事故が発生、一方で平出さんらは別のヘリに救助されて助かりました。
平出和也さんはこれにより登山家を辞めることを考えたそうですが、遺族の両親から「新しい命をもらったと思って登山を続けていって欲しい」と言われ、その後も登山を続けることを決めたそうです。
そして、2018年からK2の未踏ルート・西壁からの登頂に向けて準備を進め、その模様は『情熱大陸』(TBS系)やNHKで放送されていました。
2人が登頂に挑戦したK2は、気候条件などからエベレストよりも危険な山といわれ、遭難者が非常に多く、年に数人の登山家が命を落としていることから「非常の山」「死の山」などと呼ばれています。
そうした危険な山の中でも、より危険な未踏ルートに挑戦していただけに、安否不明のまま救助活動終了するというのは仕方がない部分もあるのですが、こうした結末を迎えてしまったのは非常に残念ですし、無事を祈っていたそれぞれの家族のことなどを考えると、胸を締め付けられる思いです。
平出和也さんと中島健郎さんの御冥福を心よりお祈り申し上げます。
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覚悟はしてても家族は辛いな
なんで登ったの
ほんと悲しい