元サッカー女子日本代表の川澄奈穂美が聖火リレー辞退、新型コロナウイルス感染拡大で決意。ネットでは決断支持の声が集まる。

元サッカー女子日本代表『なでしこジャパン』の川澄奈穂美選手（かわすみ・なほみ 34歳）が23日、自身のツイッターやブログなどを更新し、福島県で26日からスタート予定の聖火ランナーを辞退することを発表しました。

川澄奈穂美選手はツイッター上で、「新型コロナウイルスの影響で、今回の聖火リレー走者を辞退いたします。」と発表し、辞退を決意した理由については、「米国在住の為、移動時にリスクが高いこと、自分が感染しない・感染源にならないこと、チームやファンの方々に迷惑をかけないことなどを考慮し決断しました。」と説明し、「一日も早い終息と皆様の健康を心から願っています。」と綴っています。

＜↓の画像が、川澄奈穂美選手の聖火ランナー辞退報告ツイート写真＞

ブログでも聖火ランナー辞退を報告しており、仲間たちと聖火ランナーを務めることは非常に楽しみにしていたものの、アメリカも含めて世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大、深刻化していることを受けて、様々なことを考慮した上で、断腸の思いで聖火ランナー辞退を決めたとしています。

東京五輪の聖火リレーの聖火引継式は、3月19日にギリシャ・アテネで行われ、20日に宮城県内で聖火到着式を開催し、このイベントには聖火リレーの公式アンバサダーで女優の石原さとみさん、サンドウィッチマンの伊達みきおさん、富澤たけしさん、元柔道選手の野村忠宏さん、吉田沙保里さん等が出席しました。

そして、国内の聖火リレーは3月26日から福島県楢葉町の「ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ」のグランドからスタートし、2011年の東日本大震災直後のサッカー女子ワールドカップで初優勝を果たしたなでしこジャパンのメンバーが聖火ランナーを務め、他にも福島ではTOKIO、南海キャンディーズ・しずちゃん、俳優・窪田正孝さん等がランナーを務める予定となっています。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、『国際オリンピック委員会（IOC）』は東京五輪の延期を含めた検討を始め、今後4週間をめどに結論を出すと発表しており、大会組織委員会も聖火リレーの今後について協議を行っています。

そうした中で、第1走者のメンバーだった川澄奈穂美選手が聖火ランナー辞退を発表し、この決断に対してネット上では、

• 素晴らしい。こういう常識的な行動が必要
• 迅速かつ賢明な決断だと思います。これは早いもの勝ち。今後辞退者は続出してくると思いますが。まぁ中止は必至でしょう。
• 決断を支持します。他の人達も、もっともっと家族・仲間・同僚・近親者の事を思いやれる人であって欲しい。
  詰まらないセレモニーで貰って来た輩から感染したって判ったら、誰だって悔しいはず。
• 英断だね。聖火ランナーという名誉よりも、周りの人の事を考える。
  IOCも当たり前の事を当たり前に実行して欲しい。
• 勇気がいることだと思う。この先、「あのとき走らなかった」とか上から睨まれて嫌なこととかされそうなのに、これを判断できるって素晴らしい。
  やる必要のないことなんだから他の方たちも川澄さんについてってほしい。そうすれば川澄さんへの風当たりも減らせる。
• やはり真のアスリートは立派だ。自分が目立ちたいために、子孫に英雄談を伝えたいために、のこのこでてくる人たちとは違う。
• IOCも延期の可能性を言及しているのだから、聖火リレーはとりあえずストップしようよ。今、走っててもしらけるだけだよ。
• これからも辞退者が出るんだろうね。JOCは建前ばかりで日々盛り（森）下がる東京五輪だね。
  日程が延期されれば総理の言う完全な形ではないと思うが。

などのコメントが寄せられており、川澄奈穂美選手の決断を支持するという声が相次いで上がっています。

現時点で、カナダの五輪委員は東京五輪が今年夏に予定通り開催された場合、選手団を派遣しないとボイコット宣言しています。

ブラジルやノルウェーの五輪委員会などは、IOCに対して大会延期要請を行うなどしており、このまま開催することは難しい状況になっています。

そして、著名人も各地を走行する聖火リレーについては、沿道に多くの人が集まり、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大する恐れもあることから、聖火リレーは中止にするべきという声も多く上がっており、そうした中での川澄奈穂美選手の聖火リレー参加辞退は、周囲に与える様々な影響なども考慮すると賢明な判断だと思います。

現時点で聖火ランナー辞退を正式発表しているのは、著名人の中では川澄奈穂美選手のみですが、今後も続々と辞退者が出るという流れになるかもしれないですね。