1980年代~1990年代前半にかけて大活躍し、「唯一天下を取った女芸人」とも評されるタレント・山田邦子さん(やまだ・くにこ 58歳)が、約40年所属している大手芸能事務所『太田プロダクション』に対する不満を漏らしており、最悪退社となる可能性もありそうです。
山田邦子さんは短大時代に落語家を目指し、早稲田大学・寄席演芸研究会で「可愛家マッハ」の名で芸能活動をスタートさせ、今年で芸能生活40周年を迎えました。
今年4月には、日本の伝統芸能である「長唄」(三味線音楽の1ジャンル)の流派「杵勝会(きねかつかい)」の名取(なとり)として「杵屋勝之邦」を襲名しています。
そんな山田邦子さんが4月27・28日に東京・歌舞伎座で行われた「二世杵屋勝三郎生誕二百年記念 長唄杵勝会 第十二回全国大会歌舞伎座公演」に出演し、師匠・杵屋勝之弥さん(きねや・かつのぶや 70歳)や門弟と共に長唄を披露しました。
<↓の画像は、山田邦子さんと師匠・杵屋勝之弥さんの写真>
そして、山田邦子さんは4月29日未明に更新のブログで、「杵屋勝之邦」を襲名したことや公演を無事終えたことを報告すると共に、「39年所属しておりました『太田プロダクション』の事務所スタッフには、誰ひとりも観てもらえなかったことがとても残念でした。この事は新しい令和の年に向け、いろいろ整理が付く、出来事にもなりました。残念です」
と太田プロに対する不満をあらわにし、“絶縁宣言”とも取れる言葉を意味深に綴っていました。
週刊誌『女性セブン』の記事では、山田邦子さんと太田プロのトラブルについて事務所関係者が、「確かに邦子さんにとってその日は大切な舞台でした。でも、彼女がその1回だけでキレたとは考えにくい。一時はテレビ界のクイーンといわれ、好感度タレント調査でもダントツの1位だった邦子さんのテレビ出演が激減したのは20年近く前。しかし、邦子さんの芸は今もピカイチです。それなのに依然として燻っている状況が続いていることに根深い問題があるのではないでしょうか」
と語っています。
『女性セブン』は事の真相を確かめるために、山田邦子さん本人に直撃取材を敢行しており、ブログに綴った“絶縁宣言”について話を聞くと、「20年ぐらい前かな、事務所の様子が変わっていってしまった」「恩義のあった前社長が引退して会長に、その息子が新社長になってから、私のマネジャーが動いていない状態なんです。ほら、今もひとりでしょ?もう末期的なのよ」
と告白しています。
<↓の画像が、『女性セブン』の直撃取材に応じた山田邦子さんの写真>
太田プロとは上手くいっていないのかという問いには、「事務所は私に全然関心がないの。(今回の舞台も)私のプライベートなことだからって。でもさ、芸事でしょ?」
と訴え、22日から始まる芸能生活40周年記念公演「山田邦子の門」についても、「それも太田プロは関係ないの。何十年来っていう長年の付き合いがある仲良しのプロデューサーがお祝いで考えてくれたことで。だけど、事務所にはお金を落とすじゃない?昔から30%は落としてきたから。現場に若手の方がチョロっと見に来ていたけど、ゴールデンウィークに入ったら全然来ないし(苦笑)。後輩にも仕事を流してあげてるのよ?だから、話し合いよ、話し合い」
と語っています。
これまで太田プロサイドとは話し合いはしたのか聞くと、「今年に入って一度は『どうします?』『私のとこ、動いてないですよ』と。ただ、話をしてみると思いを抱えていたのは私だけじゃなかったみたいだったの。うちのタレントみんなが『邦子さんよく言ってくれました』って。他の事務所も同じようなことを聞いたから、良い機会だなって。こういう“うるさい人間”が波風を立てるのもね」
と事務所に対する恨み節を述べながらも、終始笑顔で取材に応じていたとのことです。
そして、このトラブルに対してネット上では、
- 邦子さんも、強そうだから事務所も当たらずさわらずなんだろうけど、言葉通り何もしてないのに、30%マージンを貰うなんて芸能事務所って良い商売だね
- 邦子さんは事務所の大功労者だろうに、こんな目に遭うんですね。
ご本人のことだけを考えたらフリーでも充分やっていけると思うけど、事務所の後輩たちのことを思って残留しているんだと思う。
ぜひがんばっていただきたいです。 - 彼女の芸風が今の時代に合ってるかどうかは微妙だけど、女優としてはドラマとかで見てみたいです。
干された?というより大病をされたので休養をしていたのかと思っていました。 - 今さら感はあるけど。ラジオでのしゃべり聞いてたら、全然錆びてない。
ゲストへのフリも上手いし、物腰柔らかいのに鋭く突っ込む。 - ゴールデンタイムで冠番組持った女性芸人は山田邦子だけとか。
好き嫌いは別にしても、もう少しリスペクトされていい存在だと思うけどね。 - 笑いとしては古臭いけど、昔から司会としてはビッグ3と同等かそれ以上に上手。生放送も滞りなく進むイメージ
- 旬を過ぎたタレントの扱いは事務所としても難しいとこだよね。でも今まで稼いでくれていたことも事実だしちゃんとしてあげなよ。
などのコメントが寄せられています。
山田邦子さんは1990年代前半から起きた自身に対するバッシング、様々スキャンダルによって好感度が急降下し、1990年代後半には複数あった冠番組はゼロとなり、それから20年が経った現在もテレビの仕事はごくわずかという状態が続いています。
山田邦子さんは正義感が強く、自身の意見をハッキリと言うことから衝突も多くあった様子で、高視聴率を獲得していた人気番組『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』(フジテレビ系)が1992年に突如打ち切りとなった背景には、番組スタッフがコロコロと変わることに対して腹を立て、「一緒に頑張ってきたメンバーを簡単に降板させるのはおかしい」と意見し、自ら番組降板を申し入れたと語っています。
また、2017年10月には女芸人No.1を決める『女芸人No.1決定戦 THE W』への参戦を表明しましたが、大会参加費用として2000円を支払う必要があることや、大会は優勝賞金のみしか出ず、他の参加者はノーギャラだということ、さらにその時点でプロの芸人が参加するかどうかは不明という話を聞いたことで、大会への参加キャンセルを発表しました。
太田プロとの関係悪化はこうした性格による衝突なのか、その他に何か大きな問題があるのか、山田邦子さん本人が言うように社長交代による方針転換で干されているのかは不明ですが、山田さんは太田プロの功労者であることは間違いないので、最低限のマネジメントはしてあげてほしいですね。