プロ野球『東京ヤクルトスワローズ』の山田哲人選手(やまだ・てつと 30歳)が、2日の『読売ジャイアンツ(巨人)』との試合で放ったホームランボールを巡り、観客の男性が少年からボールを横取りした疑いが浮上し、ネットで大炎上騒動に発展する中で、男性の代理人弁護士がツイッター上で声明を発表し波紋を広げています。
山田哲人選手は東京ドームで開催の巨人戦で3号ソロホームランを放ち、ボールはレフトスタンドギリギリに入り、最前列でメガネを掛けた男性と少年がボールを取り合い、最終的に男性がボールを獲得する様子が中継に映し出されました。
このシーンを巡ってネット上では「完全に横取り」「大人げない」などの批判が噴出し、さらに男性がツイッターで「なんか山田哲人のホームランボール 捕らさせていただきました」と綴り、ボールを手にした写真も公開していたことで大炎上騒動に発展しました。
そして、男性のツイッター、インスタグラム、フェイスブックのアカウントなどから、本名や住所などが特定され、これらの個人情報や顔写真がネットで拡散される事態となり、男性はそれぞれのアカウントを削除しました。
<↓の画像が、ホームランボールを獲った男性のツイート写真>
こうした騒動を受けて、男性の代理人・中川素充弁護士がツイッターで声明を発表し、【「もっちー」氏への誹謗・中傷及び重大なプライバシー侵害に関する件】として、「今回のことで看過できないのは、もっちー氏の実名・顔写真を挙げたり、さらには居住地、親族の写真をも晒したりしたSNS,ブログなどがあり、これらが広く拡散されていることです。これは明らかにプライバシー侵害です。もっちー氏及び家族の生活の安全を脅かすものであり、到底許されるものではありません。現在、誹謗・中傷の著しい投稿やプライバシー侵害が著しい投稿について保存行為等を行なっており、法的措置を検討しています。くれぐれももっちー氏への誹謗・中傷、プライバシー侵害などをされないよう求めます。」
と注意喚起しています。
また、ネット上で男性が少年からボールを横取りしたとして批判されているものの、実際にはそうした行為はしていないとしており、ホームランボールを獲得するまでの一連の経緯については、「もっちー氏がホームランボールを手でキャッチしようとしたところ、同氏の手にあたりボールがバウンドし、手すりに当たり、さらにバウンドしたところを最終的にもっちー氏がキャッチしたのです。このことは、添付した動画をご覧頂ければお分かりいただけると思います。」
として動画も投稿し、ボールの横取り疑惑をキッパリ否定しています。
- 弁護士投稿の男性がホームランボール獲得時のスロー動画(Twitter)
<↓の画像が、男性の代理人弁護士の声明ツイート写真>
こうした弁護士の声明を受けてネット上では、
- だとしても、自分は、子供にあげる人間でありたいと思う
- 最初に触った触らないはこの映像だけだとわかりにくいけど、何席も移動して子どもと争う大人ってどうなの……そこから間違ってると思われ。
- 奪い取った以前の話で、お客さん同士がボールを追いかけてのけが防止の為席を離れて追いかけてる事が問題
- 消火に向かっていた火に大燃料投下しましたね笑
- 自分の席を離れるルール違反してまで取りに行くのは批判されても仕方ないと感じた
- 誹謗中傷はもちろんダメです。でも、迷惑行為もダメでしょ。子供から奪ったかどうかの前に、球場で禁止されている行為をしてしまってる。
動画を見ましたが、周りの方々のリアクションからも、どれだけ危険だったかが伝わります。 - プライバシーの侵害は確かにダメかもしれないが、それと観戦マナーはまた別の話。
自分の席から離れてボールを取りに行くのは良くないしルール違反とは思う。
あと、動画を見たけど子供から取ったようにしか見えない - 最終的に子供の足元まで身を乗り出してボールを取った事実に変わりはないのでは?
責めをうけるのはその点なのに、弁護士の手法なのか論点ずらしにしか思えない。
身バレしたのも本人の管理が杜撰だったからだし、自業自得だよ。それとは別にプライバシーまで晒して叩くのはやりすぎだけどね。
などの声が上がっています。
男性は自身のSNSアカウントで本名や居住地、自身の顔写真などを公開していたのは事実ですが、これらを悪意を持ってネットで拡散したり、勤務先なども特定しようとしたり、誹謗中傷するというのは当然ながら問題で、今回の騒動を受けて弁護士に法的措置等を依頼するのは当然の対応とも言えます。
ただ、ホームランボールを獲った経緯に関して、弁護士の説明通り男性が少年から横取りしたというのは事実ではないとしても、男性は自身の座席から離れた場所のボールを取りにいっているため、『日本野球機構(NPB)』や東京ドームが「試合観戦契約約款」で“禁止行為”として記載の「ボール等の追いかけ、その他理由の如何を問わず、他の観客に損害を及ぼしうる行為」に抵触する可能性があります。
そのため、弁護士を通じて横取り疑惑を否定したことに疑問や批判の声が噴出し、結果的にはさらに火に油を注ぐ形となっており、ネット上でさらに大きな波紋を広げる事態となっていて、今後もこの騒動は続きそうな気配ですが、いずれにせよ弁護士の声明を受けて誹謗中傷、個人情報の晒し上げなどは控えた方がいいですね。