俳優・山崎努さん(やまざき・つとむ 84歳)が、2019年公開の映画『長いお別れ』を最後に、事実上の芸能活動休止状態となっている理由を週刊誌『女性自身』が報じています。
山崎努さんは1959年に劇団『文学座』に入団、1960年に映画デビューを果たし、1963年には三船敏郎さん主演『天国と地獄』(黒澤明監督)で演じた誘拐犯役で注目を集め、その後は『必殺仕置人』『タンポポ』『お葬式』『マルサの女』など、数多くの映画やドラマに出演し、1984年と1987年に『日本アカデミー賞』の最優秀主演男優賞、2000年に紫綬褒章、2007年に旭日小綬章を受章しました。
この他にも数多くの賞を受賞しており、2019年までは毎年数本の作品に出演し、2019年公開の映画『長いお別れ』では、蒼井優さん、竹内結子さん、松原智恵子さんと共に主演を務め、認知症に蝕まれる父親役を演じ話題になりました。
そんな山崎努さんが、この作品を最後に表舞台から姿を消した理由を巡り、業界関係者の間でも様々な憶測が飛び交っているようで、『女性自身』の記事では映画関係者が、「コロナ禍もあるとは思いますが、出演オファーを受けていないといい、一部では体調不良を心配する声もあります」
と語っています。
映画関係者によれば、『長いお別れ』で共演した竹内結子さんとは、2016年公開の映画『殿、利息でござる!』でも共演し、竹内さんのことを実の娘のように可愛がっていたこともあり、突然の訃報には大きなショックを受けていたそうです。
<↓の画像は、映画で共演した山崎努さん、竹内結子さん等の写真>
実際に山崎努さんは、竹内結子さんが亡くなった後に『週刊文春』の取材に対して、「とても素晴らしい女優さんだと思っていたので、残念でならない」「彼女は(認知症が進む父役の)僕をすごく心配してくれる長女の役でした。何シーンかご一緒しましたが、素晴らしかったですよ。クランクアップを迎えたとき、先に撮影を終えた彼女が僕のところまでわざわざ来て、『お世話になりました』と言ってくれたのを昨日のことのように思い出します。」
と偲んでいました。
それから早1年近くが経ち、山崎努さんはこのまま俳優を引退してしまうのか、『女性自身』の取材班は真相を確かめるために山崎さんの自宅を訪ねたところ、玄関前には訪問介護ステーションの自転車が停まっていたそうです。
ただ、山崎努さんをよく知る近隣住民の女性に話を聞いたところ、「実は昨年、山崎さんの奥様が自宅の階段で足を踏み外して、骨折してしまったんです。今までどおりに家事ができなくなったこともあり、訪問介護を頼んで、身の回りの世話をしてもらうようになったそうです。(中略)結婚して離れて暮らす2人の娘さんも、定期的に両親の様子を見に来ていると聞いています。」
と明かしたとのことです。
山崎努さんは1962~1963年に放送されたNHKドラマ『アラスカ物語』で、『宝塚歌劇団』出身の女優・黛ひかるさん(まゆずみ・ひかる 82歳)と共演し、これがきっかけで1963年に結婚し、結婚式の仲人は『アラスカ物語』の脚本を手掛けた石原慎太郎さん、媒酌人は俳優・仲谷昇さんと女優・岸田今日子さんが務めていました。
<↓の画像は、山崎努さんと妻・黛ひかるさんの写真>
ちなみに、1972年に誕生した次女・山崎直子さん(48)は、大学在学中の1992年から芸能活動を始め、現在も女優として活動しており、2013年放送のドラマ『半沢直樹』(TBS系)にも出演していました。
<↓の画像は、山崎努さんの次女・山崎直子さんの写真>
山崎努さんは公の場で妻について話すことはほとんど無いものの、友人には「100点満点の奥さんです」とよく自慢していたそうで、『女性自身』は山崎さんが黛ひかるさんを“老老介助”する姿を目撃したといいます。
6月下旬の夕暮れに自宅近くで、介護ヘルパーと思しき女性に付き添われながらゆっくりと歩く黛ひかるさんの後を、杖を突きながら優しく見守る山崎努さんの姿があったとし、「ひかるさんもかなり回復し、最近では山崎さんと早朝に散歩している姿をよく見かけますよ。この前会った時は『毎日元気にしています』と話していました」
と近隣住民が語っています。
また、山崎努さんの知人は、「ひかるさんは交際中に宝塚歌劇団を対談し、結婚後しばらくは不遇の時代が続いた山崎さんを懸命に支えました。山崎さんはそのことを今でも感謝しているそうです。ひかるさんの一大事を受けて、『今度は自分が約束を果たす番』という思いでいるのでしょう」
と話しています。
そして、山崎努さんは今後も俳優を続けるそうで、「コロナ禍とひかるさんの骨折があって今は休業状態ですが、良きオファーがあればまた仕事をする心づもりでいると聞いています」
と同知人が明かしています。
『女性自身』には、杖を付いて歩く山崎努さんの写真が掲載されており、高齢もあって足腰が若干弱っている様子ではあるものの、背筋はピンと伸びていて、体調不良などが原因で芸能活動を休止しているわけではないようなので、ホッと一安心しました。
知人によれば、コロナ禍であるということや、骨折した黛ひかるさんを支えるために現在は仕事をセーブしているそうですが、山崎努さんは男気のある方で、1992年11月には自宅の隣家で火事が発生した際、逃げ遅れた老夫婦を助け出すために水をかぶって家に突入、老夫婦を救い出し、東京消防庁・玉川消防署から感謝状を贈られたというエピソードもあります。
そんな山崎努さんがいつ活動を再開するのかはまだ決まっていないものの、黛ひかるさんはケガから回復し、散歩もできる状態になっているといい、山崎さん本人も良い作品と出会えたら仕事を再開するつもりとのことで、今後またドラマや映画などで味のある演技を是非とも見せてほしいですね。