ソロユニット『コーネリアス(Cornelius)』として活動しているミュージシャン・小山田圭吾さん(おやまだ・けいご 52歳)が、東京五輪開会式の音楽制作を担当したことが先日発表され、これがきっかけで小山田さんが過去に雑誌のインタビューで、障害を持つ同級生らをイジメていたことを公言していたことが蒸し返され、ネット上で大炎上騒動に発展し、16日にツイッター上で謝罪コメントを出しました。
しかし、その後も大炎上状態が続いており、辞任を求める声が上がっている中で、小山田圭吾さんのインタビューを掲載した音楽雑誌『ロッキング・オン・ジャパン(ROCKIN’ON JAPAN)』の編集長で、インタビュアーを務めた山崎洋一郎さんが公式サイト上で謝罪コメントを発表しました。
『ロッキング・オン・ジャパン』の公式サイトでは、【ロッキング・オン・ジャパン94年1月号小山田圭吾インタビュー記事に関して】と題し、山崎洋一郎編集長名義で声明を発表し、「94年1月号のロッキング・オン・ジャパンに掲載されたインタビューで氏が話された中学時代のいじめエピソードが各方面で引用、議論されています。その時のインタビュアーは私であり編集長も担当しておりました。そこでのインタビュアーとしての姿勢、それを掲載した編集長としての判断、その全ては、いじめという問題に対しての倫理観や真摯さに欠ける間違った行為であると思います。」
と非を認めています。
続けて、「27年前の記事ですが、それはいつまでも読まれ続けるものであり、掲載責任者としての責任は、これからも問われ続け、それを引き受け続けなければならないものと考えています」
としています。
最後に、「傷つけてしまった被害者の方およびご家族の皆様、記事を目にされて不快な思いをされた方々に深くお詫び申し上げます。犯した過ちを今一度深く反省し、二度とこうした間違った判断を繰り返すことなく、健全なメディア活動を目指し努力して参ります。」
と、謝罪と反省の言葉を綴っています。
<↓の画像は、『ロッキング・オン・ジャパン』編集長・山崎洋一郎さんの謝罪コメント全文の写真>
なお、小山田圭吾さんのイジメ公言インタビュー記事は『ロッキング・オン・ジャパン』だけでなく、『クイック・ジャパン 1995年8月号』(太田出版)にも20ページ以上にわたって掲載されていましたが、現時点で『クイック・ジャパン』編集部はこの件に関して声明を出していません。
そして、小山田圭吾さんに続き、インタビュアーを務めた『ロッキング・オン・ジャパン』の山崎洋一郎編集長も謝罪コメントを出したことに対してネット上では、
- 小山田もそうだが、反省文出すだけで済むような話じゃないんだよ
- 小山田圭吾は、掲載内容に誤りがあったと言ってる。発行者として、記事の信ぴょう性を明らかにして欲しい。
多少の誇張はあっても笑いながら誇張さえ良しとする態度であったならば、やはり小山田圭吾氏は、オリパラに相応しくないと思う。 - 小山田は謝罪文で、「記事の内容につきましては、発売前の原稿確認ができなかったこともあり、事実と異なる内容も多く掲載されておりますが…」とツイッターで弁明してる
小山田に発売前に原稿確認をさせたのか否か?事実と異なる点はどこなのか?について説明する責任がある。 - 謝っても、もう遅いかもしれないな。あの記事は当時から疑問視する人は居た。
だからこそ、ずっと倫理観を問う様に事ある毎にネットでは話題になってたんだから。
当時の記事は雑誌側も一緒になって笑っている様な印象さえ受ける。今までも一部では何度も話題になって来たが、ずっと関係者は無視して来たって事実こそがポイントなんだよ - むしろこの記事書いてくれたことに感謝する。記事がなければ、小山田にそんな過去があったとも知らずに、オリパラを何事もなく迎えたかと思うと、とんでもない事だった。
当時被害にあった人たちは、今年また静かに苦しむところだった。 - ここまで来ると、彼の出身校でイジメの舞台となった『和光学園』も声明を発表することになるかもね。教育機関として、監督する立場として小山田と同様に責任は重いでしょう。
この際しっかり謝罪や猛省してケジメをつけてもらいたい - こんな通り一遍のコメントで何がどう許されると思っている?小山田もそうだが、インタビュアーも大問題。
そして、小山田を起用する組織委員会は、全員辞任でもいいくらいの大不祥事と思う。
などの声が上がっています。
小山田圭吾さんのイジメ公言インタビューは大きな波紋を呼んでおり、小山田さんの謝罪ツイートに対しては5000件以上のコメントが寄せられ、その大半が批判的なもので、東京五輪開会式の音楽担当から辞任を求める声が相次いでいます。
また、小山田圭吾さんの冷酷非道なイジメ行為を海外のメディアもこぞって取り上げ、国際的に問題視される事態となっています。
しかし、かつて『開成学園』の元学園長・理事長を務めていたこともある、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の武藤敏郎・事務総長は17日、「小山田さんが例の謝罪をされたというのを私共も十分理解した。彼は今、現時点において十分に謝罪、反省をして、倫理観を持って行動したいと言っている。我々は当初、知らなかったのは事実だが、現時点においては小山田さんの弁明も伺って、引き続き、このタイミングなので、彼には支えていってもらいたい、貢献してもらいたいと考えている」
とコメントしています。
このように大会組織委員会サイドも、小山田圭吾さんを開会式の音楽担当から外さない考えを明らかにしています。
その一方で、オンライン署名サイト『Change.org』では、音楽制作メンバーからの除外を求める署名活動が行われ、すでに1万人以上が賛同しています。
また、複数の週刊誌などが小山田圭吾さんの周辺や過去の取材を始め、近い内に新たな“爆弾”が投下されそうだと『東京スポーツ』(東スポ)が報じています。
すでに、週刊誌『週刊新潮』のWeb版『デイリー新潮』は取材記事を配信しており、小山田圭吾さんが小学校~高校まで通い、イジメの舞台となった母校『和光学園』に取材を敢行し、取材に応じた要職者は今回の件を受けて、「事実関係を調べ、対処しなくてはならないと思います」と語ったとしています。
ちなみに、小山田圭吾さんのインタビュー記事を掲載した『クイック・ジャパン』は1995年当時、小山田さんとイジメを受けた同級生の対談を計画し、同級生の家族に取材を敢行していました。
電話取材に応じた同級生Aさんの母親は、「中学時代は正直いって自殺も考えましたよ。でも、親子で話し合って解決していって。ウチの子にもイジメられる個性みたいなものはありましたから。小山田君も元気でやっているみたいだし」
と語っていたとしています。
一方、学習障害を持つという同級生Bさんの母親は、現在もBさんが社会復帰出来ていないことを明かし、「卒業してから、酷くなったんですよ。家の中で知ってる人にばかり囲まれているから。小山田君とは、仲良くやってたと思ってましたけど」
などと語り、後に小山田圭吾さんとの対談を断る連絡があったそうです。
小山田圭吾さんは16日に出した謝罪文の中で、「事実と異なる内容も多く記載されております」としており、障害を抱える同級生等をイジメたのは事実ながら、誇張された部分も複数あることを明かしていたのですが、週刊誌などの取材によって今後さらにとんでもない話が出てきそうです。
そのため、より深刻な問題が明らかになる前に、小山田圭吾さんを東京五輪の開会式音楽担当から外した方がいい気もしますが、開会式まですでに1週間を切っていることから、国内外から問題視されながらもやり過ごすつもりなのでしょうかね。