体操女子日本代表のキャプテンでエース・宮田笙子選手(みやた・しょうこ 19歳)が、プライベートなどで喫煙・飲酒していたことが発覚し、パリ五輪への出場を辞退したことを巡って「妥当な判断」「処分が厳しすぎる」などと賛否の声が上がる中で、宮田選手が常習的に喫煙していたとの情報を23日発売の週刊誌『フラッシュ』が伝えています。
日本体操協会は19日に記者会見を行い、宮田笙子選手が喫煙しているとの情報が強化本部に寄せられ、本人に事情聴取を行った結果、6月末から7月にかけて友人宅で喫煙していた事実や、『味の素ナショナルトレーニングセンター』の宿泊所・アスリートビレッジで飲酒していたことを認めたとし、喫煙・飲酒行為はそれぞれ1度だけだったと本人は説明したとしていました。
ただ、日本オリンピック委員会(JOC)の五輪派遣規定と、日本体操協会が定める行動規範に反したとして、本人と話し合いの末にパリ五輪出場を辞退したとのことでした。
この発表を受けて、宮田笙子選手が在籍する順天堂大学も公式サイトで声明を発表し、20歳未満の飲酒・喫煙は法律で禁止されているため、行為自体は認められるものではないとしたうえで、「本学としては、当該選手に対する教育的配慮の点から、常習性のない喫煙であれば、本人の真摯な反省を前提に十分な教育指導をした上で、オリンピックに出場することもあり得ると考えておりました。したがって、この度のオリンピック出場辞退という結果には、本人が負う社会的ペナルティーの重さへの懸念から、誠に残念な思いでおります。」
と、パリ五輪出場辞退の判断に異論を唱えました。
こうした順天堂大学の声明も物議を醸す中で、フラッシュは宮田笙子選手が常習的に喫煙していたことや、通報を受ける前にも飲酒・喫煙が発覚していたにも関わらず、日本体操協会は“黙殺”していたとしています。
記事では、ある体操指導者が宮田笙子選手の素顔を明かしており、「宮田選手の態度の大きさや横柄な口の利き方などから、教え子たちは試合会場でかなり萎縮していました。(中略)“女王様気質”で、ウチのコたちには『ああいうところは学ばないように』と伝えていました。タバコ? 吸っていることは有名でしたし、みんな知っているでしょう」
と、体操界では宮田選手の喫煙は有名だったと証言しています。
ちなみに、1988年のソウル五輪と1992年のバルセロナ五輪で、銅メダル3個、銀メダル1個を獲得した元体操日本代表選手で指導者の池谷幸雄さんは、先日放送された情報番組『よんチャンTV』(MBSテレビ)で、「体操選手って結構、喫煙者が多い(中略)持久力がそこまでいらないっていうところでいうと、(喫煙は)そこまで影響はない、絶対ないとは言い切れないんですけど。僕の大学の先輩でも一種目終わるごとに吸いに行く人がいました。精神的にくるものがすごく大きくて、それを和らげるために喫煙する方はけっこういました」
と明かしていました。
体操協会関係者はさらに、協会が会見で説明した内容を疑問視したうえで、「宮田選手の喫煙については、以前から噂がありました。合宿や大会などの時に、他の女子選手やコーチから『宮田さんはタバコ臭い』とよく噂になっていました」
と明かしています。
続けて、喫煙・飲酒行為があったのは6月末から7月にかけてという説明も「明らかにウソ」だと指摘し、5月に群馬・高崎でパリ五輪の最終選考会が行われた際に、「宿泊先のホテルで彼女が飲酒や喫煙をしていたという通報があったんです。ただ、協会は選考会の段階では、管理責任は所属チームにあるということで、特に聞き取り調査などは行いませんでした。」
と明かしています。
体操日本代表のコーチでもある順天堂大学体操競技部の原田睦巳監督は会見で、「私が見ている範囲で彼女は真摯に取り組んでいた。このような規範に触れるような行動は決して想定できなかった」と語っていたものの、前出の関係者は「この発言はあまりにも無責任」だと指摘し、問題行為を全く知らなかったはずがないとしています。
宮田笙子選手の“素行不良”については『スポーツニッポン』(スポニチ)も先日報じており、以前から体操関係者から素行不良を問題視する声が上がっていて、タバコの喫煙についても「過去に厳重注意を受けていた」との証言も出ているとしています。
また、飲酒行為が発覚したナショナルトレーニングセンターには限られた人しか出入りできないため、宮田笙子選手に近い体操関係者が通報した可能性が高いとも指摘しています。
これらの報道の真偽のほどは定かではありませんが、わざわざパリ五輪の直前にだけ飲酒・喫煙をしたというのは考えにくく、ストレスやプレッシャーなどを感じて飲酒したり、タバコを吸おうと思うということは、常習的にその行為をしていた可能性は高いかと思います。
そして、大会直前になって出場辞退という異例の判断を下した背景には、過去にも同様の問題行為があったからなのではとも思いますし、様々な報道が飛び交う中で、順天堂大学や日本体操協会は法律に反する行為を黙認していたのか否か、この点についてもしっかりと説明を行う必要があるのではないでしょうかね。