第98代内閣総理大臣の安倍晋三首相(あべ・しんぞう 65歳)が、持病の難病「潰瘍(かいよう)性大腸炎」の悪化などを理由に、総理大臣を辞任する意向を固めたことが明らかになりました。
安倍晋三首相は8月17日に、慶應義塾大学病院で約7時間半にわたって検診を受け、24日に再診しており、「17日の検査の結果を詳しくうかがい、追加的な検査を行った。体調管理に万全を期して、これから仕事を頑張りたい」としていたのですが、健康不安説が囁かれていました。
安倍晋三首相は28日17時から、6月18日以来、約2ヶ月半ぶりに官邸で記者会見を行う予定となっており、そこで新型コロナウイルスの新たな追加対策と共に、辞意を表明するとみられています。
<↓の画像は、安倍晋三首相の辞任意向報道の写真>
菅義偉官房長官は28日午前に行った記者会見で、健康不安説が囁かれる安倍晋三首相の体調について、「首相自ら『これからまた仕事に頑張りたい』と言っている。私が毎日お目にかかっているが、お変わりはない様子だ」と否定し、前日にも海外メディアの取材に任期を全うするとしていました。
NHKの報道によれば、安倍晋三首相は持病の「潰瘍性大腸炎」の悪化によって、国政に支障が出る事態は避けたいとの思いから辞任の意向を固めたと伝えています。
そして、この報道を受けてネット上では、
- あんだけ叩かれながらようもったわ
- コロナに続き、総理が辞任ってマジで日本終わるやん
- うわー日本がまた混乱する しかし体調が悪いならしょうがない お疲れ様でした
- で、次は誰よ 石破?
- 体調問題なら仕方がない。次の総理には周辺国に厳しく対処できる人になってほしい。
- 功罪は後で検証するとして、兎に角お疲れ様でした。しっかり治療に専念して下さい。
ポスト安倍は相当難しいな。内政は勿論だが、今は安全保障に関する外交の比重もかなり大きい。石破は絶対ダメだよ。 - 功績は、中韓との決別。同時に親日国との国交を広げた事。その路線を貫けば良かったのに。
半端に中国と仲を戻そうとし、習近平を国賓待遇で招待しようとするから以後、コロナでも後手後手になったケチがついた。ポリシーは一貫して貫かないと。 - 潰瘍性大腸炎の友達いるけど最悪人工肛門だから大変だよな ゆっくり治療に専念してくれ
などの声が上がっています。
安倍晋三首相は2006年9月に、小泉純一郎元首相の任期満了による総裁選で自民党総裁に選出され、戦後最年少の52歳で内閣総理大臣に就任しましたが、それからわずか1年後に、参議院議員選挙での敗北、持病の潰瘍性大腸炎の悪化を理由に2007年9月12日に辞意を表明しました。
それから5年後の2012年9月に、谷垣禎一総裁の任期満了による総裁選に出馬、この総裁選では石破茂・元幹事長が優勢でしたが、決選投票で逆転して安倍晋三首相が再選、同12月の衆議院議員選挙で自民党が圧勝して政権を奪還、第二次安倍内閣が発足となりました。
再任後は経済再生を最優先とする「アベノミクス」を推進し、現在までに2度の消費税増税によって就任当時5%だった消費税を倍の10%に引き上げたり、集団自衛権の行使を限定的に認める安全保障関連法を成立させるなどしました。
今年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて4月に緊急事態宣言を発令したり、三密を避けるための「新しい生活様式」の取り組みを呼びかけるなどしてきました。
そして、8月24日には総理大臣としての連続在任期間が2799日に達し、これによって佐藤栄作元首相の在任期間を超えて、歴代最長記録を更新しました。
また、第1次政権と合わせた通算の在任期間は昨年11月に、憲政史上歴代1位になるなどの記録を残しています。
そうした中で、持病の潰瘍性大腸炎が悪化したことによって、辞意を表明する意向が明らかになったわけですが、NHKが関係者に取材を行ったところ、今年6月に受けた検査で異常が見つかり、17日の日帰り検査で症状が悪化していることが判明したそうです。
24日に再診した際には、投薬治療によって症状の改善がみられたものの、「1年間は投薬治療が必要」との診断を受けていたとのことです。
安倍晋三首相が患っている潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こすことによって、激しい腹痛や下痢などの症状が出る難病となっており、発症原因として腸内細菌の働き、自己免疫反応の異常、食生活などが関係しているのではと考えられているものの、現在のところハッキリとした原因は解明されていません。
国内の患者数は16.6万人以上、発症率は1000人に1人の割合とされ、治療は主に投薬となっています。
約5%の患者は症状の改善がみられず、もし投薬治療で改善が無かったり、ガン化の疑いがある場合などには、手術によって大腸を全摘出するそうです。
こうした持病、難病の悪化によって2度目の辞任となり、まさかのタイミングに困惑の声も多く上がっており、安倍晋三首相も再びこのような形での辞任は不本意かと思いますが、辞任後はゆっくりと休んで持病の治療に専念してほしいですね。
そして、気になる次期総裁についてですが、名前が挙げられているのは麻生太郎副総理、岸田文雄政調会長、石破茂・元幹事長、菅義偉官房長官などで、果たして今後どうなるのか引き続き動向を見守っていきたいです。