女性登山家の谷口けいさん(43)が、登山中に行方不明になってしまったことが明らかとなりました。
谷口さんは21日、仲間の男性4人とともに北海道上川町の大雪山系黒岳(1,984メートル)で登山を行っていたものの、14時半過ぎに山頂付近で「用を足してくる」と言って仲間から離れたまま戻ってこなかったそうで、仲間が付近を捜したところ、積もった雪の上に急斜面から滑落したような跡が見つかり、斜面の途中には手袋の片方が落ちていたといいます。
<↓の画像が、黒岳の写真>
そして、14時50分頃に登山中のグループから電話で「(仲間の)女性の姿が見えなくなった」と北海道警本部に通報があったそうで、道警は谷口さんが遭難したと見て捜索隊を出し、21日は悪天候のためヘリを出せず、道警山岳遭難救助隊は22日の朝から行方を捜すことにしているとのことです。
谷口さんは男性4人と5人のグループで20日に入山し、7合目で1泊した後の21日に山頂に登る予定だったそうです。
今回谷口さんと一緒に登山していた山岳スキーヤーの佐々木大輔さんは、「谷口さんは用を足すため、ほかのメンバーの体とつないでいたロープを外して1人で見えないところに行っていて、その時に転落したのではないかと思うが、はっきりしたことは分からない。当時は雪がちらつく程度で、視界は200メートルから300メートルほどあった」と話しているといいます。
谷口さんは、世界最高峰のエベレストなどの登頂経験があり、2008年にはインドのカメット峰(7,756メートル)の南東壁からの初登頂に成功し、“登山界のアカデミー賞”と呼ばれる世界の優れた登山家に贈られるフランスの『ピオレドール(黄金のピッケル)賞』を女性で始めて受賞した世界的な登山家で、「今の日本で最も活躍している女性登山家の一人」とも評されているほどの方のようです。
これに対してネット上では、
- 有名な登山家であろうと、北海道の冬山とか救助は二次災害が心配すぎる。わるいけどパーティで無理なら、諦めてもらううしかない。決して登山自体を否定はしないけど、登山は、そういうもの
- 山をなめてはいけないね。プロ中のプロがこうなるのだから。
- プロでもこうなるのだから素人は安易に近づいてはダメだな
- プロなら滑落しても可能性はあるはず!手を尽くして欲しいな!
- 夜間は氷点下だろうし、厳しい状況とは思うけど、早く見つかればいいな
などのコメントが寄せられていました。
雪山登山は危険で命を落とす可能性があるということを聞きますが、谷口さんはプロの登山家で世界的に有名な方であるにもかかわらず、このような事故が起こってしまうというのは本当に怖いですね…。
どれほど滑落したのか、現時点ではどのような状況にあるのか詳しいことも分からないのですが、無事に救出されて生きて戻ってくることを願うばかりです。