俳優・大杉漣さんが21日午前3時53分に急性心不全により、66歳で急死していたことが21日夜に所属事務所『ザッコ』のホームページ上で発表され、自宅前に集まった報道陣の取材には長男でカメラマン・大杉隼平さん(35)が応じ、あまりにも突然のことで現実なのかどうか分からなくなっていると現在の心境を明かしていました。
大杉隼平さんは大杉漣さんが倒れた時には仕事で新潟に滞在しており、訃報が届いたことから急いで新幹線で帰京し、21日夜に自宅前で報道陣の取材を受けたそうなのですが、ニュースサイト『週刊女性PRIME』の報道によると、フジテレビの取材班が隼平さんに酷な要求をしていたことを伝え、ネット上で物議を醸しています。
大杉漣さんは倒れる数時間前まで、ドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』(テレビ東京 水曜21時54分)の撮影を行っており、特に持病などもなく元気な姿を見せていただけに、腹痛を訴えて搬送されてから数時間後に亡くなったというニュースは世間に大きな衝撃を与えました。
『週刊女性』によると、報道陣も大杉漣さんの訃報は大きな衝撃を受けながら、すぐさま大杉さんの家族が住む都心の一軒家へ向かったそうです。
ある情報番組撮影スタッフによれば、大杉漣さんの自宅前には各局の取材クルーや新聞記者らが集まり出し、しばらく張り込みを続けていたところ、新潟から急きょ帰京した長男の大杉隼平さんが報道陣に対応してくれたとのことです。
<↓の画像が、自宅前で報道陣の取材に対応した長男・大杉隼平さんの写真>
その時点で現場に駆けつけていたテレビ局は日本テレビ、TBS、テレビ朝日だったそうで、3局のカメラが回っている中で大杉隼平さんは取材対応してくれたそうなのですが、取材がすっかり終わった頃にフジテレビのカメラが遅れて現場に到着し、現場に居たスタッフは「フジテレビは何と隼平さんに、もう一度同じことを話してくれって頼み込んだんです」と明かしています。
取材対象が芸能人などの著名人であれば、カメラの前で何度も取材に応じるということはあるそうですが、大杉隼平さんはあくまでもカメラマンということから前出のスタッフは、「(隼平さんは)感情をコントロールしながら、信じられないと心境を吐露してくれたのですが、それと同じことをしゃべってくれっていうのは酷な要求でしょう」「最後は隼平さんが、父親がお世話になっていたテレビの世界のお願いだからということで折れたのですが、前回と同じように玄関先で喋るのは難しいということで、近くの公園に移動して再撮影をしたんです。質問するのはフジテレビですが、そこで新たな情報が出ては大変なので、他局もカメラを回していましたけど、対応する隼平さんがかわいそうでしたね」
とその時の様子を明かしています。
フジテレビのこうした非常識な取材によって、現場には冷ややかな空気が流れていたそうなのですが、これに対してネット上では、
- なにをやっても駄目なフジテレビ。そもそも遅れてくるからあかんのやろ。
- その取材した人よ、もし自分が長男の立場ならどう思う?いくら仕事とは言えひどい。これだからフジテレビは、って言われるのがわかったよ。
- ますますフジテレビが嫌いになりました。遺族の心情も理解出来ない最低な行為です。
- ご家族がお気の毒。1度の取材でも可哀想だと思ってたのに、これが本当なら最低です。フジ離れが、進みそうですね。
- 最低!フジテレビじゃなくて、他局でもやりそうだと思う。テレビ業界、思い上がりすぎ。
- おめでたいニュースならともかく、普通に考えたらわかるでしょうよ。それができないから、今、こんなんだろうけど。いくら、いい番組があったとしてもそんなんだったら見るのチョット嫌だな。
- フジテレビだけ攻めているような内容ですが、ご自宅に押し寄せる各テレビ局もどうかと思います。突然の訃報を知らされた遺族の方々の気持ちを察してあげて欲しいです。今回に限らず…ですが。
- フジテレビ最低!つうか、マスコミ全体最低!さっきも…キャストで、奥様にインタビューしてましたが。芸能人だからといって、ご家族まで、追いかけ、報道する意味あるのかな?なんでもかんでも、報道すればいいってものでもないはずですが。
などと批判的なコメントが殺到しており、フジテレビのイメージがさらに悪化してしまっている様子です。
今回の件ではそもそも自宅に詰め掛けるのもどうなんだという声も多く見受けられるのですが、それに関しては今回ちょっと置いといて、フジテレビの取材姿勢に対しては以前から批判や疑問の声が上がっており、ネット上では物議を醸していました。
2015年3月には、元兵庫県議会議員で政務活動費の不正支出問題などで前年に号泣会見を行い、“号泣県議”と呼ばれた野々村竜太郎さんの自宅に行ってアポ無しの直撃取材を敢行し、しつこく質問をしながら逃げ回る野々村さんを追いかけ、「助けてぇ!助けてぇ!」「痛ぁい!痛ぁい!」などと悲鳴を上げながら逃走する映像などを撮影し、それを情報番組『Mr.サンデー』(日曜22時)で放送しました。
この映像はネット上で物議を醸し「弱い者イジメ」といった批判の声が多く上がる事態になっていました。
<↓の画像は、野々村竜太郎さんに取材を行ったシーン>
また、2016年5月にも前東京都知事・舛添要一さんにアポ無し直撃取材を行い、この件では舛添さんが『放送倫理・番組向上機構(BPO)』に人権侵害等を訴える申告書を提出したのですが、最終的には放送倫理上の問題はないとされたものの、BPO側からはアポ無し取材に対してダメ出しが入れられていました。
<↓の画像は、直撃取材に怒りをあらわにする舛添要一さんの妻・雅美さんの写真>
この他にも、2月上旬に元フジテレビのフリーアナウンサー・有賀さつきさんが急死していたことが明らかとなった際にも、公表されていない死因を特定するために、有賀さんの父親に対して行き過ぎた取材を働いていたとニュースサイト『サイゾーウーマン』が報じていました。
記事によると、有賀さつきさんの父・洋さんが病院と自宅を往復する際に利用できる車を用意し、囲い込んだ上で独占取材を行おうとしていたとのことです。
これだけでなく、病院内にも突撃を試みたという話もあり、有賀さつきさんが入院していた病院のフロアにスタッフを侵入させようと画策するなど、死因を特定するために行き過ぎた取材を試みるフジテレビに対して他社からもブーイングが巻き起こっていたそうです。
さらに、洋さんが報道陣の取材に対応した際に、有賀さつきさんの死因が書かれているとみられる死亡診断書に食い付き、「カメラに映させてください」と食い下がっていたのもフジテレビの関係者だったといい、こうした常識から逸脱した行為がフジテレビではよくみられるようです。
以前からフジテレビの取材姿勢は以前から問題視されており、大杉隼平さんへの取材に関してもフジテレビならやりかねないといったところですが、こうした行為も局のイメージ悪化に繋がっていることに気付いた方がいいと思いますね。