貴乃花部屋に所属する東十両14枚目・貴公俊関(たかよしとし 本名=上山剛 20歳)が18日、付き人に対して暴言を吐きながら、顔などを素手で複数回殴っていたことが分かりました。
『朝日新聞』の報道によると、貴公俊関は春場所の8日目(18日)に行われた取組の後に、会場となったエディオンアリーナ大阪の支度部屋(控え室)で付き人の顔を素手で5、6発殴り、付き人の顔は腫れ、口の中を切って顔からは血がダラダラと流れていたといい、支度部屋のトイレでその血を吐いていたそうです。
また、支度部屋の入り口には血痕が残っていたそうなのですが、貴公俊関が付き人を殴った理由は、付き人が貴公俊関に対して、土俵下に向かうよう伝えるタイミングが遅れためなのではないかと関係者らは語り、支度部屋には他の力士たちも暴行の様子を見ていたものの、それを止めた力士はいなかったといいます。
貴公俊関は18日の取組前に、土俵下へ入るタイミングが遅れたことで花道を走って入場し、境川審判委員から土俵下で注意を受けていました。
ちなみに、貴公俊関はこの日の取組で西十両9枚目・大翔鵬関と対戦しましたが、引き落としで敗れています。
そして、18日の全取組が終了後に日本相撲協会の春日野広報部長が報道陣の取材に応じ、貴公俊関の暴行について「話は聞いています」と話したものの、現時点ではまだ詳細については把握できておらず、発表できる段階までには至っていないと答えています。
なお、鏡山危機管理部長が貴公俊関を呼び出して事実確認を行ったところ、付き人を殴ったことを認めたそうで、春日野広報部長は「殴られたの?殴ったの?という、まあ2~3発殴ったというのかな。だけど、そこはまだ確実…。」「それをある程度調べて、あした話し合いにして(今後の対応を)決めたいと思います。いろんな話しを」と説明しています。
今回このような暴行事件を起こした貴公俊関は、同じく貴乃花部屋に所属する東十両10枚目・貴源治関(たかげんじ 本名=上山賢 20歳)の双子の兄で、中学生時代にはバスケットボール部に所属し、地元・茨城県の中学選抜に選出され、全国3位に入賞した経歴を持つほか、小学生時代にはサッカーや空手、中学2~3年生の時にはキックボクシングを習うなど様々なスポーツを行い、高い運動能力を持っていると言われています。
力士としては2013年に貴乃花部屋へ入門し、双子の弟・貴源治関に続いて今場所から十両昇進を果たしており、双子の関取(十両以上の力士)は史上初ということもあって、今後の更なる活躍に期待されていました。
<↓の画像左が双子の兄・貴公俊関、右が弟・貴源治関>
しかし、今回付き人に対する暴行が明らかとなりネット上では、
- こりゃ立派な犯罪だね 貴乃花の対応が見ものだ 期待しているよ
- もちろん被害届、引退勧告、休場やむなし 親方の判断が注目される。
- 協会も部屋もガバナンスもコンプライアンスもないな。
- これは、親方の教育が悪いと言わざるを得ない。まあ暴力はこの部屋だけではないが、貴乃花の言ってた事とは、何だったのか?という話になるな。これは、弟子の再教育が必要だが、親方自体が奇行に走ってるし、もう、貴乃花は廃業し、弟子を別の部屋に移籍させた方がいい
- この時期によくもまあ、と呆れるばかりです。相撲協会といい、パワハラのレスリングといい、体罰がやまない学校の部活といい、ここまでくると当該スポーツの世界の根本が腐っているとしか言い様がありませんね。これらの業界は一度解体しなければ、改善できないのかもしれません。
- 貴親方が訴えられてる(係争中)元弟子への流血事件も(新潮)続報お願いします~
- この力士は以前もツイッターで一般人と口論になったり問題行動が多かったからなぁ。貴乃花はもう協会とのバトルに夢中で自分の部屋の弟子のことはまともに見ていないんだろうか?貴ノ岩に対しての配慮や協会との対立そのものは貴乃花を支持するけど、本来親方がきちんと指導すべき部分を蔑ろにしてまで派閥や政治に夢中になるのであればそれはもう親方とは呼べないのでは?
などのコメントが寄せられています。
貴乃花部屋では昨年、西十両12枚目・貴ノ岩関が元横綱・日馬富士さんから暴行を受ける事件が表沙汰となり、この暴行事件によって日馬富士さんは現役を引退、同12月に傷害罪で略式起訴となり、今年1月に罰金50万円の略式命令が出されましたが、貴乃花親方は相撲協会側の対応に問題があったとして、3月9日には内閣府の公益認定等委員会に告発状を提出し受理されました。
このように日馬富士さんの暴行事件を巡る争いが続く中で、貴乃花部屋の貴公俊関が付き人を暴行するという事件が発生してしまい、果たしてこの件に対して貴乃花親方はどのような対応、責任を取るのか見ものですね。
<↓の画像は、貴公俊関と貴乃花親方の写真>
まさかこのタイミングで弟子がこのような暴行事件を起こすとは思いもしなかったと思いますが、日馬富士さんから暴行を受けた貴ノ岩関らに関しても、過去に貴乃花部屋の幕下力士に対して暴力を奮ったとする疑惑があります。
これは貴乃花部屋に所属していた元力士3人が、日本相撲協会を相手取った民事訴訟で出てきた証言によるもので、貴ノ岩関が番付下の力士を平手で殴ったり、エアガンで撃つなどの行為があったほか、現世話人・嵐望さんが元力士・貴神龍さんの頭をビールケースで殴り、流血するという暴行があったり、元力士・古関さんの頭をまな板で複数回殴ったなどの証言も出ています。
これらは全て事実なのかどうかは不明ではあるのですが、貴公俊関が支度部屋で付き人を暴行するという事件が今回発生したことにより、同様の行為がこれまでにも行われていたのではないかと疑われても仕方がないかもしれませんね…。
現時点で貴乃花親方はこの件についてコメントを出していないため、今後どういった対応をするのか注目したいところです。