歌手・倖田來未さん(本名=栗山來未子 旧姓=神田 40歳)が、ニュース情報サイト『AERA dot.』のインタビュー取材に応じ、2000年に歌手デビューしてから現在までの芸能生活での浮き沈みを語っており、その中での一部発言を巡ってネット上で物議を醸しています。
倖田來未さんは高校2年時の1999年に、エイベックス主催のオーディション『avex dream 2000』で準グランプリを受賞、これがきっかけで2000年11月にアメリカで先行デビューし、デビュー曲の『TAKE BACK』は全米ビルボード・ダンスポップセールスチャートで最高18位にランクイン、同12月には日本デビューを果たしましたが売り上げは伸びず、オリコンチャートで最高59位という結果に終わりました。
その後、2003年3月リリースの7枚目シングル曲『real Emotion/1000の言葉』が、ゲームソフト『ファイナルファンタジーX-2』とのタイアップでテーマ曲に起用されたことでヒットし、2004年5月にはカバー曲『キューティーハニー』が大ヒット、セクシーな衣装やダンスパフォーマンスが「エロかっこいい」として大きな注目を集め、スターへの階段を登っていき、現在まで歌手として活躍を続けています。
そんな倖田來未さんも昨年11月に40歳の誕生日を迎え、『AERA dot.』のインタビューでは浮き沈みが激しい芸能生活を振り返り、「浮き沈みというか、うまいこといっている時に限って、自分で自分の足を引っ張ってしまったり、奈落の底に突き落とされた時もありました。山あり谷ありが何度もありました。ただ、それも自分では前向きにとらえながら、気がついたら、もう23年目に突入していたという感じです。もちろん、いろいろな分岐点がありました。子どもを授かって、結婚して、ツアーがすっぽりなくなってしまったこともありました」「その後、ツアーの観客動員を戻すのにすごく時間がかかりました。すでに全国ツアーのチケットを発券済みだったので、そのキャンセルや振り替えで、ファンの方や関係者に多くのご迷惑をおかけしてしまいました。一時期は、ファンの方に残念な気持ちにさせてしまったという思いはあります」
と語っています。
この発言に対してネット上では、
- 子供のためにと言えば聞こえはいいけど、ツアー日取りも全部決まってたのに何の注意もしないで行為に及んでるわけだし、責任感なんてないんだろうなと思う。
それに奈落に突き落とされたのではなく、奈落に自ら落ちたの間違いでは、、、自分は悪くないのに誰かに突き落とされたみたいな言い方も違うでしょ。 - 記事では一切触れられていないけど、この人が奈落の底に突き落とされたのは、やはりあの羊水発言だったと思う。
飛ぶ鳥を落とす勢いだったあの時のあの発言で本当に蜘蛛の子を散らすようにファンが離れていった印象。
そして何年経ってもやっぱり全盛期の頃のような人気は取り戻せなかった。若い子のよく考えてないで言った発言にしてもあまりにもデリケートな問題で、デリカシーのない発言だった。 - 触れたくないのは解るけど、だったら奈落の底に突き落とされたなんて言わなきゃ良いのに。
本当にそう思ってるなら、自分の失言を全く理解してないことになるし、更に批判されると思う。自分もそれなりの年齢になって、同じことを言われたらどう思うのかな。 - 言い方が自分は悪くない、被害者です感が出ちゃってます。心の声はどこかに出るもんですね。
歌で頑張ってただけなら今も売れてたかもしれないのに。そのチャンスを逃したのも結局は自分の責任 - 羊水発言の対象年齢を、とっくに超えた年齢に自身がなった今、過去を振り返って奈落の底に突き落とされたとか、自身は悪くないような言い方をするのはいかがなものか。
寧ろ、客観的に当時の非を振り返る余裕を持てるくらいの精神年齢であってほしいのに、非常に残念。
などの声が上がっています。
「奈落の底に突き落とされた時」というのは、一体いつの事を指しているのかは定かではないものの、ネット上ではラジオ番組での「羊水が腐る」発言を巡る大騒動だと推測している人が多く、被害者面するなといった厳しい声が上がっていますが、あの騒動は自身の言動が招いた結果なので批判されるのは仕方がないですね。
倖田來未さんは2000年代中盤以降、ベストアルバムがミリオンセラーを記録したり、複数のシングルがオリコン1位を獲得するなど、当時は20代女性歌手の中でトップクラスの人気を獲得し、エロかっこいい衣装やパフォーマンス、女性の共感を呼ぶ恋愛ソングやぶっちゃけトーク等によって同性からも非常に高い支持を得ていました。
しかし、2008年1月29日に放送された特番『倖田來未のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、マネージャーが結婚するという話の流れから、「やっぱ35くらいをまわると、お母さんの羊水が腐ってくるんですね。いやホント、例えば汚れてくるんですよね。だから、できれば35歳くらいまでに子供を作って欲しいな」
などと発言しました。
この医学的根拠がない持論が大騒動に発展し、倖田來未さんは公式サイト上で、「私が発言した内容により、皆様に不快な思いをさせてしまったことを心より深くお詫び申し上げます。また、応援してくださるファンの皆様にも裏切る結果を招いたこと、関係者の皆様にも大変なご迷惑をお掛けしましたこと、すべての皆様にお詫びするとともに、私自身心より深く反省しております。この度は本当に申し訳ございませんでした。」
との謝罪コメントを発表しました。
この騒動で活動を一時休止し自宅謹慎していたほか、当時出演していたCMの放送中止やイメージキャラクターを務める化粧品サイトが閉鎖するなど波紋を広げました。
問題発言から1週間後にはフジテレビの取材を受け、「すごく軽率というか、軽はずみな言葉だった」「普段からの言葉の使い方とかが、やはり良くなかった」「全くそういう(発言したような)ことは、本当に心から思ったことはなかったですし、全くそういう風に思ったことは一度もありませんでした」「冗談とかを大きく表現する癖があるので、そういう自分の言動を1つ1つ見返していかないといけないのかなっていう風に今は感じています」
などと釈明していました。
そして、「羊水が腐る」発言の翌日に発売の6枚目アルバム『Kingdom』は、累計60万枚を超える売り上げを記録しましたが、多くの女性ファンが離れてしまった影響か、2009年以降の作品は売り上げが大きく落ち込んでいました。
その後、ロックバンド『BACK-ON(バックオン)』のボーカル&ギターで、日本人の父と台湾人の母を持つハーフのKENJI03さん(ケンジスリー 別名=Hi-yunk 本名=栗山健二 38歳)と2011年12月にできちゃった結婚、2012年7月に第1子の長男(10)を出産しています。
倖田來未さんは「羊水が腐る」発言を巡る騒動時と、結婚・出産のタイミングで芸能界引退も考えていたことを後のインタビューで明かしているのですが、家族や事務所の大きなバックアップに支えられて活動継続を決意したそうです。
失言騒動がその後も尾を引き、以前ほどの人気はありませんが、現在も精力的に歌手活動をしており、昨年9月から放送の『仮面ライダーギーツ』(テレビ朝日系)の主題歌を担当し、今月にはミニアルバムをリリース、3~7月にかけては全30公演の全国ツアーを開催予定で、今後も年齢を感じさせないパワフルなパフォーマンスを披露していってほしいです。