27日(日本時間)に開会式が行われるパリ五輪の体操女子日本代表キャプテンで、メダル獲得に期待が寄せられているエース・宮田笙子選手(みやた・しょうこ 19歳)が、タバコの喫煙疑惑によってモナコでの最終合宿から離脱し、代表はく奪の可能性も浮上し物議を醸しています。
発表によると、宮田笙子選手がタバコを吸っていた疑いが浮上し、宮田選手が在籍する順天堂大学と『日本体操協会』が事実関係の確認を進めているといいます。
民法改正により2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられましたが、飲酒・喫煙などは変わらず法律で20歳未満禁止となっているほか、日本体操協会は【日本代表選手・役員の行動規範】で、「日本代表チームとしての活動の場所においては、20歳以上であっても原則的に喫煙は禁止する。※2016年度から数年かけて段階的に全面禁止とする。」
としています。
そのため、宮田笙子選手は代表行動規範違反の疑いで日本体操協会などからの調査を受けるため、モナコでのチーム合宿から離脱、すでに日本に帰国しているそうで、このまま代表はく奪の可能性も浮上しています。
<↓の画像は、代表はく奪の可能性も浮上の宮田笙子選手の写真>
なお、宮田笙子選手にタバコの喫煙疑惑が浮上した経緯、詳細は明らかにされていませんが、宮田選手は17日の公開練習に姿を現さず、不在の理由について田中光・女子強化本部長は「事情により今日は参加していない」と説明していました。
そして、日本体操協会の水鳥寿思・男子強化本部長は宮田笙子選手の喫煙疑惑について、「違反がなかったと信じたい。体操界にとってもあってほしくない」と語り、日本体操協会は19日午後から緊急記者会見を行いますが、宮田選手は会見に出席しないとのことです。
また、宮田笙子選手が代表はく奪となり、補欠の杉原愛子選手(24)と入れ替わる可能性について水鳥寿思・男子代表監督は、「本来はケガの診断書がないと交代できないタイミングだと思う。ただ、こんなケースは聞いたことがないので…」と語っています。
宮田笙子選手は幼少期から体操を始め、中学生時代から国際大会にも出場し活躍、2022年のNHK杯の女子個人総合で優勝、同年の世界選手権では平均台で銅メダルを獲得しました。
2023年には福井県立鯖江高校を卒業し、順天堂大学スポーツ健康科学部に進学、同年の全日本選手権では右足かかとを疲労骨折しながらも、女子個人総合で銀メダルを獲得しました。
続くNHK杯では2年連覇を達成し、今年4月の全日本選手権では個人総合で初優勝、NHK杯も優勝して女子史上7人目の3連覇を達成しました。
こうした成績からパリ五輪体操女子日本代表のキャプテンを任され、事前合宿前の会見では、「エース兼キャプテンとして重大な責任がある」「一番チームを引っ張らないといけない立場だと思うので、みんなで笑顔で戻ってこられるように精一杯頑張りたいと思います」
などと語っていました。
また、チームは1964年の東京五輪以来、60年ぶりの団体総合でのメダル獲得を目指しており、「私の演技が日本の軸になるようにしていきたい。失敗しないことがメダルへの道」
などと意気込んでいました。
そんな宮田笙子選手にまさかの喫煙疑惑が浮上し、28日から始まるパリ五輪の予選を前に、代表はく奪の可能性も浮上していることに対してネット上では、
- 疑惑の段階で主将を離脱させたりしないんじゃないの?
- 喫煙ぐらいで大げさ
- マジなら何歳から吸ってたんだ? みんな知ってて、今までダンマリ決め込んでたのかね。
- パリ五輪の切符もったいない。一生後悔残っちゃうよね。未成年だしダメなものはダメだよね
- 代表の主将として自覚がなさすぎ
- タバコはダサいなあ 周りのイキリ大学生に流されたか
- 主将としてパリ五輪に出るよりも煙草が吸いたかったんだ? 若いからとか関係なく大馬鹿者だね
- 体力面にも影響が出るし、喫煙してるアスリートは一流ではないと思う しかも未成年って…
- サッカーの佐野海舟もだけど、何故こうも自分の立場や置かれてる状況を考えられないのか…それをやることで後々自分がどうなるか考える頭がないんだろうか
- ルール違反で自覚が足りなすぎると思うけど、一発アウトは厳しすぎる気もする。タバコぐらいで…って正直思う。
などの声が上がっています。
6月には、スケートボードのパリ五輪予選シリーズ上海大会に出場していた20歳未満の男女4選手が、スポンサースタッフから「中国では18歳以上は飲酒ができる」と勧められて飲酒し、この問題で日本代表監督は戒告、日本の4選手は厳重注意処分を受けるといったトラブルがありました。
この他にも日本代表選手が、未成年飲酒・喫煙問題などによって処分を受けたケースはありますが、五輪直前に未成年喫煙で代表はく奪というのは前代未聞です。
どういった経緯で、いつ宮田笙子選手に喫煙疑惑が浮上したのか、それも事実なのかどうかは不明なので何とも言えませんが、宮田選手は今年9月で20歳になるものの、喫煙が事実とすれば法律違反をしていたわけなので、代表はく奪などの厳しい処分が下されても仕方がないと思います。
『東京スポーツ』(東スポ)が関係者に取材したところ、宮田笙子選手は中学時代に「ヤンチャなところもあった」といい、それによって体操にもムラがあり、メンタル面の課題もあったそうです。
そこから努力を重ねて、念願の五輪初出場の権利を獲得したにも関わらず、喫煙が原因で棒に振ってしまうというのは非常にもったいないですし、エースである宮田笙子選手の離脱はチームに大きな影響を与える可能性は大きいので、疑惑が払拭されて最悪の事態は免れてほしいものですが、会見でどのような説明が行われるのかに注目したいです。