10月28日に受けたPCR検査によって、新型コロナウイルスの陽性の結果が出た体操男子・内村航平選手（うちむら・こうへい 31歳）が、再検査によって「偽陽性」だったことが判明したと発表されました。
内村航平選手は、11月8日に国立代々木競技場で開催される国際交流大会『Friendship and Solidarity competition』に向けて、21日から味の素ナショナルトレーニングセンター（NTC）での合宿に参加し、日本チーム全員が10月28日にPCR検査を受けたところ、内村選手のみ陽性の結果が出ました。
ただ、内村航平選手は特に症状もなく、体温も36.3度と平熱だったのですが、PCR検査で陽性の結果が出たことにより、個室での隔離生活を送ることになったほか、NTCの屋内トレーニングセンター・ウエスト（体操練習場）のみ利用中止が決定、他の日本代表の7選手も合宿練習が取りやめとなりました。
内村航平選手ら日本代表選手は30日に改めてPCR検査を受け、もし感染が広まっているようであれば、日本代表選手の大会参加を見送る可能性が浮上していました。
そして、国際体操連盟（FIG）の発表によれば、内村航平選手は30日に国際大会の医師団バックアップチームによって、3ヶ所でPCR検査を受けたところ、全て陰性の結果が出たそうです。
医師団はこのPCR検査の結果や、現時点では無症状であることや経過などを総合的に考慮した上で、内村航平選手は「偽陽性」だったとの結論を出し、東京都内の病院が管轄の保健所に対して、内村選手の陽性届け出の取り下げ報告を行ったとしています。
これによって、11月8日の国際大会は予定通り開催の方向となり、内村航平選手も大会へ向けて調整を行っているとのことですが、この発表を受けてネット上では、
- PCRはこれがあるから信用しすぎてはいけないんですよね。偽陽性もなかなか問題だけれど、偽陰性は陽性であっても陰性と出てしまうんだから厄介ですよね。
- ここからまた大会に向けて気持ちを立て直すのは容易ではないと思うが、内村選手ならやってくれると期待したい。
- 一般人は一回陽性が出たら他のところで何回もやってもらえないですよねきっと。検査の制度が上がるか、症状がない場合の陽性はもう一回すぐ検査できるとかになってほしい
- 偽陽性って本当に恐いですね。。アスリートの場合だと、出場できるはずの大会に出られなかったり、会社員は仕事のスケジュールが大きく狂ったり、（入試や難関資格の）受験生は受験を拒否されたり、みんな人生が狂ってしまうかもしれない。医療従事者にとっては、無意味かつ余計な負担が増えることになる。
｢日本は海外に比べて検査件数が少なすぎ！｣とか批判されてるけど、今回の件で、単に件数増やせば良いってもんじゃないということがあらためて明確になったと思う。 - 医療関係者、ウイルス専門家が、指摘してるように、無症状者にPCR検査しても、意味がないと言うことですね。
PCR検査はインフルエンザの抗体抗原検査と違って、対象者の身体の反応を見てるわけではなく、ウイルスが有るか無いかの、検査をしているだけなのです。 - 実際こんな人も沢山いるんだろうな。一般人はこんなに何度も検査できないし、地方なんて陰性だっとしても濃厚接触者になった時点で、感染したと同じように周りから見なされるし。。
有名人や芸能界は結構普通に受け入れられてて治癒後は復帰できてて良いけど、一般社会(田舎)はもっとえぐい…一度でも陽性と出たら人生終わりそうで恐怖だよ。
などの声が上がっています。
ナショナルトレーニングセンターは、体操など様々な競技の強化選手たちの練習拠点となっており、それだけに内村航平選手がPCR検査で陽性と出たことによって大騒ぎとなり、内村選手の今後を心配する声のほか、他の選手への感染が危惧されていました。
そのため、再検査を受けたことによって、実際は陰性にも関わらず誤って陽性の結果が出てしまった「偽陽性」だと判明したのは何よりです。
PCR検査の精度は100％ではなく70％前後の精度と言われ、これによって偽陽性だけでなく偽陰性の可能性もあり、俳優・吉沢悠さんも発熱症状があったことでPCR検査を受けるも最初は陰性、続いて抗原検査を受けるも陰性でしたが、2度目のPCR検査で陽性の結果が出ました。
内村航平選手の場合は、すぐに再検査を受けていなければそのまま陽性者として扱われ、大会への出場を断念せざるを得なかった可能性もあり、無症状の場合には一度の検査で陽性の結果が出たとしても、疑う必要もあるというのを再認識しましたね。