芸トピ

佐村河内守の今、YouTubeで制作曲公開や生活ぶり明かす。新垣隆とウソ巡る話し合い訴え、ネットで批判やツッコミも…

佐村河内守が活動再開し現在の顔写真公開。ゴーストライター新垣隆とのサシ対談要望、最重度のPTSD発症告白…画像あり

ゴーストライター騒動で時の人となり、しばらく表舞台から姿を消していた元俳優の作曲家・佐村河内守さん(さむらごうち・まもる 58歳)が音楽活動を再開し、YouTube上でオリジナル楽曲を公開しているのですが、ニュースサイト『NEWSポストセブン』のインタビュー取材に文書で応じ、現在の姿も公開すると共に、“ゴーストライター”との対談を直訴しています。

佐村河内守さんは両耳が聞こえない聴覚障害を持ちながら、大ヒットゲーム『バイオハザード』『鬼武者』の音楽や『交響曲第1番《HIROSHIMA》』といった曲を生み出したことで、“現代のベートーベン”とも称されていたのですが、佐村河内さんの依頼で楽曲制作していたピアニスト・作曲家の新垣隆さん(にいがき・たかし 51歳)が2014年2月に、週刊誌『週刊文春』で18年間にわたって佐村河内さんのゴーストライターをしていたことを激白しました。

このタイミングで自らゴーストライターと名乗り出た理由として、フィギュアスケートの高橋大輔選手が2014年のソチ冬季五輪で、佐村河内守さんが作曲したとされていた『ヴァイオリンのためのソナチネ』を使用することや、「愛弟子」としていた先天性四肢障害を持つ少女・みっくんの家族に、“絶対服従”を前提とした要求をしていたことなどを挙げ、「このまま事実を伏せ続ければ、五輪という大きな舞台までもが、佐村河内氏の虚構を強化する材料にされてしまうのではないか、と(思った)」と語っていました。

この記事が出るにあたって佐村河内守さんは代理人弁護士を通じて、「十数年前から別の人物に作曲を頼むようになった」と公表し、『交響曲第1番《HIROSHIMA》』『ヴァイオリンのためのソナチネ』などの楽曲は、自身が作ったものではないことを認めました。

そして、『週刊文春』で真相を激白した新垣隆さんは会見を行い、佐村河内守さんのウソを次々に明らかにしていき、佐村河内さんはNHKの取材に、新垣隆さんに楽曲制作を依頼するようになった理由について、「1996年ごろ、初めて映画音楽の作曲依頼を受けたが、耳の状態が悪くなり、半分以上を別の作曲家に作ってもらったのがきっかけ」などと語っていたものの、新垣さんは「佐村河内は普通に会話ができ、譜面についてはそもそも書けない。(ピアノ演奏も)初歩的なピアノの技術のみ。実質的にはプロデューサーであった」などと暴露していました。

また、佐村河内守さんは1999年に医師から「感音性難聴による両耳全聾(ぜんろう)」「両耳鼓膜欠落」と診断された等と話しているものの、実際には音が聞こえていて、音楽制作にあたって通常の会話をしたり、新垣隆さんが作った曲を佐村河内さんに聞かせながらやり取りしていたと語っていました。

これに対して佐村河内守さんは反論したものの、会見では質問の手話が終わる前に回答する場面があるなど、実際には音が聞こえているような反応をしていました。

佐村河内守さんの会見の一部映像

その後、聴力を再検査した結果「中度の感音性難聴」との診断を受け、聴覚障害には該当しなかったことにより、横浜市から交付された「身体障害者手帳(第1種2級)」を返上しました。

なお、感音性難聴とは高音域の音が聞こえにくかったり、複数の音を同時に聞いた場合に、特定の音を聞き分けることが難しい状態を指します。

<↓の画像は、テレビ番組で公開していた障害者手帳の写真>

こうした騒動によって表舞台から姿を消した佐村河内守さんは、2020年10月から自身が制作したとする楽曲をYouTubeで公開しているのですが、NEWSポストセブンは佐村河内さんは今どこで何をしているのかを確かめるため、文書でインタビュー取材を行ったとのことです。

佐村河内守さんがYouTubeで公開のオリジナル曲動画

佐村河内守さんは現在も神奈川県で妻と16歳の猫と暮らしているそうで、現在の活動については、「朝から夜遅くまでDTM(デスクトップミュージック、パソコンを使って楽曲を作ること)による作曲に、ただただ追われる毎日です。聴力に頼れない私は、9割がDTM上のデータ(音)を視覚で捉えることと、35年のDTM経験をもとに作り上げていくので、たとえば電子音楽の場合、そもそも自分が欲する新しい電子音をゴマンとある電子音の中から『これだ』と見つけ出すのに、1音につき3日も費やしたりします。なんにつけ毎度、健聴の作曲家の何十倍も時間がかかります」と明かしています。

<↓の画像が、現在の佐村河内守さんの顔写真>

また、「現在は基本、YouTubeでしか新曲配信しか行っておりません。自身のやりたい曲──毎回違うジャンルの曲を配信させていただいております。一曲だけ歌モノをやってみたいと作曲配信しましたが、意中の歌い手さんに真っ当な理由でとても丁寧にお断りされました。その方との関係は良好ですので、誤解のないようお願いいたします。今の私にはファンはいないと思っておりますが、コロナ禍で大変な現状のなか、私にできるのは、ただただみなさまの健康をお祈りすることくらいでございます」としています。

<↓の画像は、作業部屋の写真>

2017年に、元岩手県議会議員で覆面プロレスラーのザ・グレート・サスケさんからの依頼を受けテーマ曲を制作し、この曲は2018年発売の『みちのくプロレス 旗揚げ25周年記念アルバム』に収録されており、この曲については「DTM配信版として配信できるよう鋭意編曲中」とのことです。

音楽活動だけで生活は出来ているのかなど、プライベートに関する質問には答えず、2014年に勃発したゴーストライター騒動に関しても、「大変申し訳ございませんが、現在お答えすることは差し控えたいです」としています。

<↓の画像は、佐村河内守さんと妻の写真>

騒動の影響によって「最重度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)」を患い、現在は精神科に通院していると明かし、「日々、自分なりにしんどい中、ごまかしながら作曲制作に取り組んでおります。楽しみといえば、深夜、病院で処方された睡眠薬を服用し、横になって韓国のクライムサスペンス映画『少女は悪魔をまちわびて』を毎晩観ること。そして、愛猫の、立ち耳のスコティッシュフォールドに癒されています。猫はかけがえのない大切な存在。野良猫にも名前をつけてかわいがっています。野良猫のたくましく生きる姿に尊敬と感動を覚えます」と、愛猫が心の癒やしだとしています。

<↓の画像が、佐村河内守さんと愛猫の写真>

そして、一連の騒動についての言及は避けながらも新垣隆さんとの対談を希望し、「私はあなたに質問します。『まったくの中立なインタビュアー1名(固定カメラでノーカット編集なし)を立てるという条件で、私とサシでの対談をする申し出を受けますか?』。私は、いっさいの雑音がない状態で、あなたと真実がどこにあったか、世に出ている情報にウソはなかったのかを明らかにすることを望みます。ぜひサシで対談してほしいと願っています」と訴えています。

NEWSポストセブンは佐村河内守さんに、新垣隆さんと何について話し合いをしたいのか質問したそうですが、「もし万が一、新垣氏が一対一のインタビューに応じたなら、そのとき直接、目の前の本人に話します」と回答し、詳細を明かさなかったとのことです。

このインタビュー等に対してネット上では、

などの声が上がっています。

佐村河内守さんは表舞台から姿を消して以降も、2016年には自身を追ったドキュメンタリー映画『FAKE』(森達也監督)が公開され、2018年には『週刊新潮』のインタビュー取材に応じ、騒動当時を振り返って、「ずっと家にこもっていました。民放をつければ僕が映っている。ヴァイオリンが映るだけでも嫌で、ひどいときは心臓がバクバクして、彼女(妻)も一時は僕と同じくらいでした」と語っていました。

佐村河内守さん出演の映画『FAKE』予告映像

また、今後については「地下に潜って書きたい。表に出るのは、もう二度とゴメンです」とも語っていたのですが、オファーがあれば取材などを受けるスタンスのようですね。

そして、今回のNEWSポストセブンの取材での言動を巡ってもネット上では物議を醸しており、一連の騒動によって「最重度のPTSD」を発症したと主張していることや、楽曲制作において聴力に頼れないとしながら、スピーカーやヘッドフォンがあるのはなぜなのかなど、様々な点にツッコミが入れられています。

また、新垣隆さんとの対談を希望し、「真実がどこにあったか、世に出ている情報にウソはなかったのかを明らかにすることを望む」としており、ウソをついていたのは自分だけではないと言わんばかりですが、佐村河内守さんは当初、新垣さん等を名誉毀損で訴える予定としていたものの、結局は訴訟には踏み切っておらず、自ら騒動を蒸し返そうとしていることに少し驚きました。

一連の発言を受けて、あの騒動を反省していないと改めて感じた人も少なくない様子で、再び批判的な声が上がっていますが、新垣隆さんとの“サシ対談”は実現するのか否か、今後の展開にも注目したいですね。

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