週刊誌『週刊新潮』や『フラッシュ』が、プロボクサーでWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔選手(いおか・かずと 31歳)に、大麻や違法薬物の使用疑惑が浮上していることをスクープし、大きな騒動に発展しています。
『週刊新潮』の記事では『日本ボクシングコミッション(JBC)』の関係者が、「昨年大晦日の世界タイトルマッチに際して、井岡と田中は試合前にドーピング検査を受けています。JBCによる世界戦のドーピング検査は1990年代以降、20年近く行われてきましたが、これまで“陽性反応”は一度も出ていません。それだけに、試合後に判明した簡易検査の結果は衝撃的でした……。採取した井岡の尿検体から“マリファナ”の成分の陽性反応が出たのです」
と証言しています。
この検査結果を受けてJBCは、専門性がより高い検査機関に尿の再鑑定を依頼したそうなのですが、「今度はマリファナとは別の3つの成分が検出された。もちろん、これらの成分が出たからといって、直ちに井岡が違法薬物を摂取していたとは言えません。問題は、最初の検査で陽性反応が出たマリファナ、そして、2度目の検査で検出された3つの成分が、いずれも世界ドーピング防止機構(WADA)が競技会時の使用を禁じている物質であること。JBCとしても、対応を迫られる事態になっているのです」
と、JBC関係者が明かしています。
JBCはさらに警視庁にも相談を持ちかけ、井岡一翔選手は警視庁の聞き取りを受けたといいます。
そして、井岡一翔選手の代理人弁護士に事実確認をしたところ、「警視庁(本庁)から井岡に連絡があり、知りうる事実を回答しております」「警視庁からは4月上旬、ドーピング検査の検体から大麻成分が検出されたと伝えられました」「警視庁から、捜査は終了した、との報告を数日後に受けており」「井岡に対する嫌疑は既に晴れております」
との回答があったとしています。
一方でJBC側は、ドーピング疑惑を含めて現在対応を協議中といい、プロボクサー・ライセンスの停止など厳しい処分が下される可能性もあるようです。
『フラッシュ』も同様に、井岡一翔選手の大麻や違法薬物の使用疑惑を報じており、記事では事情に詳しいボクシングジム関係者が、「2021年1月7日に検査が行われ、ほどなく大麻が検出されました。さらに詳しい分析をしたところ、1月19日、『覚醒剤または合成麻薬の摂取が疑われる物質が検出された』と聞きました」
と明かしています。
その後3月上旬には、JBCが井岡一翔選手から採取した検体を警視庁が押収したといいます。
その後の経過について警視庁担当記者は、「科捜研で実際に鑑定が行われ、鑑定書が作成されたかどうかも定かではなく、4月に入ってから、警視庁からJBCに『この件については、捜査を打ち切ることになった』と連絡があったと聞いています。(警視庁が押収した)B検体は、警視庁が全量を鑑定で使い切ってしまったということです」
と語っています。
『フラッシュ』が井岡一翔選手の代理人弁護士に確認をしたところ、「井岡は警視庁から『捜査が終了した』と聞いており、井岡に対する疑いはすでに晴れています。大麻に関しては、セルフケアに使用していたCBDオイルの成分が検出されたのかもしれないと考えていますが、覚醒剤はまったく身に覚えがなく、試合後に検体がすり替えられた可能性があるとすら考えています。B検体を再検査すれば、必ず潔白を証明できるはずだと考えていますが、もしすでに尿検体が残っていないとすれば、井岡にはその機会がありません。一連のJBCの対応は、適正手続きを大きく逸脱しており、JBCに対しては疑念しかありません」
と回答したとのことです。
これらの報道を受けてネット上では、
- 入れ墨問題は兎も角も、薬物はダメ。
- デビュー当時の彼なら「いやいや井岡がそんな事しないでしょ」ってなってたと思うけど、最近の彼だと「やっぱりやってんだ」と思ってしまう。
- これが本当なら残念。仮にシロだとしても、そのまま(クロと)受け取る人がいるだろうしね
- アメリカのジェームストニーがヘビー級タイトル獲得した後にドーピング検査で陽性反応が出て失格になり、無効となったことがあったね。井岡も同じような感じなのかな?
- 大麻は所持でなければ逮捕に至らないがドーピングは尾川の例もあるから逃れられないかな。
無効試合にして、田中とWBOの推薦で王者決定戦かな。 - せっかくの素晴らしい試合だったのに、こういう疑惑が出ると何だか残念な気持ちになる。
大麻はまだしも覚醒剤の場合は量や期間にもよるけど、絶対ボクシングに影響出るだろうし、やっていてあんな試合できないと信じたい。
でも、もしやってるなら、もうやめられないだろうから遅かれ早かれ捕まるだろうね。
井岡選手が潔白を証明したいなら、自主的に短いスパンで尿検査を数ヶ月続けて行うなどしないと疑惑は消せないかな。 - これはJBCが正式に会見すべき事案じゃないかな。検出された薬物の種類と量や、捜査終了までの経緯など、きちんと説明した上で必要なら処罰を科さないと。
事実だとすればタトゥー問題どころの騒ぎじゃないよこれは。
などの声が上がっています。
井岡一翔選手は昨年末に行われた田中恒成選手とのタイトルマッチで、タトゥーをしっかりと隠していなかったことが問題視され、JBCから厳重注意処分を受けるというトラブルがあり、ボクシングファン等の間で物議を醸しました。
その騒動が収束後に、この試合のドーピング検査に引っかかっていたこと、さらに検出された成分というのが、大麻や覚醒剤の成分というのはかなり衝撃的な話です。
ただ、尿から大麻の成分が検出された原因が、大麻吸引などによるものなのかは不明で、井岡一翔選手の代理人弁護士は「セルフケアに使用していたCBDオイルの成分が検出されたのかもしれないと考えています」とし、覚醒剤の成分が検出されたとの話に対しては、「まったく身に覚えがなく、試合後に検体がすり替えられた可能性があるとすら考えています」としており、すでに警察の捜査も終了しているとのことから、実際に大麻や違法薬物を使用していたのか否かは不明です。
ただ、これがドーピング違反だとJBCが判断した場合には、昨年末に行われたタイトルマッチが無効試合となる可能性や、プロボクサー・ライセンスの停止といった重い処分が下される可能性があります。
『毎日新聞』の取材によれば、JBCは近いうちに聴聞会を開く見通しといい、井岡一翔選手に対する処分などを今後決定するとみられるため、引き続き動向を注視していきたいですね。