2022年7月の参議院議員選挙で初当選し、その後芸能界を引退した元歌手・俳優で、『日本維新の会』の中条きよし参院議員(本名=下村清 78歳)が知人に高利貸しをしていたことが報じられ、出資法違反の罪に問われる可能性も浮上し物議を醸しています。
この問題は7日発売の週刊誌『週刊ポスト』が報じるもので、先出し公開された記事によれば、中条きよし議員は知人に現金1,000万円を貸し付けた際、「年利60%」とする契約を結んでいたとのことです。
週刊ポストは、中条きよし議員から金を借りた知人・A氏に取材したところ、「中条さんにお金を借りたのは事実です。利息が高く、返済できていない」
と認めたとのことです。
A氏の関係者を通じて金銭消費賃借契約書を確認したところ、「貸主として中条議員の本名で署名・捺印がされたうえで『利息配当は年60%とする』と記されていた」とし、これについてA氏は、「最初の何回かは利息分として現金で50万円を中条さんに支払いましたが、利息が高いので半分にしてほしいとお願いし、途中から25万円になった」
と説明したといいます。
また、中条きよし議員とA氏がその後話し合い、「1,000万円については未公開株につけかえられたが、その未公開株が上場せず、返済が滞っている」
と明かしたとのことです。
中条きよし議員から金を借りているのはA氏だけでなく、別の人物も同様に年利60%で1,000万円を借りているとの証言があるといいます。
この問題について『アディーレ法律事務所』の長井健一弁護士は、「もし複数人に対してお金を貸していた場合、『貸金業者』とみなされ、金利が年20%を超える契約を結んでいた場合は出資法違反となり、法刑は5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金又はこれらの併科となる。複数人に貸すなど、反復継続の意思をもって貸し付けを行なっている場合は、貸金業の登録が必要で、無登録で貸金業を営んだ場合、10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金、またはこれらの併科となります」
と指摘しています。
ちなみに、個人間融資の場合は「年利109.5%」を上限とし、これを超える金利で貸し付けたり、契約を結ぶなどした場合に出資法違反に問われる可能性があります。
週刊ポストはこの問題について中条きよし議員に取材したところ、「弁護士に話をしています」と繰り返すのみだったといい、取材後の5月1日に中条議員は、資産報告書の貸付金を「無し」から「1,000万円」に訂正することを参院事務局に届け出たそうです。
この報道を受けてネット上では、
- 闇金やんけw ウシジマくんかよ
- 仕事人に仕事されそうな悪行やな
- 高利貸なんて反社以外にやる奴居るんか?
- 何のために議員をやってるのか。維新はこんなのばっかり。
- 維新の中では標準レベルか?
- さすが維新はんや 倫理もクソも無い輩ばっか集まる
- ほんとなら維新はクビで議員辞職やろな
- 元々国会議員の資質が無かった上に、このニュースは大問題。議員辞職待ったナシだ。
などの声が上がっています。
中条きよし議員は国会議員になって以降、これまでに様々な問題行為を報じられるなどして炎上を繰り返しています。
国会質疑デビューした2022年11月には、「私の新曲が9月7日に出ております。杉本眞人の作曲で、昭和の匂いのする『カサブランカ浪漫』という曲でございます。ぜひお聞きになりたい方はお買い上げください。」「12月28日に、中条きよしラストディナーショーというのをやります。今年最後のディナーショーでは無く、“芸能界最後のラストディナショー”でございます。」
などと、国会で自身の新曲やディナーショーの宣伝をするというまさかの行為で大炎上騒動に発展し、党からも不適切な発言と問題視されて厳重注意処分を受け、同年末をもって芸能界を引退しました。
<↓の画像は、国会での不適切発言を謝罪した中条きよし議員の写真>
昨年1月には『週刊文春』によって年金未納問題を報じられ、本人も未納期間があるのは事実と認め、日本維新の会が調査を行ったところ313万円相当の未納が明らかとなりました。
しかし、遡っての納付はできないことを理由に、被災地などに一定額を寄付する方針とし、この問題では党から処分は受けることなく中条きよし議員は、「議員になる前のことだが、納付していなかったことは不徳の致すところで深く反省している」
とのコメントを出しました。
<↓の画像は、年金未納問題を報じられた中条きよし議員の写真>
今年4月には週刊ポストによって、芸能活動を引退したとしながら“おひねり”営業をしていたことを報じられています。
中条きよし議員は4月7日に、結婚式場で開催された「中条きよしと共に歩むカラオケ大会」という後援会主催のイベントに審査員として出席し、司会を務めたTKO・木下隆行さんから促されて舞台に上がると、「私もね、歌う時は一応、タダでというわけにはいかない」「最低そうですね、やっぱ茶(1万円札)で、3枚以上から5枚を皆さんにしていただかないと。見るだけで全然違いますよ」
と言って、歌を披露したといいます。
その後、数人の参加者たちが万札を持って中条きよし議員のもとに集まり、「ありがとうございます。いいえ、軽かろうが何かろうが、ありがとう。ありがとうございます。布施ちゃん、悪いね。俺の方が多かったかもしれない」「寄付したいと思ったけど……」
などと言いながら、5~6万円をポケットに入れたそうです。
このイベントについて中条きよし議員の事務所は「主催者の方がやったことで、事前に承知もしていませんでした」と、主催者側が勝手に中条議員の名前をつけて開催したものだったとし、「これを芸能活動と見る方もいらっしゃるかもしれませんが、中条としては既に引退しており、芸能活動ではないということで参加しました。古くからの知人に頼まれたのでということです。出演料については、いただいています。金額は差し控えます」
と説明していました。
おひねりに関しては、「前の方の流れがあり、会場を盛り上げるつもりで、面白おかしくおひねりを要求するような言い方をしたということでした。そしてそのおひねりについては、イベントの後にそのまま主催者に渡しました。」
と弁明していました。
イベントのギャラに関しては、「個人の所得にする予定です。他の議員の方も、講演会に出て講演料をもらった場合、雑所得として確定申告で処理するようなケースが多いようなので、それに合わせた形で処理を行ないます」
としていました。
このようにかねてから様々な問題を報じられていた中で、また新たに知人への“高利貸し”が表沙汰となり、週刊ポストが取材した限りでは、少なくとも2人に金利60%で1,000万円を貸し付けていたといい、現時点ではこれらの行為で貸金業者と見なされ、出資法違反の罪に問われるかどうかは分かりませんが、今後も同様の行為が複数件確認されたら完全アウトでしょうね。
ネット上では、やっていることが闇金業者と変わらない、反社会的勢力のようだとして批判が噴出していますが、中条きよし議員は2008年に『週刊新潮』によって、指定暴力団『山口組』の二次団体だった『後藤組』(2008年解散)の組長の誕生日を祝うゴルフコンペに、細川たかしさん、小林旭さん、松原のぶえさん、角川博さんと共に参加していたことを報じられ、反社との繋がりが明らかになっています。
こうした過去を持つ方が比例区から出馬して国会議員となったものの、それから2年足らずで様々な問題を起こし、高利貸し行為も新たに発覚したわけですが、今後本人や日本維新の会はどういった対応を取るのか見ものです。