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キングカズがサントリー・セサミンEXのCM出演に大正製薬がブチギレ激怒、裁判で敗訴の結果も…ネットで物議醸す

三浦知良のCM起用巡り裁判沙汰、大正製薬が契約トラブル公表に賛否の声。リポビタンDからセサミンEXに移籍で騒動に

50歳を超えた今も現役でプレーを続け、現在はJ1リーグ『横浜FC』からポルトガルの2部リーグ『UDオリヴェイレンセ』に期限付き移籍中の“キングカズ”こと三浦知良選手(56)が、2021年から出演しているサプリメント『セサミンEX』(サントリーウエルネス)のCM起用を巡って裁判沙汰のトラブルに発展していたことが明らかとなり、ネット上で物議を醸しています。

CM起用を巡る裁判は、2016年から栄養ドリンク剤『リポビタンD』のCMイメージキャラクターに起用の『大正製薬』が公式サイト上で明らかにし、その経緯を説明しています。

大正製薬の説明によると、2016年に三浦知良さんをリポビタンDのCMに起用するにあたり広告代理店と契約し、広告代理店側は三浦知良選手の広告出演管理をしている会社『株式会社ハットトリック』と契約を結んだといいます。

三浦知良選手と大谷翔平選手が出演していたリポビタンDのCM動画

大正製薬はその後、リポビタンDの錠剤タイプ『リポビタンDX』を2020年10月から発売するにあたって、三浦知良さんをCMに起用しようとしたところ、ハットトリック社側から「“錠剤”については契約書に規定がなく、広告対象に含まれていない」との理由でCM契約を拒否されたそうです。

また、ハットトリック社はリポビタンDXのCM出演を拒否するだけでなく、2021年から競合他社のサントリーウエルネス社が手掛けるセサミンEXブランドのCMに三浦知良選手を出演させたとしています。

三浦知良選手が出演のセサミンEXのCM動画

この行為に対して大正製薬は、「リポビタンシリーズの一環として“錠剤”についても当然に契約上の広告対象となっており、また、同契約のおける競合禁止規定により三浦選手が他社の競合製品の広告に出演することは禁止されている」として、ハットトリック社を相手取り民事訴訟を起こしたとのことです。

しかし、裁判所側は「契約書に“錠剤”の文言がない」として、大正製薬の訴えを退けて敗訴となったそうで、この判決に対して大正製薬はブチギレ激怒しており、「疲労回復・栄養補給というリポビタンシリーズの特徴に三浦選手のイメージが合致するとの判断のもと、長年にわたり三浦選手を起用し、同選手とともに広告対象商品のイメージを作り上げてきたものであり、裁判所の判断は、業界の健全な社会常識に明らかに反するものです」と指摘しています。

また、CM契約にあたっては高額な契約金を支払っているとし、「業界の慣習として、出演者が競合禁止規定に基づき競合する他社製品の広告に出演しないことを当然の前提に、出演者とともに安定的かつ長期的に製品イメージを築き上げることを念頭においてお支払いしているものです。仮に他社の競合製品の広告への出演が許されてしまうのであれば、長時間をかけて、また、莫大な金額を費やして築き上げたイメージを競合他社に瞬時に奪われるおそれがあることとなり、これまでのように高額な出演料をお支払いすることは難しくなります。その意味で、本件はスポーツ選手や芸能人の広告起用にかかる業界の慣習を揺るがす事態といえます。」と問題視しています。

そして、大正製薬がリポビタンDのCMに起用していることを知りながら、セサミンEXのCMに起用したサントリーウエルネスにも問題があるとし、広告業界で今後また同様の問題が発生しないようにとの思いから、大正製薬側は敗訴となったもののトラブルを公表したとのことですが、これに対してネット上では、

などの声が上がっており、賛否両論となっています。

三浦知良選手は2020年までリポビタンDのCMに出演し、翌年にセサミンEXに乗り換えた形で、競合他社製品のCM移籍を巡っては様々な意見がありますが、業界では特に珍しいことではないとも言われています。

最近では、2017年まで約15年にわたり『トヨタ』のCMに出演していた木村拓哉さんが、2020年に矢沢永吉さんの後任で『日産』のブランドアンバサダーに就任しました。

この他に、イチローさんは『キリン一番搾り』(キリンビール)のCMに出演後、『ザ・プレミアム・モルツ』(サントリー)のCMに起用されています。

また、三浦知良選手は過去にも缶コーヒー『ジョージア』(日本コカ・コーラ)のCMに出演後、『ファイア エクストリームブレンド』(キリンビバレッジ)のCMイメージキャラクターを務めたりと、競合他社製品のCMに移籍することはあるのですが、いずれも乗り換えまでに3年前後の間が空いています。

事前の契約でそのあたりも細かく定められているのだろうと思いますが、今回の件で大正製薬側は、リポビタンDのCM出演契約書に「錠剤」も対象とは明記していなかったことを認めていて、そうした不備を棚に上げて三浦知良選手側などを非難するのはどうなのかと思いますね。

きっちりと契約を結んでさえいれば、こうしたトラブルには発展しなかった可能性もありそうで、リポビタンDのCMには現在、プロゴルファーの松山英樹選手、『東北楽天ゴールデンイーグルス』の田中将大投手を起用していますが、今後また同様の問題が発生しないように契約を交わしてもらいたいです。

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