東京都知事選挙(6月20日告示・7月7日投開票)で、NHKから国民を守る党(NHK党)が候補者24人分の選挙ポスター枠を販売し、一般人らが私的な宣伝目的で作成した選挙とは無関係のポスターが全国各地に貼られ、中には有料出会い系サイトや女性専用の性的サービス店のポスターもあり、警察沙汰のトラブルにも発展しています。
そうした中でまた新たに、2020年7月に急死した俳優・三浦春馬さん(享年30)の名前や肖像(似顔絵)を勝手に使用したポスターが、東京・渋谷区内の複数の掲示板に貼られ問題視される中で、所属事務所『アミューズ』の法務部が28日に声明を発表しました。
<↓の画像が、三浦春馬さんのポスターが貼られた選挙ポスター掲示板の写真>
アミューズは声明で、東京都知事選のポスター掲示板に三浦春馬さんのポスターが掲示されている件について、「そのような利用については一切許諾しておらず、当社は東京都選挙管理委員会に対し抗議しております。このような事態に当社は強い憤りを覚えており、またご遺族も大変心を痛めております。」
と、怒りをあらわにしています。
アミューズが選挙管理委員会に行った抗議の趣旨は、「三浦春馬の氏名と肖像(似顔絵)が無許諾で、しかも商業目的で選挙ポスターに使用されているという、パブリシティ権の侵害」
で、即撤去することを求めているとしています。
<↓の画像は、三浦春馬さんのポスター拡大写真>
また、問題のポスターに掲載のQRコードを読み取ると、動画共有サイトの有料メンバーシップの紹介など、商業目的に使用している様子からアクセスには注意を払うよう呼びかけています。
問題のポスターを作成し掲示板に貼り付けた人物は、「三浦春馬 不審死事件解決を目指す」としてYouTubeチャンネル『春活channel』(登録者数:約5.4万人)などを運営し、三浦春馬さんの死にまつわる陰謀論やアミューズの対応を批判する動画などをアップしています。
そうした方が6月23日にYouTubeやSNSで、「私が作成したポスター『世界は三浦春馬であふれてる』が渋谷区の3箇所に貼りだされてました!」
と告知していたのですが、三浦春馬さんのファンからも多くの批判が寄せられており、物議を醸していました。
<↓の画像が、ポスター作成主のX投稿写真>
そして、アミューズ法務部が抗議声明を発表したことを受けて、ポスターの作成主はYouTubeチャンネルに動画をアップし、「三浦春馬さんのことが大好きで、追求するがあまりこういうことをしてしまった」などと語ったうえで、三浦春馬さんの遺族やアミューズに多大な迷惑をかけたことに対しては反省や謝罪の意を示し、やり方を間違ってしまったなどと非を認めています。
また、NHK党の立花孝志党首もXなどを更新し、三浦春馬さんのポスターが貼られた掲示板には別のポスターを上から貼り、対応していくとしているのですが、そのポスターもまた都知事選挙とは全く関係がないもので批判されています。
ポスター作成主は三浦春馬さんの熱狂的ファンのようですが、関係各所に大迷惑をかけ、そして三浦さんのイメージにも悪影響を及ぼすような言動を取るというのはファン失格でしょう。
今回の騒動を深く反省して、2度と三浦春馬さんの関係者等に迷惑をかけないようにしてほしいものですし、今後の選挙でまたこうした問題が発生しないように、立候補者以外の選挙とは無関係のポスターを掲示できないように、公職選挙法の改正などを行ってもらいたいです。