『日野自動車』のラグビーチームで、社会人ラグビーの全国リーグ『ジャパンラグビートップリーグ』に所属する『日野レッドドルフィンズ』のジョエル・エバーソン選手(29)が、違法薬物使用容疑で4日に逮捕されていたことが明らかになりました。
<↓の画像が、逮捕されたジョエル・エバーソン選手の写真>
『ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)』の報道によれば、『日野レッドドルフィンズ』側がジョエル・エバーソン選手の事件を把握したのは4日14時のことで、警察から連絡を受けて逮捕されたことを知ったといいます。
この事件を受けてチームと会社が協議を行った末に、無期限チーム活動自粛を決定し、現在チーム施設では個人練習も行われていない状況とのことです。
『日野レッドドルフィンズ』は5日に志賀得一部長名義でコメントを出しており、選手名は伏せて違法薬物使用で逮捕されたことを公表し、「重大な法令違反により逮捕されたことに対し、深くお詫び申し上げます。また、日頃より日野レッドドルフィンズを応援してくださるファンの皆さま、ご支援いただいている多くの関係者の皆さまに多大なるご迷惑をおかけいたしましたことに深くお詫び申し上げます。」
と謝罪しています。
今後の対応については、「警察の捜査に全面的に協力していくとともに、当該部員につきましては捜査の状況を踏まえ厳正に対処してまいります。今回の事態をチームとして厳粛に受け止め、日野レッドドルフィンズは今後の活動を無期限に自粛いたします。また、部員の服務規律の遵守およびコンプライアンスに関する意識を徹底してまいります。」
としています。
<↓の画像が、コメント全文の写真>
また、公益財団法人『日本ラグビーフットボール協会』の森重隆会長もコメントを発表しており、「日野レッドドルフィンズ所属の選手が、違法薬物使用容疑で逮捕されたことは誠に遺憾」とし、「昨年のトップリーグの選手による薬物問題発生後、トップリーグの全16チームにコンプライアンスの責任者としてインテグリティオフィサーを設置し、インテグリティの徹底的な追求に取り組んでおり、コンプライアンス遵守の重要性を伝えてきました」
と説明した上で、「このような問題が再度、発生したことは大変残念です。今一度、全ての所属チームや関係者に対して、コンプライアンスの遵守を徹底して行うように指導して参ります」
と今後の対応を表明しています。
違法薬物使用で逮捕されたジョエル・エバーソン選手は、ニュージーランド・ウエリントン出身の選手で、2016年から『日野レッドドルフィンズ』でプレーし、『日野自動車』での所属部署は「グローバル人材開発部付」となっています。
身長204cm・体重126kgの大きな体格を武器に、来日前にはサウスランド州代表選手として国内州代表リーグでも活躍し、2016年から『日野レッドドルフィンズ』に所属していますが、今シーズンはまだ試合に出場していませんでした。
<↓の画像は、ジョエル・エバーソン選手とチームメイト等の写真>
そんな選手が違法薬物事件で逮捕されたことが判明しネット上では、
- 情けない、ワールドカップであんなに日本が盛り上がった後に。
- 二月のサントリー戦秩父宮で見ていたけど、頑張っていたのになあ。ファンがかわいそうだよ、
せっかく、いい時期にトップリーグ定着したのに。 - チームの無期限活動自粛って必要?当該選手の処分で充分なのに。いつまでも連帯責任、事なかれ主義なんだなあ
- 唯一、応援していたのがレッドドルフィンズ。日野のグランドには何度も応援に行ったのに…無期限活動停止ってショックだ。
- 全員検査して公表すれば。閑古鳥が鳴いた状態からこれだけの盛況になったのに。
信頼を築くには時間がかかるけど、失うのはあっという間。 - まったくなあ。ラグビー界が盛り上がってきた中で「トントントントン、日野の2トン」もその一役をかっていただけに口惜しい。
これでレッドドルフィンズのCMは永遠にないな。 - 何だよまた薬物使用か、ラグビー界は。異常だな。トップリーグの選手を全員薬物検査して、全員陰性だとわかってからトップリーグを再開しないとだめだろう。
日本ラグビー協会会長の辞任に値する薬物不祥事の連続だぞ!
などと怒りの声が上がっています。
昨年9月に日本で開催された『ラグビーワールドカップ』の直前には、『トヨタ自動車ヴェルブリッツ』の樺島亮太さん、ニュージーランド出身のイエーツ・スティーブンさんが、コカインや大麻を所持していたとして逮捕されました。
その後の裁判で、コカインと大麻所持の罪に問われたイエーツ・スティーブンさんが懲役2年・執行猶予3年、コカイン所持の罪に問われた樺島亮太さんは懲役1年2ヶ月・執行猶予3年の有罪判決が言い渡されており、2人はこの薬物事件で懲戒解雇処分を受けています。
こうした事件を受けて『トヨタ自動車ヴェルブリッツ』は活動を自粛しましたが、他の選手たちに違法薬物使用が認められなかったため、事件から2ヶ月後の昨年8月から個人練習を再開、ワールドカップ終了後から全体練習などを再開させました。
そして、今度は『日野レッドドルフィンズ』でジョエル・エバーソン選手の違法薬物使用が発覚したわけですが、樺島亮太さんはイエーツ・スティーブンさんら外国人選手から勧められたことで、2016年ごろからコカインの使用を始め、シーズンオフに月1、2回使用していたことを明かしていました。
ジョエル・エバーソン選手は1人で違法薬物を使用していた可能性もありますが、他の選手にも薬物使用を勧めていた可能性はゼロではないので、今後しっかりと調査を行った上で、その結果を発表してもらいたいですね。
それにしても2年連続でトップリーグの選手が薬物事件で逮捕されたのは非常に残念です。
せっかく昨年のワールドカップで国内のラグビー人気が高まったにも関わらず、一部選手の不祥事によってイメージが悪化してしまったので、今後は各チームで抜き打ち検査を行うなど、再びこうした事件が発生しないよう対策を講じてほしいですね。