5月14日開催のプロボクシングイベント『MUGEN挑vol.20 in Sapporo』で、前代未聞の“替え玉”試合が2試合も行われていたことが明らかとなり、ナイジェリア出身のタレントで、格闘家としても活動しているボビー・オロゴンさん等が厳しい処分を受ける可能性が高まっています。
スポーツニュースサイト『RONSPO』の取材によると、北海道・札幌のリゾートホテル・ガトーキングダムサッポロで5月14日開催のイベント『MUGEN挑vol.20 in Sapporo』で、試合に出場予定だった選手になりすまして別人がリングに立っていたことが判明しました。
別人が試合に出場したのは、ボビー・オロゴンさんがスカウトして昨年来日したリドワン・オイコラ選手、ボビーさんの長男ジェイジェイ・オロゴン選手の試合で、それぞれの試合でなりすました人物は戦う気力を見せず、1回戦KO負けとなっていました。
『日本ボクシングコミッション（JBC）』は現在、このイベントの興行主であり、元WBA世界スーパーフライ級王者で『平仲ボクシングスクールジム』の会長・平仲信明さん、ジムのマネージャーを務めるボビー・オロゴンさんに話を聞いているといい、対戦相手の手配はボビーさんではなく仲介者が行ったものだそうですが、JBCは調査が終わり次第、それぞれに対してライセンス停止などの処分を下すといいます。
＜↓の画像左から、平仲信明会長、ジェイジェイ・オロゴン選手、リドワン・オイコラ選手、ボビー・オロゴンさん＞
RONSPOによれば、替え玉が行われた2試合に成りすまし出場した2人は、すぐにダウンして戦意を見せなかったことで1ラウンドで負けており、あまりにもお粗末な試合内容だったことからJBCが平仲BSの平仲信明会長に事情を聞いたそうです。
平仲信明会長が大使館や入国管理局に確認したところ、ナイジェリアから5人が来日予定だったのが3人しか来日しておらず、それによって替え玉試合が行われていたことが判明したとのことです。
会長は取材に対して、「体重も落としてきて、ちゃんと計量もした。でも、リングに上がり、ボビーの息子との試合を見て“なんやこれ”“おかしい”とわかったのが現実で、そこまでは（替え玉とは）何もわからなかった。もし（別人であることが事前に）わかっていれば、試合はさせていません。ただ、この問題の責任は私にあります」
と語っています。
対戦カードを決定したのはボビー・オロゴンさんでしたが、ボビーさんが直接交渉をしたわけではなく、「ナイジェリアのスポーツ庁のようなところと仕事をしている」という人物に仲介役を依頼し、事前にパスポートなどをチェックして本人確認を行わなかったとのことです。
試合に出場した2人は日本在住のナイジェリア人との情報や、プロボクシングライセンスを持っていない可能性も高く、今後は平仲信明会長らに厳しい処分が下される可能性があります。
そして、このトラブルに対してネット上では、
- ボビーがやらかしたろ。笑
- ボビーはもう詐欺師みたいになってしまった、ナイジェリアに帰って下さい。
- パイプ役になったボビーにも怪しさを感じるわ。自分の息子の対戦相手も絡んでるしな。
- これ観客は「金返せ」言っていいでしょ ライセンス剥奪ならともかく数ヶ月の停止処分とか実際は痛くもないからな
戦前戦後の興行師じゃないんだから、事前の練習見りゃ素人かどうか元世界チャンプが判らないはずもない
選手のパスポートとか確認すれば別人すり替えなんかすぐバレるのにしなかったんだから、興行成立を優先させて見ないフリしてただけじゃないかね
などの声が上がっています。
選手の手配などはボビー・オロゴンさんが直接行ったものではなく、ナイジェリアにパイプを持つ人物がしたものといいますが、替え玉が行われたのがボビーさんの息子と自身がスカウトをした“秘蔵っ子”の2試合で、試合前の本人確認チェックもかなり適当だったようですし、試合前の計量時などに姿を見て別人だと気付かないというのは疑問す。
正直なところ、この替え玉事件はボビー・オロゴンさんも深く関与しているのではないかと思う部分もあり、知らなかったでは済まされない大きな問題かと思います。
そして、『MUGEN挑vol.20 in Sapporo』で行われた日本フェザー級1位のリドワン・オイコラ選手の試合はイベントのメインカードで、それに加えてジェイジェイ・オロゴン選手の試合も替え玉が行われていたというのはあまりにも酷い話で、正直これに関しては悪質な詐欺行為だと言われてもおかしくない事案だと思いますし、今後観客に対して返金対応などもする必要があるように感じますね。