『ウルフルズ』のボーカル&ギター・トータス松本さん(本名=松本敦 57歳)が週刊誌『週刊文春』によって、代表取締役会長を務めていたアパレル会社『株式会社アサクラ』による不正行為を報じられ、謝罪コメントを発表しました。
30日発売の週刊文春によれば、トータス松本さんは2018年に親族と共に、妻の父親・満さん(88)が創業したドレス販売などを手掛ける会社『アサクラ』の代表取締役に就任し、会長を務めていたといいます。
同社はコロナ禍に、企業の雇用維持のために国が現金を支給する雇用調整助成金制度を利用したそうですが、昨年に労働局が不正受給を指摘し、1億円以上を返還したとのことです。
こうした情報をキャッチした週刊文春はトータス松本さんに取材を申し込み、28日に弁護士同席のもとでインタビュー取材に応じたといい、新型コロナ雇調金の不正受給は事実なのか聞くと、「僕は何も知らなかったんです。代表だから知っていなくてはいけないんですが、分からなかった。会社で何が起きているのか、報告を受けていなかった。そんな言い方しかできないんです」
と答えたそうです。
そんなトータス松本さんに代わって弁護士が、「改めて会社に確認しまして、確かに不適切な助成金の申請があり、1億円超を返還したという経緯は認識しております」
と、不正受給を認めたといいます。
トータス松本さんはアサクラの代表取締役会長に就任した経緯、理由について、「お義父さんにお世話になったんで、ご協力できるならしたいという気持ちがある。だから恩返しだと思って僕も会社の代表になりました。アパレル会社ですけど、『できることがあるかもしれへんな』って最初は思った。でも結局、名前を貸してるだけになってました。その重みもわかってなくて。こんなことになるなら、もっとガッツリと…」
と説明したとしています。
この報道を受けて、所属事務所『TAISUKE(タイスケ)』の代表・森本泰輔社長が29日に公式サイトなどで声明を発表し、「本件報道に際して、株式会社文藝春秋週刊文春編集部より質問状を受領するまで、トータス松本は事実を全く認識しておりませんでしたが、自らの社会的責任を痛感し、質問に直接回答するべくインタビューに応じ、自ら知るところを包み隠さず話したという経緯でございます。ご心配とご迷惑をおかけしたこと、深くお詫び申し上げます。」と
謝罪しています。
その上で、「トータス松本は、名目的なものではあるものの、本件報道で問題とされた会社の代表取締役の一人でありましたが、同社と協議の上、辞任しました。」
と、アサクラの代表取締役会長を辞任したことも報告しています。
そして、雇用調整助成金の不正受給問題に対してネット上では、
- 本当に知らなかったとしてもそれはそれで問題あり
- 知らなかったとしても代表取締役なら会社の不正は責任を負わなければね
- これって公金詐欺同然。1億円も詐欺しておいて「知らなかった」で済むはずがない。
- 名義だけ貸してたとはいえ報酬は貰ってるはず 代表権もあるし、責任は逃れられない
- 「もっとガッツリと…」じゃねーよ。「貸した金返せよ」という歌詞の重みが無くなるわ。元々は国民が汗水たらして働いて納めた税金が原資なんだよ。
- 銀行から借り易くなるから、とか言われて名義貸ししたのかもな 責任が発生するのを理解してなかったなら自業自得だな
などの声が上がっています。
新型コロナ関連の助成金の不正受給問題はこれまでにも、プロ野球選手やテレビ局員の関与が報じられており、3年前には同じく週刊文春がモデル・タレントのアンミカさんの夫で、実業家のセオドール・ミラーさんの会社が雇用調整助成金を不正受給した疑惑を報じ炎上騒動に発展しました。
セオドール・ミラーさんの会社側は週刊文春の取材に対して、「雇用調整助成金は政府の定めたルールに則り正しく申請し受給しております」と不正受給を否定し、一方のアンミカさんは事務所を通じて「もし事実であるならば、あってはならないことです。然るべき手順で、きちんと疑惑を払拭するべきです」とコメントしていました。
<↓の画像は、アンミカさんと夫セオドール・ミラーさんの写真>
その後この件はどうなったのかは不明で、アンミカさんは様々な情報ワイドショー番組でコメンテーターを務めていますが、この件には一切言及することなく現在に至っており、現在も度々ネット上ではこの問題が蒸し返されて批判を浴びています。
そして、新たにトータス松本さんが会長を務めていた会社で不正受給が発覚し、トータスさんは名前を貸していただけで経営にはノータッチだったと釈明していますが、それでも代表取締役としてそれなりの役員報酬なども得ていたのでしょうし、知らなかったで済む問題ではないと非難されても仕方がありません。
報道を受けて会長を辞任したそうですが、労働局から不正受給を指摘され、1億円以上を返還するに至ったというのは印象が悪く、トータス松本さん個人だけでなくウルフルズとしての活動にも影響が懸念されますが、少しずつでも信頼回復できるよう努めてもらいたいです。