4thアルバム『熱唱サマー』を8月23日にリリースする4人組ガールズロックバンド『赤い公園』が3日、8月31日をもってボーカル・佐藤千明さん(24)が脱退することを発表しました。
『赤い公園』の公式サイトには、バンドを脱退する佐藤千明さん、赤い公園のメンバーによるコメントが掲載されており、佐藤さんは脱退の理由について、「赤い公園で過ごした7年の年月は、控えめに言って、最the高でした。その中で、自分の手に負えないほどのズレが、生じてきていることに気付きました。そのズレにぶつかり、擦り合わせようと出来る限りの努力をし、最善を尽くしましたが、ズレはどんどんと大きくなっていきました。そのズレが、迷いとして音楽にまで介入してきた時、赤い公園のボーカル という使命に、限界を感じました。」と説明しています。
続けて、「思えば、津野の作る音楽を表現したい一心で、バンドで歌ってきましたが、そこに迷いが生じた以上、赤い公園のボーカルとしてステージに立つことはできません。突然のご報告となりましたが、赤い公園という生き物、歴史に敬意をはらい、4人で紡ぐ音楽を大切にしていられるうちに、その一つの旅の幕を、降ろすことに決めました。」と綴っています。
自身が脱退後の『赤い公園』については、「三人になった赤い公園の旅は、きっと頼もしく、これからもパンクに、続いていくと確信しております。」とし、自身の今後については、「未だ何も考えておりませんが、まだまだ諦められない歌と共に、しぶとくオモロイ旅を続けます。4人それぞれの音楽人生のハイライトは、この先にあると信じます。」と、今後どうなるかはまだ不明ではあるものの、音楽活動は行っていくようです。
一方の『赤い公園』のメンバーは脱退する佐藤千明さんについて、「佐藤の細やかな心は、赤い公園の楽曲を色づけ、輝かせてくれたように思います。その心が窮屈そうに音を上げていることと、それに対して他の者の正義が役に立たないこと。そんな問題を、私たちは最初から内包していたのだと思います。とっくにこうなっていてもおかしくないような、それでももっと先のような、色んな予感の中、肩を組んで酒を酌み交わして活動してまいりました。」とし、以前から脱退の可能性があったことを明かしています。
そして、『赤い公園』の今後については、「8年目にしてスリーピースバンドとなりますが、勿論これまでの音楽を大切に胸に抱き、三人で更なる音楽を追求し届けてゆくべく、引き続き心をこめて活動して参ります。」と決意を綴り、「佐藤が自分の音楽と正義と大ボケ小ボケを容赦なく全うしてゆく未来を、信じていただけたらと願います。突然の報告になりましたが、もしよろしければ、これからも佐藤千明及び赤い公園をあたたかく見守っていただけると幸いです。」とファンに呼び掛けています。
『赤い公園』は、「東京都立東村山西高校」の軽音楽部所属の同級生3人(佐藤千明さん、ベース・藤本ひかりさん、ドラム・歌川菜穂さん)で結成したコピーバンドに、1年先輩の津野米咲さん(25)がサポートギターとして加入する形で2010年1月に結成し、地元の東京・立川のライブハウスを拠点に活動をスタートさせました。
<↓の画像が、『赤い公園』のメンバー写真>
(左から歌川菜穂さん、津野米咲さん、佐藤千明さん、藤本ひかりさん)
2011年に自主制作のデモテープとミニ・アルバムを出し、レコード会社の争奪戦の末に、『EMIミュージック・ジャパン』と契約を交わして2012年2月にメジャーデビューを果たしました。
2012年10月には、バンドのリーダーで全曲の作詞・作曲・プロデュースを手掛けている津野米咲さんが、体調不良を理由に活動を一時休止したものの、2013年3月に活動再開を発表し、同年6月にSMAPがリリースしたシングル『Joy!!』の作詞・作曲を津野さんが担当しました。
これ以降は音源を出したり、数多くのライブをこなすなど精力的な活動をしており、8月23日には前作から約1年半ぶりにニューアルバム『熱唱サマー』をリリースすることが先日発表されたのですが、これが4人体制でのラストアルバムとなります。
- 赤い公園『journey』MV(YouTube)
そして、8月27日に開催の『熱唱祭り』(東京・お台場 Zepp DiverCity TOKYO)が4人で最後のライブになるとのことなのですが、佐藤千明さんの脱退発表に対してネット上では、
- この前スペシャで4人観たときは仲良さそうだったのに
- なんか最近の千明が、なんとなく心ここにあらずな感じがして仲悪くなってんのかな?とは思ってたけど、まさか脱退とはね…
- イジメに耐えられなくて脱退だろうね。リトグリと同じでしょ
- 千明は1人だけ性格キツそうだったよな。ライブでも機嫌悪かったりがすぐ態度や顔にでる。赤い公園の足引っ張ってると自覚したんじゃね。米咲の曲もこなせてない気もしたし、米咲歌ってスリーピースでやるならそれでいいと思うけど、バンドのフロントマンって売れる売れないには重要だよ
- ししゃもに居場所取られて解散待ったなしだよ
- スカパラみたいに代わる代わるボーカルゲストに迎えればいいじゃん
- 津野にネチネチ言われて嫌になっちゃったのか
- このバンドはもっと早くにボーカルを変えるべきだったかと思う。津野米咲のセンスが抜けすぎてて・・・。正直津野米咲の曲を歌わせるには物足りないボーカルだった。でもまぁ、あのガラガラ声も味があるといえば味があってよかったとは思うけど、個人的には別なボーカルを迎えてやって欲しい。
- ボーカル、声はいいんだけどテレビ中継ライブを見た時、音外し過ぎてて辛かった。曲がとてもよかったのでボーカル変わっても売れると思う。
などのコメントが寄せられています。
メジャーデビューしてから5年が経ち、多くのファンを抱えている中で、バンドの顔でもあるボーカルを失うというのはダメージが大きいですね。
佐藤千明さんが脱退する理由は、もしかするとメンバーとの関係悪化、不仲も一因となっているのかもしれませんが、発表したコメントによると、楽曲を制作している津野米咲さんとの間に大きなズレが生じてしまったためのようで、津野さんが全楽曲を手掛け、プロデュースしているだけに、方向性が違うと感じてしまったのであれば続けることは難しいかもしれません。
『赤い公園』は今後、3人で活動していくとしているものの、佐藤千明さんが抜けた穴をどう埋めていくのかはまだ不明で、一方の佐藤さんも今後の活動はまだ決まっていない様子なのですが、それぞれが好きな音楽活動を続けていき、さらに良い音楽をファンに届けていってほしいですね。