漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2018』から1週間後の9日、漫才師の祭典『THE MANZAI 2018 マスターズ』(フジテレビ系)が19時から約2時間半にわたって放送され、番組の平均視聴率が11.7%、瞬間最高視聴率が13.7%(共に関東地区)を記録していたことが分かりました。
昨年の『THE MANZAI2017』の平均視聴率は12.7%、瞬間最高視聴率は14.9%となっており、昨年よりも1%ダウンとなっています。
なお、同時間帯に放送の各番組の平均視聴率は、大河ドラマ『西郷(せご)どん』(NHK 日曜20時)が11.4%、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系 日曜19時58分)が14.6%、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系 日曜19時58分)は14.1%、『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦~全国一斉!謎の巨大魚ぜんぶ捕る!~』(テレビ東京系 日曜19時54分 ※月1回放送)は5.2%となっていました。
『THE MANZAI マスターズ』は、人気・実力のある漫才の名手(マスター)たちが、年に1度集う漫才最高峰の祭典という位置づけのネタ見せ番組で、今年のM-1王者・霜降り明星、敗者復活から最終決戦まで進んだミキ、昨年のM-1王者・とろサーモンのほか、サンドウィッチマン、笑い飯、中川家、博多華丸・大吉、矢野・兵動、パンクブーブー、NON STYLE、ナイツ、千鳥、ウーマンラッシュアワー、銀シャリ、テンダラー、海原やすよ・ともこ、爆笑問題など、総勢23組の人気コンビが集結し、様々な漫才を披露しました。
番組は5日までに収録を終えていたのですが、タレント・上沼恵美子さんに対する暴言騒動の渦中にあるとろサーモン久保田かずのぶさんは、番組内で暴言騒動については一切触れなかったものの、ネタ終了後にとろサーモンが舞台からはけると、吉本興業の先輩で番組MCのナインティナイン・岡村隆史さんは、「久保田さんがね、いろいろご迷惑をおかけしました」と謝罪しました。
<↓の画像は、とろサーモンの写真>
(左はツッコミ担当・村田秀亮さん、右がボケ担当・久保田かずのぶさん)
- とろサーモン久保田かずのぶさん、スーパーマラドーナ武智さんらが上沼恵美子さん批判をしている動画1(Twitter)
- とろサーモン久保田かずのぶさん、スーパーマラドーナ武智さんらが上沼恵美子さん批判をしている動画2(Twitter)
これに対して『THE MANZAI』の最高顧問・ビートたけしさんは「大変だね」と苦笑いし、観覧席から笑いが起こる場面がありました。
また、今年もウーマンラッシュアワーは社会風刺・時事ネタを披露し、ネット上では大きな反響を呼んでおり、昨年の番組でもウーマンラッシュアワーのボケ・村本大輔さんは、いつものように早口でまくし立てるスタイルで、原発や沖縄の米軍基地問題、熊本や東北地方の大震災による仮設住宅問題、北朝鮮問題などについて触れた上で、最近のテレビのワイドショーは視聴率を優先し、芸能人や政治家たちの不倫スキャンダルばかりを取り上げていることを皮肉ったネタを披露し、称賛の声が上がっていました。
今年も沖縄の米軍基地問題のほか、性的少数者のLGBT問題などの時事ネタを取り入れた社会風刺漫才を披露しており、村本大輔さんは早口で、「LGBTの人たちにカミングアウトという言葉を使わせている。自分が自分のことを言うのにカミングアウトという言葉を使わせている社会は普通じゃない」「沖縄の海ってだれのもの?日本のもの?アメリカのもの?違う。沖縄県民のものなんです。今こそ沖縄県民の怒りの声に耳を傾けるべき」
などと、様々な事柄に対して問題提起をしていました。
そして、今年の『THE MANZAI』に対してネット上では、ウーマンラッシュアワーのネタに対して「村本すごい感動」、「見終わった後で考えさせられるネタというのは素晴らしい 心に留まっている。映画のようである」などのコメントのほか、爆笑問題、中川家、サンドウィッチマンなど、現在のお笑い界でトップクラスの腕を持つ芸人たちのネタを絶賛する声が数多く上がっています。
しかし、その一方では、
- 久保田より和牛見たかった ・・・ 久保田は要らない。。。
- 本人はダンマリで周囲の人間が気を遣って謝罪とは、何か変ですね。
- 久保田が謝罪でもするのかと思って見てた。いつもの漫才が、不貞腐れ感満載のみにしか見えなくなった。もう見る目が変わった。
- 先輩方々が面前での謝罪をして当人は黙秘…芸人云々より人として問われる。
- 残念なのは久保田。え?出るの?ってなって、全然コントが頭に入らなかった。出演は吉本が辞退すべきだろ…
- これだけの騒ぎになっているのに何の説明もなく普通にテレビ出演って会社としても対応間違ってないか。
- とろサーモンが出てきた瞬間に、それまで番組を楽しく観ていたのですが、スーッと一気に楽しい気分が冷めましたね…全然笑えませんでした。すぐにチャンネルを変えました。
などと、とろサーモン久保田かずのぶさんに対する非難の声が殺到しており、騒動後に番組出演したにも関わらず、一切あの問題について触れなかったことに対して疑問の声も上がっています。
とろサーモン久保田かずのぶさんは9日に、大阪・梅田のよしもと西梅田劇場の公演に登場し、いきなり「お酒はダメですけどね」と語りだし、これに対して相方・村田秀亮さんが「お前が言うか」「あれから飲んでないやろな」とツッコまれると、「はい、飲んでません」と答え、その後に村田さんが「騒がせてます。申し訳ありません」と謝罪したところ、久保田さんは「大炎上して。すみません。これじゃ炙りサーモンということに…」と自虐ネタで返し、「応援してくださってる皆さんにも謝りたいです」と言って頭を下げていたと『スポーツニッポン』は報じています。
しかし、暴言騒動で相当ダメージを受けているのか、普段披露している歯切れのいい毒舌は影を潜めていたとのことです。
同日に放送された情報バラエティ番組『上沼・高田のクギズケ!』(読売テレビ 日曜午前11時40分)では、上沼恵美子さんが暴言騒動について初めて言及し、「お2人のことは、全く私は何とも思っておりません。暴言だ何だって言ってますけども、全然結構です。悪いですけど興味ないです」
と、バッサリ斬り捨てていました。
一方で今回の『THE MANZAI2018』に対する視聴者の反応を見ると、多くの方がとろサーモン久保田かずのぶさんに対して不快感をあらわにしていることから、今後もしばらく暴言騒動は尾を引きそうで、吉本興業側はどうにか騒動を収めようとしているものの、このままでは世間の怒りは収まらなさそうです。
これから吉本興業はどういった対応をしていくのか情報は出ていないのですが、上沼恵美子さんに直接謝罪することはもちろんのこと、大きな騒動を起こして世間を騒がせてしまったことを、きちんと謝罪することも必要なのかもしれないですね…。