2014年から放送のバラエティ番組『トコトン掘り下げ隊!生き物にサンキュー!!』(TBS系 水曜19時)が、9月いっぱいで終了することが決定したと『東京スポーツ』(東スポ)が報じています。
東スポによると、『生き物にサンキュー』は以前からネット上で「動物虐待」をしていると批判を浴びており、それが打ち切りの遠因になったと囁かれているそうです。
『生き物にサンキュー』は動物をメインとした番組で、動物たちの不思議や謎に迫り、知られざるスゴイ能力や驚く技などを公開する内容になっており、番組MCはチュートリアル・徳井義実さん、元オセロ・松嶋尚美さんが務めており、他に大沢あかねさん、ハライチ・澤部佑さん、薬丸裕英さんがレギュラー出演しています。
レギュラー放送は2014年5月からスタートし、すでに4年放送されている人気番組ではあるのですが、今年2月21日放送の3時間スペシャルで、双子の女の子と猫の様子を取り上げた際に「ヤンチャ双子に耐えるネコ」と紹介し、リード付きの首輪をはめた猫を双子が散歩ごっこする中で、強引に引っ張ったり、猫のしっぽを掴む姿などをオンエアしました。
すると、ネット上では動物虐待だとする声が殺到し、ネット上では炎上状態になっていたといいます。
東スポの記事でTBS関係者はこの件について、「局内でも『虐待』かどうか議論になったが、ネット上の批判は当たらないのでは。女児が猫とじゃれているだけでも、親が止めるレベルなのか…」
と語り、東スポもこの件に関しては虐待と言うほど酷い内容とは思えなかったとしています。
<↓の画像は、ネット上では物議を醸していた猫と戯れる双子の写真>
また、7月11日の放送に登場したデヴィ夫人が、一般男性が飼っている大型犬・ラブラドールレトリーバーの散歩する姿をオンエアし、この時にデヴィ夫人は犬がふらっと散歩しようとした際に、「コラッ!」と叱ってお尻を叩く場面があり、その後犬はデヴィ夫人の言うことを聞くようになっていたそうなのですが、ネット上では「不快!」という声が相次ぎ、プチ炎上状態になっていたとのことです。
しかし、この件に関してもTBS関係者は「デヴィ夫人は犬を気持ちよく散歩させていた」と擁護し、東スポも問題のシーンを見たものの、批判されるほどの行為には感じられなかったとしています。
<↓の画像が、デヴィ夫人が犬を手懐けようとしていたシーン>
ですが、TBS内部でもネット上で炎上しているとして、やり玉に挙がっていたのは事実だったといい、番組の平均視聴率は10%近くを記録し、他と比較しても悪い数字では無かったものの、上層部は視聴者の間で物議を醸している状況なども考慮し、潮時と判断して打ち切りを決めたのではないかとTBS関係者は推測しています。
東スポはこのように報じており、『生き物にサンキュー』が打ち切りになった背景には、“動物虐待番組”だと一部の視聴者等から批判され、炎上していたことが要因なのか真相は明らかにはなっていないのですが、この記事に対してネット上では、
- 騒ぐなら見なきゃいいのに。何でも虐待だの体罰だのって騒ぎ過ぎ。
- ペット好きはYouTubeのあたしの子かわいいでチュねー動画でも視てればいい
- テレビはクイズ番組と健康番組ばかりになりますね
- ネットの意見なんて気にする必要ねえのに 俺も含め皆その時の気分であーだこーだ言ってるだけじゃん
- 問題になってる回、見たけど虐待とは思わなかったけどね。デヴィ夫人の時も大型犬だったし、それくらいしないということ聞かないんだなと思ったくらい。あれこれクレームばかりで見る番組なくなるよ。
- つまらんバラエティやるくらいなら動物番組をずっと流しとけよ。フジテレビなんて下手したら犬や猫の日常を放送したほうが視聴率高いんじゃないの
- 見たことないからなんとも言えないが、こりゃ作り手いなくなるよ。ゴールデンはクイズ、健康だけになるな。ばか笑いする日もあれば、視聴者参加型クイズ見て、また違う日はアニメを見る。1週間で色々あった時が懐かしい。
- 楽しく拝見させて頂いてたが不快と思うことは無かった。あれで虐待というのなら、その方達はよほと動物愛護の精神に満ちてるのだろう。もちろん菜食主義者とかね。何から何まで物申す連中の方が不快。
- 楽しみに見ていたので残念。批判する人って動物を飼ったことあるのかな?確かに躾と虐待の線引きは難しいけれど、主従関係を教えるのは重要だと思います。
- コンプライアンスがここまで厳しくなったのは、メディアにも責任の一端はあると思う。まぁ、何にでも批判するのも間違ってると思うけど。
- 今は何かやれば炎上する世の中になってる気がする。少しでも気に入らないとダメ。そんなことしてると、テレビ番組自体なくなる。ニュースと通販番組だけになりそう。
などのコメントが寄せられています。
猫を虐待していると炎上した件については、一部のネットユーザーが『放送倫理・番組向上機構(BPO)』などに通報したとも報告していたようです。
また、ネット上での批判が関係しているのかどうかは定かではないものの、番組公式ツイッターに投稿されたこの日の番組内容を紹介するツイートが、後に削除されていたことも判明しています。
なお、情報サイト『探偵ファイル』が番組放送後、番組に登場した双子の家族が住む地域を管轄する保健所に取材を行ったところ、視聴者から情報が寄せられたことを認めたものの、番組の内容は未確認であることや、動物虐待については明確な定義は存在しないと語っていたそうで、どこから動物虐待とするのかの線引は難しいようです。
リードを付けた猫を無理矢理引っ張ったり、しっぽを掴んだり、犬のお尻を叩く行為で虐待とみなすのかどうか、それをテレビ番組で放送するのはアウトなのか、これらの判断は難しいところですが、最近は一部の声が大多数の声として捉えられる傾向が多いと感じられるので、テレビ局側も打ち切るかどうか慎重に判断をしてほしいと思うところはあります。
テレビ業界では昔から「子供」「動物(猫など)」「食べ物(ラーメンなど)」を扱った番組は、それほど予算が掛からずに視聴率も取れるとされ、加えて近年では「イケメン」を扱った番組も数字が取れると言われているようで、その定説通り安定した数字を獲得し、長く続いている番組は色々とありますが、近年ではネット上での炎上、視聴者からのクレームなどによって大きな騒動に発展し、打ち切りとなるケースも少なくないため、番組制作側も相当苦労しているでしょうね。
ちなみに、愛犬家として有名なタレント・俳優の坂上忍さんMCの動物番組『坂上どうぶつ王国(仮)』(フジテレビ系 金曜19時)が、10月から新たにスタートすることが明らかになっています。
同番組は動物好きのゲストを迎え、様々な動物の可愛らしい映像などを流す予定とし、幅広い年代層をターゲットしたファミリー番組になるとのことですが、果たしてこちらは長く続く番組となるのか、それとも短命に終わるのか注目したいところですね。