29日に放送されたマツコ・デラックスさんがMCのトークバラエティ番組『マツコの知らない世界』(TBS系 火曜20時57分~)で、パソコンのキーボードの汚れを落とす掃除グッズを紹介した際に、掃除前と掃除後に映し出されたキーボードが別物だったとしてネット上では「ねつ造」「ヤラセ』などと指摘する声が噴出。
番組に対しては多くの批判が寄せられ、ネット上では炎上状態になっていたのですが、これに対して30日に行われたTBSの定例社長会見で伊佐野英樹編成局長は、ねつ造ではなく「ケアレスミスだった」と説明し、謝罪しました。
29日に放送された番組では「スキ間掃除の世界」と題して、隙間の掃除に役立つグッズをランキング形式で紹介していたのですが、ねつ造だと指摘の声が噴出していた問題の場面は、6位にランクインしたアイリスオーヤマのお掃除グッズ『サイバークリーン』を紹介した際のことでした。
このサイバークリーンを実際に使用してキーボードを掃除する様子を紹介し、掃除する前と掃除した後を比較したビフォーアフターを映し出したものの、画面に映し出されたキーボードをよく見てみると、Windowsキーの形状、各キーの印字の濃さが明らかに違い、別物のキーボードであることが判明。
<↓の画像が、掃除したキーボードのビフォーアフター写真>
これによってネット上では「ねつ造」を指摘する声が上がり、TBSと番組に対して批判の声が殺到していたのですが、30日に行った社長定例会見で伊佐野局長は「キーボードのビフォーとアフターが違うものだった。視聴者の方のご指摘で把握した。そのとおりだった」と視聴者の指摘を認め、番組制作スタッフに聞き取りした結果として、「時間がなくて、キーボードの寄りの画面を撮れなかったと。改めてキーボードの寄りだけを撮って編集したが、その時に誤って違うキーボードを持っていってしまった。似ているので気が付かなかった。恥ずかしながら、報道でご指摘を受けて初めて気がついた」と釈明。
視聴者からのねつ造したのではないかという指摘に対しては、「ねつ造というものではなく、大いに反省すべきところではあるんですけど、ケアレスミス、単純なミスであります」と、ねつ造疑惑を否定してスタッフの単純なミスだったと強調。
そして、この件についてTBSの武田信二社長は「信頼性の問題だと思う。ケアレスミスであれ、本当に反省しなくてはいけなくて、あってはならないことと思うし、そういう積み重ねが視聴者の信頼をそぐ一因になると思う。それぞれのテレビマンが自覚しなければいかんと思っています」と苦言を呈しています。
なお、番組の公式サイトでも今回の件について謝罪しており、「11月29日(火)放送の「スキ間掃除の世界」の中で、「サイバークリーン」という掃除グッズを使用してパソコンのキーボードを掃除した映像のくだりで、視聴者の皆様より『パソコンのキーボードの機種がBeforeとAfterで違っている』とのご指摘を受け確認したところ、ご指摘の通りでした。」と別物のキーボードを使用していたことを認め、その原因については「これはスタジオ収録の際にキーボードの『After』画像を収録できず、後日、別のキーボードを使用して撮影してしまい、編集の際にもその間違いに気づかないまま放送したことが原因です。」と説明し、「視聴者の皆様、アイリスオーヤマ株式会社関係者の皆様には誤解を与え、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。」と謝罪しているのですが、今回の件に対してネット上では、
- 苦し紛れの言い訳としか思えない
- そういうヤラセもあるだろうなって分かってるけど、マツコの番組でもやるんだ、って思うと残念だわ。
- これをミスと言い切ってしまうところがTBS。
- 深夜枠のときも問題おこしてるよね。制作側の体質だろ
- これをケアレスミスとか。内容自体は大した問題じゃないけど、説明の内容に悪意を感じるわ。他にもいろいろあるみたいに聞こえる。
- TBSは偏向報道といい別番組でのやらせと良いどうにも信用ならない。
- 言い訳が小学生並み。もうこの番組ダメかもね。
などと、厳しいコメントが多数寄せられています。
今回のねつ造疑惑に対して多くの批判が寄せられることになったのは、過去にもTBSの様々な番組で「ねつ造」や「ヤラセ」疑惑が浮上しているためだとみられており、今年6月に放送された『珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー』では、番組の出演者が映像処理によって途中から消されていたことが判明し、そのご多きな騒動に発展して『放送倫理・番組向上機構(BPO)』の審議入りが決定。
さらに、『水曜日のダウンタウン』などでもヤラセ疑惑が浮上し、後に謝罪をするという騒動に発展しています。
- 捏造・ヤラセ指摘のTBS『ピラミッド・ダービー』がBPO審議入り決定!『ほこ×たて』と同じスタッフ使い悪質な編集を問題視
- 『水曜日のダウンタウン』でヤラセ発覚!『ブックオフの福袋買うヤツどうかしてる説』で嘘の内容を放送し番組で謝罪!
- 『水トク!激闘大家族スペシャル』の不適切な演出をTBSが謝罪!『水曜日のダウンタウン』に続き問題発覚!
こうしたトラブルはフジテレビなどでも発生しているものの、TBSは近年特に多くのトラブルが発生しており、『マツコの知らない世界』についても番組出演者の発言が原因で裁判沙汰となっています。
TBS側は今回の件について、ケアレスミスだったという理由で騒動を収めようとしていますが、社長が言うようにこうしたトラブルの蓄積によって信頼を失うことになり、局全体のイメージが悪化することになるわけですから、再び同じようなことが発生しないように徹底してほしいものですね。