NHKが一人暮らしを始める学生や新入社員などの若者向けに、受信料制度を理解してもらい受信契約の手続きをしてもらうため、プロレスラーの長州力さんを案内役に起用した特設サイトを公式サイト『NHKオンライン』内に設け、そのページには「受信料長州力(ジュシンリョウチョウシュウリキ)」という大きな文字が掲載されており、「2016・03・14長州力がパワーホール全開でNHKのド真ん中に立つぞ!」「Coming soon…」と予告がされていたことからネット上で話題になっていました。
また、NHK広報局のツイッターアカウントには、長州さんの口調をものまねする形で「NHKの受信契約はお済みですか? なに? まだだって?お前の新生活、いいスタート、キレてないですよ!? はやく“受信料長州力”で、アレしなきゃダメだ! コラ」と書かれており、受信料を「力ずくで徴収するのか」などと物議を醸していたのですが、4日に同アカウントがサイトの解説を中止することを発表しました。
<↓の画像は、NHK広報局のツイッターアカウントによる受信料の特設サイトオープン告知のスクリーンショット>
<↓の画像は、特設サイトのスクリーンショット>
ツイッターでは「NHKでは、長州力さんが案内役となって、若い方々に受信料制度への理解を深めて頂くためにサイトの開設を予定していました。しかし、視聴者の皆さまから様々なご意見を頂き、私どもの意図を正しくお伝えすることが難しいと考え、開設を中止しました。ご理解を頂けますよう、お願い申し上げます。」とし、『NHKオンライン』内にも「お知らせ」として同様のコメントが掲載されています。
<↓の画像は、NHKの公式サイトに掲載されたお詫び文>
NHKは3日に行われた定例会見で大橋一三広報局長は、長州力さんをイメージキャラクターに起用した「受信料長州力」というページが設けられていることについて、「現場で作業をしているところで、まだスタートもしていない。内部で検討しているところですので、具体的にお答えできることはない」と説明し、籾井勝人会長は「僕はまだ見たことがない」と話していました。
そして、物議を醸したサイトの閉鎖を受けてネット上では、
- 受信料を徴収する前に、受信料は見直したほうがよいのではないでしょうか?どう考えても高過ぎでしょ
- 受けを狙って外すことはあるが、ここまで逆なでするのは珍しい。
- 長州力なら誰でも知ってると思って考えたのでしょうが、今の若い世代は知らない人は多いと思うし、主婦などにも分かりづらいと思いますよ。しかも、あんな口調で受信料を徴収しようとする志が甘い。
- 徴収なんて言葉を使う事自体が、国民ナメてる。
- 勝手にテレビに映るようにしてる有料放送はもうそろそろやめてください。見たくもないものを勝手に映るようにして、見ても見なくても払えってヤクザよりたちが悪い
- 長州力は悪くないのに…なんか気の毒。
- この無駄になった経費はどなたが清算するのでしょう…
- 電気代を払わなければ電気はとまる、ガス、水道も同じ。NHKも放送止めればいい
- 多分、どこかの広告代理店が考えたんだろうけどこの広告案は酷いし、それを受け入れたNHK側も酷い。
などの厳しいコメントが寄せられています。
ニュースサイト『J-CASTニュース』の取材に対してNHKは、「そもそも私どもは受信料を『お支払い頂いている』という言い方をしています。税金ではないんですから『徴収』などという言葉は使いません」と、「長州」と「徴収」は掛かっていないとしています。
さらに特設サイトについては、「ひとり暮らしを始める学生や新社会人に向けて、受信料制度についてご理解いただき、受信契約の手続きをしてもらうための特設サイトです。」と意図を説明し、開設期間については「2月29日から5月31日までです。」とのことでした。
また、「今月14日からは、パソコンやスマートフォンで遊べる『受信料長州力』という動画ゲームを、ウェブサイト上に提供します。このゲームは、プロレスラー・長州力さんが案内役となって、公共放送の役割や受信料制度などについて説明しています」としていました。
「長州」と「徴収」はどう考えても掛かっていたとしか思えず、高圧的に受信料を支払うように求めていると感じ、非常に不愉快ですし、このようなことに無駄な広告費を投入するのはやめてもらいたいものですね。
NHKはこのようなことにお金をかける前に、まずは社内の不祥事を無くすことに努め、国民からの信頼を回復させることに尽力してほしいものです。