漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2020』の決勝戦が20日に開催され、『吉本興業』所属の『マヂカルラブリー』(2007年結成)が優勝を果たし、16代目王者に輝きました。
今年のM-1グランプリ決勝戦は、『マヂカルラブリー』、『アキナ』、『見取り図』、『錦鯉』、『ニューヨーク』、『おいでやすこが』、『オズワルド』、『ウエストランド』、『東京ホテイソン』の9組に加えて、敗者復活から勝ち上がった『インディアンス』が争いました。
また、決勝戦の司会は例年と同様に今田耕司さんと上戸彩さんが務め、審査員はダウンタウン・松本人志さん、オール阪神・巨人のオール巨人さん、上沼恵美子さん、中川家・礼二さん、サンドウィッチマン・富澤たけしさん、ナイツ・塙宣之さん、落語家・立川志らくさんの7人となっており、3年連続同じ審査員となっていました。
決勝1stラウンドでは、ピン芸人・おいでやす小田さん、こがけんさんからなる『おいでやすこが』が700点満点中658点で1位、2位は『マヂカルラブリー』の649点、『見取り図』が1点差の648点で最終決戦への進出を果たしました。
そして、最終決戦では、上沼恵美子さんと松本人志さんが『おいでやすこが』、中川家・礼二さん、サンドイッチマン・富澤たけしさん、ナイツ・塙宣之さんの3人が『マヂカルラブリー』、立川志らくさんとオール巨人さんが『見取り図』に投票しました。
これによって最も多くの票を獲った『マヂカルラブリー』が優勝を果たし、賞金1000万円を獲得しました。
【M-1グランプリ2020決勝戦の順位結果】(1stラウンドの得点/最終決戦の得票数)
- 1位:マヂカルラブリー(649点/3票)
- 2位:おいでやすこが(658点/2票)
- 3位:見取り図(648点/2票)
- 4位:錦鯉(643点)
- 5位:ニューヨーク(642点)
- 5位:オズワルド(642点)
- 7位:インディアンス(625点)
- 8位:アキナ(622点)
- 8位:ウエストランド(622点)
- 10位:東京ホテイソン(617点)
今年の『M-1グランプリ2020』の順位結果はこのようになっていたのですが、『マヂカルラブリー』の優勝などに対してネット上では、
- 昨年のファイナル3組の高過ぎたクオリティと比べると今年はね…マジカルてあれ漫才なのか?M-1て漫才のトップを決めるんじゃないのか?
- 見取り図やと思ったけどわりと誰が優勝してもどうでもええくらいの決勝やったわ。もちろん悪い意味で
- マジラブ好きだけどあれで優勝は無いわ。真面目に漫才した人に失礼やろ
- 結果的に、漫才と言えたのは、見取り図だけでしたね。マジカルとおいでやすは、漫才では無くコントだったと思いました。
確かに、マジカルは面白かったが…漫才の王者決定戦と言うのなら、見取り図を勝たせてあげたかった。 - ハッキリ言って残念でした。あの中じゃ漫才してたのは見取り図だけ。
去年が完璧すぎたので期待されすぎてるなとは思ってましたが、ユニットコンビや動きで笑わせるだけのコンビが最終決戦残ってる時点でレベル高い年とは言えませんよね - マヂカルラブリーや、おいでやすこがの2本目みたいな、ボケがひとりで延々ボケ続けて、それにツッコミ入れ続けるスタイルは面白くはあった
けど個人的には、M-1では漫才ならではの掛け合いの妙みたいなのをもっと見たいかな。
昨年のミルクボーイみたいな、ワードセンスで大きなうねりを生むような場面は、今年はあまり見られなかったのが少し残念。 - 今年のM-1、レベル低くない?ぎゃ〜ぎゃ〜雄叫びあげてるだけで、ボケとツッコミの掛け合いや間のうまさがまったく感じられない。
3組の中だと、かろうじて見取り図だけが漫才らしかったけど、それでもちょっと酷すぎ。これだけ低レベルだと、M-1もそろそろやめた方がいいんじゃないか? - まあ、マヂカルラブリーが一番面白かったよ
- 笑いの量ではマヂカルラブリーだったな あれが漫才かと言われると微妙だが
- 史上最低レベル 2020のM-1は黒歴史として記録される
などの声が上がっています。
M-1優勝を果たした『マヂカルラブリー』は、コンビ結成の2007年から『M-1グランプリ』に出場し、初挑戦では3回戦で敗退、2回目の2008年大会は準決勝進出、その後も予選敗退が続いていましたが、2017年大会で初の決勝進出を果たしました。
この大会での結果は10位で、審査員の上沼恵美子さんからは「好みじゃない」「よう決勝残ったな」などと酷評、激怒されることになったのですが、これがきっかけで大きな注目を集め、2018年にはコント日本一決定戦『キングオブコント』で決勝進出を果たし、結果は7位でしたが視聴者からは高評価されていました。
昨年は『キングオブコント』『M-1グランプリ』ともに準決勝敗退の結果に終わったものの、今年ついに念願のM-1優勝を果たし、最終決戦に進出した3組の中では一番面白かったとの声が上がる一方で、『マヂカルラブリー』のネタはコントで漫才ではないとの指摘や、正統派の漫才を披露した『見取り図』が優勝だったのではとの声も少なくありません。
また、今年は例年に比べると決勝のレベルが低いとの声もかなり多く、昨年は『ミルクボーイ』『ぺこぱ』『かまいたち』の3組が最終決戦に進み、どのコンビが優勝してもおかしくないネタを披露していたことによって、今年はイマイチと感じた方が多い様子です。
昨年の『M-1グランプリ』で最終決戦に進んだ3組の1stラウンドの得点を見てみると、『ミルクボーイ』が681点、『かまいたち』が660点、『ぺこぱ』は654点で、上位2組は今年のどのコンビよりも高い点数を獲得しており、昨年よりもネタの質が落ちていたのは事実なのかもしれません。
ただ、そうした中でも『マヂカルラブリー』が過去最多となる5081組の出場者の中でトップとなり、M-1王者になったことでこれからメディア露出が激増し、この大きなチャンスを活かして今後さらに活動の幅を拡げていってほしいですね。